なぁ、。
連絡しなくて悪かったな。
お前の驚いた顔を見たくてしなかかった。
『手塚……君!?』
跡部の隣の席で予想通り驚いたの顔があった。
俺の恋人であるは、氷帝のマネージャーだ。
出会ったのは、去年の今頃だった。
中央公園で捨てられていた子猫を拾ったお前を見かけた瞬時に、俺は恋に落ちた。
制服からして氷帝の生徒だとは思ったが、まさか、テニス部のマネージャーとは
思ってもみなかった。
『俺の女にちょっかい出すんじゃねぇよ!』
竜崎先生の頼まれごとで榊先生に書類を渡しに行った時、コートに立つのことをじっと
見ていたら、胸の前で腕組をした跡部にそう言われた。
そうなのか、と目を伏せた際、鈍い音が聞こえた。
『だーれーがっ、アンタの女よっ!こっちはOKした覚えはないわよぉ〜
だっ!』
頭を抱えてうめいているアイツが目に入った。
近くには黄色いテニスボールが転がっている。
女子学生の声がしたコートに視線を走らせると、そこにはラケットを振り回している
お前の姿が見えた。
さすが、テニス部のマネージャーと言おうか命中率と破壊力が高い。
俺の視線に気づいたはやっぱり年頃の少女で、顔を赤らめてラケットを
背後に隠した。
それから自然と俺たちは付き合いだすようになった。
だが、跡部がそんな簡単に許すはずがなかった。
『今年の関東大会出ろよ!俺がアイツの前でお前を倒してやる!!』
『良いだろう。望むところだ!』
俺の携帯に掛かってきた挑戦状はもう、後戻りが出来ないことを俺に告げた。
その現実に表情を引き締めた俺はもう、何も怖くなかった。
ただ、お前がいてくれればこの肩が壊れても惜しくはない。
対戦後、結局、俺は負けた。
しかし、アイツは俺の腕を挙げ、一言「負けたぜ」と呟いた。
俺にはその言葉の意味が氷帝側のギャラリーでがこちらを見て泣いている。
『悪かったな、肩壊しちまって。だがな、これを機に完全に治して来い!今度こそ
お前を倒してやる!!』
青学に行く前、俺達は互いの想いを果たした。
『んっ、ふぁ……っ』
唇を深く求めると、大人びた声が俺を虜にする。
『はぁっ…んあっああっ』
蜜壺に沈める俺自身に涙を浮かべて応えるお前が愛しい。
『国っ……やぁ…』
小柄な体を抱き寄せ、の最奥へと放った。
お前の寝顔をもう一度確かめてから俺は久しぶりのジャージに再び袖を
通した。
なぁ、。
今まで寂しい想いをさせてすまなかった。
これからはお前の傍にずっといる。
が望む限り…。
♯後書き♯
皆様、こんにちは。
Trial96「手に入れたもの」はいかがでしょうか。
今作は、「テニプリキャラで100のお題」の「ウォーミングアップ」同様、
緊急作成しました。
私は、テニプリキャラは全員(男性のみ)好きだからでか、彼が登場した際の大石君達
の顔を見て「良かったね」と思ったやつです。(苦笑)
今回、手塚VS跡部にしましたのは、原作の跡部君の顔を見た時に思いついたからです♪
それでは、皆様のご感想を心よりお待ちしております。