なぁ、越前。


      誰がお前に助けて欲しいって頼んだ?


      ケビンは俺が見つけ出して俺から直々に相手をしろって言ったんだぜ。

      それをまんまと越前に助けられるなんてな。

      山吹のヤツらを伸しやがった。

      しかも、アイツの狙いはお前だ。

      越前を守りたい。

      そんなことはお前に会うまでこんなことを考えたりはしなかった。

      だから、俺の手でケビンを打ち負かしてやりたかった。

      なのに、結局はあの時の対戦のリプレイで負けちまった。


      なぁ、越前。

      俺は、お前がいないと何も出来ないのか?

      アイツの狙いが越前だと知って、熱くなった。

      俺のモノを他人にヤルなんてまっぴらごめんだ。

      それが誰であろうとも、譲りはしない。

      あの時現われた越前は、俺とヤツの試合を黙って見ていたな。

      俺が途中で邪魔されるのを嫌っているのを知っているから。

      なのに、負けちまった。


      しかも、お前に庇われたんだぜ?

      俺に駆け寄ってきた河村を尻目に越前の背中は、早く逃げろなんて訴えてきやがった。

      冗談じゃねぇ。

      俺は俺のプライドでここにいるんだ。

      まして、お前を守るつもりだったのに、戦わせる結果にさせちまった。

      その生意気な目も口も越前の全ては俺のモノ。

      こうなりゃ、仕方がねえ。

      俺に勝っておいて負けたら承知しねぇぞ。



      ♯後書き♯

      皆様、こんにちは。

      「光と闇の間に・・・」の冴えない管理人の柊沢です。

      初亜久リョ手紙はいかがだったでしょうか?

      今回は前作の塚リョ,跡リョに続けまして同じシーンで作業してみました。

      我ながらあの熱くなった彼を「BL手紙にしたら面白いかもv」といった具合に勢いだけでup

      してしまいました。

      しかも、最後の台詞は氷帝戦の越前君が手塚君に送った静かなエールから頂きました。

      話は変わりますが、今作は「光と闇の間に・・・」100作目の作品なんですよ♪

      サイトの一周年からもうすぐ四ヶ月、ようやくこの日までたどり着いたのかと思う

      と、「お疲れ!」と思う反面「まだまだだね」と越前君のようなことをため息交じりに

      考えています。(苦笑)

      それでは、ここまでお読み下さり、まことにありがとうございました。