『なぁ、丸井。話しがあるんだが』
カッコワル…。
俺は担任の相談に乗っちまったのは、運命じゃねぇかなんて思っちまうなんてよ。
あれは、もうすぐ二年になる今頃、何処のクラスにも必ずいる、変わった奴と
仲良くなるようにと俺は任命された。
始まりは……俺が数学で赤点を取っちまって呼び出されたからだった。
この手紙はどうせお前に見せないから本当のことを言うと、イヤだった。
メンドーだし、それに相手が相手だったから。
俺のクラスにいるは、世界最年少のヴァイオリニスト。
だけど、その所為か性格はかなり個性的過ぎて誰も近づこうとはしなかった。
ま、それは、俺も一緒だったけど。
いつも空を見上げたり、音楽室に篭ったり、学校が終わったらさっさと
帰っちまったりしている。
自分から他人と関わることを拒否しているんだってこの俺でも解る。
だけど、俺は話しかけた。
「なぁ、」
今回だけは目を瞑るという約束で。
最初は本当にそれだけだったんだ。
……なのに、今ではそれがどうだって良くなっている。
仮から真実へ。
それを越えると、俺は一人の女を笑わせてやりたいと心の底から願っていた。
なぁ、。
見てろよ、俺の天才的妙技を。
お前が笑ってくれれば何もいらない。
傍にいてくれるだけで俺はこんなにも幸せなんだぜ?
だから、。
目を覚ませよ?
♯後書き♯
きゃ〜、久しぶりにシリアス満載な終わらせ方をしちゃいました!←うるさい
Trial89「カッコワル…」はいかがだったでしょうか?
手紙としては三作目になる丸井君に演出して頂きました。
何故か、前作と同じくシリアスな展開になってしまいましたが、良しなにぃ〜。