Trial8―――言葉じゃ伝えきれない―――


      なぁ、


      いつも何か言いたいことがあっても黙っている俺のことを愛してくれて本当に嬉しかった。

      俺は口下手だからお前に呆れられるかもしれないと思っていた。

      だが、実際は逆で、はそんな俺を気遣ってくれて……。愛してくれる。

      だから、俺も……いや、元々宿していた胸の中の欲望に従ってお前を抱いてしまう。

      『あ…あぁ』

      俺に組み敷かれたが顔を赤くして呼吸を乱れさせ、空気を……快感を欲しがる。

      衣から零れ出した胸に舌を這わせ、キツク吸う。

      口を離せば、淫らなキズが俺たちに熱を無自覚に上げさせる。

      『っ…ふぅ』

      滑らかな腰を逃がさないように両手で押さえつけ、お前の足に伝う俺への想いに舌を焦らす

      ようなゆっくりとした動きで舐める。


      なぁ、

      お前の俺への想いってこんな味だったんだな。

      俺と向かい合う形で一つになった俺たち。

      あまりの刺激と恥ずかしさで喉元を俺にさらけ出す形になる。

      俺はそれを良いことに隙だらけな首筋にキスをして飾りのような耳に噛み付いた。

      『……気持ち良いか?』

      俺は酔いには強いのかそれとも飲まれている熱に浮かされているのに気づいていないのか

      素面では絶対言わないことを濡れた耳元に尋ねる。

      だけど、答えはいつも返って来ない。

      体中を余計赤く染めて首を左右に振るお前がとても艶かしく愛おしくて……壊したい。


      『言葉じゃっ……伝えきれない?』

      それは俺も同じ。

      いつも俺はこうしてを抱いていないと何も言えない臆病者だ。

      いずれは来る終焉の時、でも、俺は後悔していない。

      触れられないと思っていたのに、今ではこんなに近くに感じられる。

      お前が達した後、息を整えてからそのまま抱きしめた。

      この体も心も俺を受け入れてくれた。

      だから、俺は強くなれる。

      だから、俺はもう覚悟が出来ている。
 

      終焉の日、俺はを愛しながら天に逝くことが出来る。




      ♯後書き♯

      Trial18「言葉じゃつたえきれない」をお送りいたしましたが、いかがだったでしょうか?

      今作は初「星の王女3」もので、ハルナ裏Dream手紙をupしてみました。

      発売当初から狙っていた作品で、攻略サイト様に助けて頂きながら購入して僅か一ヶ月で

      全クリをしました。←威張れない奴です(汗)

      掲示板の方では皆様の足跡を楽しみにしております。

      また、ご感想だけではなく「星の王女3」のお話しもできると嬉しいです♪

      それでは、ここまで読んで頂いてまことにありがとうございました。