さん。


      俺はあなたに感謝しているんです。

      両親が高校時代の友人の結婚式に出かけると海外に発ち、祖父が

      教え子たちと強化合宿すると言ってもうすぐ二週間になる。

      初めは従姉であるさんにお願いするのに戸惑っていたのですが、母が

      勝手に進めてしまい、結局こうしてあなたと一つ屋根の下に暮らしている。

      それを思うと、とても冷静ではいられなかった。

      俺は、ずっとあなたが好きでした。

      それは好き嫌いが激しくて昨日の朝のおかずである鮭の切り身がさんの

      方にはなかったり、思春期の男と二人きりなのにも関わらず昼夜問わず

      俺の部屋に来たりしますが。

      ですが、あなたはいつも一生懸命で何かに向かっている。

      そんなさんだから俺はこんなにも惹かれていると考えています。

      昨夜は、俺にとって一生忘れない日でした。

      あんなに魚を嫌がっていたあなたが俺のためにうな茶を作ってくれたのですから。

      あの時のさんの恥ずかしそうな笑顔は俺の宝物です。

      そして…、先程まで俺は、あなたを愛していた。

      もうすぐ、さんと迎える初めての夜明けです。

      あなたはまだ俺のベッドの中で無防備な寝顔をしています。

      無我夢中で愛を囁きあった俺たちは、あの場所で一つになった。

      それは、幻想ではない現実。

      それを思うと、こうして文を綴らずにはいられなかった。


      愛しています…さん。

      その瞳が開いた時、一番最初に見るのがどうぞ俺であることを祈って…。



      ♯後書き♯

      皆様、こんばんは。

      こちらは、えかね様との相互記念に作成しました。

      裏手塚手紙はいかがだったでしょうか?

      これは、何度目かのup予定の裏作の予告編です。

      それでは、ご感想の方をお待ちしております。