「グラウンド10周!」
って叫んでる声も、もちろん好きなのだが、やっぱり一番好きなのは――――。
BESIDE YOU〜僕を呼ぶ声〜
「越前」
俺を呼ぶ、彼の声でふと目を覚ました。
「ぶ……ちょう?」
「いい加減に起きろ、越前。何時だと思っているんだ」
「ん〜、あとちょっと……」
そう言って、俺は一度上げかけた頭を再び部長の胸に埋めた。
「仕方がないな」
そんな台詞に乗せてため息を吐きながらも抱き締めてくれて、きめの細かい素肌が
心地よくて、つい笑みが零れる。
そんな俺のミリオンスマイル(?)にそそられたのか、部長の指が躊躇いがちに
突起を摘んできた。
「あっ、ぶ……ちょ……」
「越前……」
突起を弄ばれながら耳元で名前を呼ばれ、身体が無意識のうちに跳ねた。
部長は知っているのだ。
俺が耳元で囁かれるのに弱いこと。
知っててわざと、内壁の感じるポイントだけを的確に攻め、低い、でも心地よいあの声
で名前を呼び、イキそう、と思った瞬間根元を押さえて解放を阻止するのだ。
そうなると、俺は散々恥ずかしい台詞を言う羽目になってしまう。
「部長、ずるいっすよ……」
先程の胸と耳への刺激の所為ですっかり目が覚めてしまった俺は、無理矢理起こされた
形になって不貞腐れ、ふいと向かい合わせの身体を反転させた。
「越前」
その声は優しく響き、耳たぶを甘噛みされ、指は俺のモノを這った。
「あっ、ちょっ……部長っ!」
「何だ?」
「何だ、じゃなくてぇ……んあっ」
俺は何だか今更ながら恥ずかしくなってきて、声を押さえようと口を手で覆った。
「越前、声を聞かせろ。お前の声が聞きたい。その声で俺を呼べ」
「ぶ……ちょあっ、部長……んっ」
「良い子だ、越前」
その後、緩急付けてモノを握り込まれて俺はあっけなくイってしまった。
次の日、部活にて。
「グラウンド10周!」
ついつい、眠たかったから全ての授業が終わった後で、あと5分だけ、と転寝をしていたら、
結局1時間弱も爆睡してしまった。
慌てて部活に行くと、先の台詞である。
よく通るあの声であんなふうに叫んでいるのも良いけれど、やっぱり甘く擦れたように耳元で
囁かれるのが一番好きだな、なんて考えながら走っていたことは、皆にはもちろん部長にも
内緒である。
FIN.
夢幻郷の管理人、桜舞です。
柊沢様、大変遅くなりまして申し訳ございませんm(__)m
駄文な上にヤるのかヤらないのかはっきりしろ、ってぐらい微妙な終わり方だし(^^;ゞ
二人のラブラブ感が出せていたら良いなと思うのですが、これもまた微妙。
因みにタイトルは某韓国人歌手様の曲より。タイトルくらい自分で考えろよ(^^;ゞ
H16.1.26
‡Plun'derer=柊沢の有難くもないお礼状‡
桜舞様、素敵な作品をありがとうございます。
今回の作品は私のご友人になられた記念に贈って下さいました。
桜様の作品を拝見してますと、何やらこちらまで久しぶりにBL作を書きたくなってしまい
ます。(笑)
私もタイトルに困って映画やら曲から頂いてしまいます。(汗)
現在、今年最初の作品を書いている最中ですので、私の作品を心待ちにして下さっている
方々もう、暫くお待ち下さい。
それでは、ありがとうございました。