Trial1 ―――ウォミングアップ―――


         ねぇ、部長。


         今日、九州から戻ってきたんだって?

         もう、肩は治ったの?

         大石副部長が今日、部室で軽くミーティングをしてくれた時に、知ったこと。

         みんなの顔が暫く使われていなかったロッカーの前に立っているアンタを見て笑っていた。

         その中に俺も一瞬入っていたけれど、俺はみんなの言うように素直じゃないからさっさと、

         コートに出て行った。

         ねぇ、そんな顔しないでよ。

         部長の視線が部員のみんなを見回しているとイライラしてくる反面、悲しくなってくる。


         「お前は青学の柱になれ!」

         そう、アンタは言った。

         ねぇ、部長。

         俺は言われたとおり、あの頃よりも強くなった。


         今、俺はアンタにどれくらい近づいてる?

         ボールを相手コートに投げ込む際、いつも思い描いているのは部長。

         絶対、アンタよりも強くなってやる。

         それが俺のあの頃からの目標。


         そしたら、部長は俺のことを同等に見てくれるよね?

         さぁ、もう、長かったウォーミングアップは終わり。

         今度こそ、アンタを倒してみせるから!



         ♯後書き♯

         皆様、こんにちは。

         「テニプリキャラで100のお題」の最初を飾ったのは、微妙に塚リョと思われる越前君

         の手紙です。(爆)

         今作は、原作で手塚君が戻ってきたことを記念して緊急作業をしました。

         手塚ファンの方々は長らくお待ちになったことでしょうね。

         私は、テニプリキャラは全員(男性のみ)好きdakara

         でか、彼が登場した際の大石君達の顔を見て「良かったね」と思ったやつです。(苦笑)

         我ながらストーリーSIDEに沿うと、青春っぽいものに成り下がってしまうなぁと後書きを

         書いております今、つくづく反省しています。(土下座)

         それでは、皆様のご感想を心よりお待ちしております。