ねぇ、さん。


      僕は、君の素質は凄いと思っているんだ。

      みんなが言うような言い方をして悪いとは思うけれど、突然、普通科

      から選ばれたんだからね。

      僕は、そんなさんに驚きながらもこれから何かが起こりそうな気が

      してわくわくしていたんだ。

      そしたら、本当に君がセレクションで優勝しちゃって僕もうかうかして

      いられないなって思ったよ。


      三年生の意地って言うのかな?

      もっとも、同じ三年である火原は楽しんじゃっているけどね。

      だけど、最近、それだけじゃないような気がするんだ。

      前までは君に負けるわけにはいかないって自分の出せる力でフルート

      を奏でていた。

      でもね、今は、それだけでは答えられない感情が僕の胸の中にあるんだ。

      優しさに似たようで切ない感情。

      それは君の奏でる哀愁の漂う解釈がそうさせるのかもしれない。

      僕はそういったのではなくて、好んで清楚や華やかなものを選ぶから。


      でも、さんが奏でていると、他の人が奏でるどんなメロディよりも違う

      気持ちが溢れるのはなぜだろう?

      答えは尽きず、いろんな可能性が見えてくる。

      例えば……僕が君の事を……。

      やっぱり、この先を言うことなんてできない。

      そして、この題名もない手紙も、ね。

      きっと、さんがこんな心の整理も着いていないものを見たら、びっくりする

      だろうからね。

      それじゃ、これからもお互い頑張って行こうね。



      …。

 

 

 

      ♯後書き♯

      初柚木レターをupしました。

      皆様、如何だったでしょうか?

      実は何を隠そう柊沢は「金色のコルダ」(PC版)を購入しておきなが

      ら少しやったくらいで現在までほったらかしにしています。(爆)

      いえいえ、決して厭きたというわけではありませんよ!

      ただ、HP作業と一緒に私事で時間がないため泣く泣くなのです。(涙)

      作品中、気づかれた方もいると思います。(汗)

      それでは、ここまでお読み下さいましてありがとうございました。