んー、仕事以外で物を書いたことってあったかな?
……あぁ、小学生の時朝顔の観察で一度だけ書いたっけ?
でも、誰かに恋文を何て考えたこともましてや、この歳まで書こうという
気も無かった。
まぁ、もちろん、僕は、もらったことはあるよ。
でも、開けてびっくりで、どれもみんな構成やら誤字脱字でなってない。
だから、僕は、この道を選んだのかもしれないなぁ。
昔から何かを読むことも書くことも嫌いじゃなかった。
だけど、それを誰かに伝えたいなんてそんなキレイな信念なんて
持ち合わせていなかった。
俺に在るのは常に闇の気持ち。
だから、何だろう。
誰かが、希望通りにならない時、はたから見れば心配したり慰めたりして
いるのに、心の底では愚弄して楽しんでいる。
その姿は滑稽で、どんな喜劇より価値がある。
あぁ、こんなことを書いてちゃ、自分がどれくらいドス黒いのか思い知らされる。
いや、マジでドス黒いんだけどさ。
あははっ、だから、繭ちゃんにさざ波みたいって言われちゃうのかもね。
さざ波・・・ねぇ。
それは失うのが怖いのかもしれない。
本気にならなければそれもない。
まだまだ、純粋な子供たちは俺たち大人のように汚れてはいない。
本当は一番、俺が汚れているんだがな。
は俺を眩しすぎるほど照らす星なのか、それとも俺を戒めるためにやって
きたあの夢なのか。
はとりも綾女もあきらめたあの熱情を俺だけはあきらめない。
あきらめてなるものか。
それを手に入れるためにはどんな犠牲も問わない。
それで得られる現実があればそれでいい。
そう思い続けて生きている。
だけど、どうやら僕にも君の力がじわじわと効いてきている。
由希や夾たちだけじゃなく、僕ら大人にまで。
いや、君に関わっている人間だといっても良い。
そのくらい僕は君に溺れている。
約束は果たせてみせる。
だから、その時までこの手紙は君に渡せない。
もしかしたら、一生、渡せないかもしれない。
そしたら、これをへの遺言として送るかね。
あぁ、こんな思いつくままに認めてしまったじゃないか。
これじゃ、僕に恋文を送りつけた娘たちと何ら変わらないじゃない。
ふふっ、それもたまには良いか。
そんな構成も何も無いのが幸せだっていうのもあるよね?
僕が俺になる頃、君はそばにいてくれるだろうか?
すべてを知った君は僕のことを嫌いになるかもしれないな。
でも、俺はそんな日が来ても君が好きだから。
愛してるなんてとても言えないし、書くことも許されないかもしれない。
でも、これがさっき書いてしまった「遺言」になるのなら、ここに綴るよ。
俺はを愛していたよ……とね。
#後書き#
きゃ〜!ついに書いちゃいました、紫呉バージョン。
あぁ……また内容に触れていないし……でも、特に触れるとまた萌えが…
げほっごほっ!?
それでは、このようなものをご覧下さりありがとうございました。(逃)