いきなり藪から棒なことを聞いたりしてごめん。
君は無いものねだりする人じゃないもんね。
だけど……俺にはある。
ずっと思い描いていたモノ。
帰りたいと願う家。
みんなが笑っている場所。
みんなが離れていかないような…自分。
温かい処。
温かい人。
それが一遍で手に入っちゃうのは、やっぱりさんのいる場所なんだね。
ふふっ……君が聞いたら謙そんされそうだけど、俺は本当にそう思っているんだ。
周囲が暗闇で閉ざされても、やっぱりさんが光を灯してくれるから誰もが君に
振り向いてくんだと思う。
だけど、俺の傍には誰もいなくて、情けないけど明日に臆病になっている。
そんな俺を眩しい未来に連れ出してくれるのはさんだった。
確かな温かさがあるとすれば、それは君。
世界中の言葉でもいえないほど俺はさんに惹かれている。
諦めない強さを持った君はいつも俺や周囲を驚かせる。
高く飛ぶ鳥が気流に乗るように、急展開な日常に俺は少しずつ自分の殻を
破り出している。
その笑った横顔を大切にしたい。
そのために俺は進まなくちゃいけない。
これってキレイ事かなって考える時もあるけれど、さんは多分、信じた道を進めば
良いって言うと思うから俺は歩みを踏み出すんだ。
そんな些細なことでも、いつもの町並みが少し違うように見える。
突然巻き起こった冷たい風にも微笑んだりして…。
知らない世界を目指して自分を信じて行こうと強く思った。
だから、君に感謝しているんだ。
こんな風に考える俺を探してくれたさんに。
杞紗のことは言えない。
俺自身も君に何度も救われている。
俺たち十二支だけじゃない、他のみんなもそうやって手を差し伸べてくれる
さんだから。
俺は……君に惹かれているんだと思う。
それは、俺にない勇気を奮い立たせるから。
だから、俺はその輝きを守らなければならない。
その光が他の誰かを照らせるように。
でも、どうしたら、強くなれる?
どうしたら、さんを守れる?
君と接するたび甘い痛みが走る。
もし、俺が普通の人間だったらさんをこの腕で抱きしめられるのに。
物の怪憑きの俺はそれができない。
でも、それは単なる逃げているだけで、できるものから探せばいいだって
解っているんだけど、やっぱり俺はこの檻から抜け出さずに居る。
だから、せめて今だけはこの痛みを感じさせて…。
それが罪だというのなら俺は自らその枷を選ぶだろう。
それでもさんを想っているから……
♯後書き♯
第二弾、由希君のレターでした。
うわっ、ラブ、少なすぎ。
ていうか、ダーク未然形?
ん〜…、一応手紙ですからOKですよねv←深く考えない奴
しかし、大分、手紙の方の資料も雪のように深々と積もってまいりました。
これでは小説と大して変わっていないのでは?!(滝汗)
うわぁい、後もう少しで冬休みだ〜!
死ぬ気でがんばろ。(涙)