君。


         君は、私のことをどう思っているだろうか。

         あまりにも短すぎる君の思い出の中で生きる私はどのように生活

         をしているのだろうか。

         最近、そんなことばかりを考えてはため息を吐いている。

         しかし、こうして君の事を考えているだけで強くなれる自分が

         いるんだ。



         君。


         私は君を愛している。

         私の発明品を恐れずに触ってくれる。

         私が君を笑わすことができる素質があるとすれば、君が私に愛しさを

         教えているからだ。

         今までの時間はほんの一握りとしても、私の中では何十年のもの

         のように考えている。

         もし…なんて具体的ではないことは君に怒られてしまうだろうな。

         だが、私は敢えて考えずにはいられないんだよ。


         君と言う禁断の木の実と出会ってしまったからだろう。

         それまでの私には恐れなんて全くと言って良いほどなかった。

         しかし、今はその勝手は見事に変わってしまった。

         一人の女性を愛することを知ってしまったから。

         もし、最期の時が来ようとも私は君を想っていることだろう。

         その時は君は笑ってくれるだろうか。

         いや……君ならば泣いてくれるだろう。

         私のために。

         願わくは、心の中だけでも私の伴侶として生きて欲しい。



         ♯後書き♯

         「幕末恋華 新選組」の最初を飾る山南手紙はいかがだったでしょうか?

         恥とは知っておきながらお伝えしますと、私はこのゲームが発売される

         まで新選組をほとんど知りませんでした。←おい

         名前と何十年か前に放送されたドラマで少し知っている程度です

         から勉強になりましたよ。

         しかし、歴史上の人物のみお好きな方にはお勧めできないでしょう。

         このゲームは私のような「新選組」を知らない方や最近泣いていないと

         言う方などに受けるのではないかと思います。

         私も彼を最初にクリアしまして胸にぐっと来るものがあり、こうして

         作業したい=「アナザーヘブンへ浚う!」と言う欲求が生まれたわけです。

         だけど、私が最初に作業する作品はほとんど一握りな短さだなぁ

         と反省しているところでこれにて失礼します。