俺はお前に感謝している。
何も解らないにも関わらず、俺たちの歌を作った。
そんなに俺は……いや、俺たちは次第に惹かれ始めていた。
最初に目をつけて声を掛けたのは、越前だった。
俺は、はじめお前の話を聞いた時、みんなを止めた。
勿論、会って話をしたい気持ちはあった。
だが、作詞に行き詰まったからといって、何の関係もない少女を巻き込んで良い
のだろうか迷っていた。
正直言って、の詩には感銘を受けた。
彼女なら俺たちにない歌を…また、俺たちにとって必要な歌を書くことを近い未来に
思っていた。
そして、ある日。
越前に手首を掴まれたまま事務所に来た一人の小柄な少女が不安そうな瞳で俺を見た。
その瞳は、何かを隠し持っているかのように思えた。
最初は、何をするにも緊張した面持ちだったも次第にほぐれたのか、よく笑う
ようになっていく。
だから、なのか?
俺が……俺たちがお前に惹かれ始めたのは…。
それは、必然。
温かい雰囲気が流れはじめた頃、みんなが同じ気持ちでいることにようやく気づいた。
なぁ、。
俺はお前の瞳にはどう映っているだろうか?
そして、それは、どうの心に影響しているだろうか?
突然すぎるお前の泣き顔も絶望もすべて見たつもりだ。
だが、。
お前は日々その愛らしい表情を変えていく。
俺の心はそれに付いて行く事しか出来ない。
だが、俺は負けない。
受け入れる時間は必要だが、理想の自分に近づいていけるように精進する。
に見つめられるように俺の歌を届ける。
だから、俺だけのために微笑んでくれ。
♯後書き♯
越前第二段に続く手塚第二段も8月13日の「日記」で書きました連載作の予告です。
ちょっと最後の綴りは詰まったので、手塚君のシングル「横顔」からお借りして
きました。
そういえば、後十四作でこの『返事のない手紙』も50作を迎えます。
それなりに忙しくしなくてはならないのですが、この夏休みの期間でいろいろと
更新を進めて行かないと、とお決まりの脅迫観念に駆られています。(苦笑)
一応、越前手紙第二作でもアンケートのことお願いしていますので、こちらでも
書いておきます。
この連載作を『小説』部屋と『企画』部屋とどちらにupするか迷っています。
甘えた考えでしょうか、この作品を読まれた方はご感想と一緒にどちらかの希望
部屋名を仰って下さると助かります。(深々)
それでは、ご感想ともどもお願い致します。