Trial1―――何処に行こう―――

      なぁ、

      俺様の本気って奴を見せてやるぜ。

      高校に上がると、親父の昔からの親友らしい保険会社の社長が俺より一つ年下の

      娘を
連れてきた。

      それが、お前だった。

      前置きは仲良くしてくれないかと言っていたが本当は政略結婚をさせたかったんだろ、

      
親父。

      俺が大学に入るまでにこいつの孫を作っちまえば大手保険会社との繋がりが今以上に

      
強くなる。

      ふん…なら、それに従ってやろうじゃねぇの。

      政略結婚=親公認のフィアンセってことだよな。

      今日は俺様からデートを申し込んでやった。

      携帯越しのは馬鹿に明るかったのを覚えて内心、笑っちまった。

      俺の策略に溺れたお前を壊してやりたかった。

      そのため普段使わない言葉遣いとかして結構骨折ったぜ。

      だが、それも今日のため。

      俺様のことを完全に「良い所のお坊ちゃん」と思い込んだを支配してやりたいが

      
ためだった。

      『う〜ん……何処に行こう』

      行き先をわざと教えなかった俺様は本気で悩むお前を連れてホテルに入った。

      もちろん、ここのサービスに出るデザートが美味いと言ってな。

      まぁ、これは嘘じゃねぇーが。

      何か緊張するねと頬を赤くしたところで俺様の肩の荷が下りた。

      俺様はそのままベッドに押し倒すと両手首を掴んだままキスをした。

      呆然としているの唇の中に舌を入れ、服の上から未発達な胸を揉みしだく。

      なぁに、これから俺様好みのサイズにしてやるよ。

      『ん……っ、はぁ』

      初めての割にはなかなかだったぜ。

      だが、まだ物足りねぇんだよ、俺には。

      『はぁ、ああっ』

      最初は恥じらいと不安で俺様の体を押しのけようとしたが、今じゃ逆に俺を

      求めていた。

      ずぶずぶといういやらしい音と共に飲み込まれる指を抱き起こしたお前に見せ、

      もっと
熱を帯びさせる。

      ……まだ、が痙攣している体で呼吸を繰り返している。

      フン……なかなか可愛いじゃねぇの。

      だが、まだ物足りねぇんだよ、俺には。

      なぁ、

      もっと、俺様の美技に酔いな。



      ♯後書き♯

      Trial1「何処に行こう」は如何だったでしょうか?

      もう、跡部君のあの名台詞を裏で使ってみたかったんですよね。

      しかも、策略みたいな所がなかなか面白かったなぁと振り返っています。

      それでは、皆様からのご感想をお待ちしております。