2004年2月23日

摩天楼の足元のキャベツとペッパー

 カラカスは、都市菜園の実験でキューバの足跡をたどっている。だが、批判家たちは、それはとても高くつく努力であると言う。

 ベネズエラの首都、喧騒とした地下鉄の駅の向こうのセントラル・パークの60階建てのツイン・タワーがある高層ビル街のふもとに、カリフラワー、ニンジン、レタス、コショウ、たまねぎ、きゅうりがある農園が広がっている。それは、都市住民が自給自足するための政府の実験の一種の窓として役立つ。

 このパイロット的な「オルガノポニコ」プロジェクトは、首都の3棟の象徴的なビルのもとで始まり、ベネズエラ農業の過去を想起させる。70年前には、農場や菜園が、まだセメントや鉄鋼からなる都市景観の中をつらぬいていた。

 菜園用の有機資材は、植物残渣、家畜糞とミミズ堆肥の混合物だ。

 「この材料は、植物のベースとなる層に混ぜられ、コンテナや土地や生産的でない穴の中に置かれます」

 カラカスの菜園プロジェクトのコンサルタントであるキューバ人の農学者、カリダド・バスケス (Caridad Vásquez)は言う。都市園芸でのキューバの経験が「オルガノポニコ」を提供した。オルガノポニコ有機生産の取り組みは、それ以外のタイプの有機農業よりも使う空間を減らす点で区別される。50aのパイロット・プロジェクトには、植物畑が深さ40cm深、120cm長、40cm幅の植付けベットがあり、昨年には平方メートルあたり10~25㎏の食料を、仕事と土地(Trabajo y Tierra)協同組合からの8人が生産した。

 野菜を販売するカラフルなカウンターの後ろで、ノラリ・ベレンスエラ(Noralí Verenzuela)さんはこう語る。

 「プロジェクトは、人民が自分たち自身で食料を生産することで、よい栄養習慣を獲得できるようにする革新的なプランなんです」

 菜園は、近隣の二つ住民、労働者階級の地区と中産階級の居住する地区に、そして、経済的な値段を探し求める通行人にオルターナティブを提供している。「そして、彼らには政府に反対する人々さえ含まれるんです」そう、ベレンスエラさんは語る。

 この新たな「都市農民たち」は、都市農業プランが、ウゴ・チャベス大統領の政治的な関心と結びついていることを認識している。

「それがときおり拒絶される理由です」

 都市菜園は、2003年3月に着手されたが、いくつかの政治上の反対勢力は「都市農業プランは、ベネズエラの農村部の農民たちに影響している深刻な問題を解決しない」と火を持つ言葉で宣言する。反対同盟、農業生産協会(Agricultural Producers Associations)は、それは「農業政策と無駄な資源の即席だった」と言う。「それは、私たちの基幹作物を一連の民間伝承にするものです。それは、このセクター特有の戦略の19世紀の性質を強調しているのです」「最高級品」製品は、砂糖、米、カカオ、パーム油、牛、魚と養殖漁業を含んでおり、政府は技術的で財政的な支援でその製品を最優先させている。

 批判者たちは都市菜園のコストを示し、それが30万ドル以上の投資を必要としたとも評価する。政府はコストを明らかにはしていないが、報告によれば、軍隊を含め、資材や労働の一部と国際的なアセスメントは、国の機関からのローンとして提供されたという。

 2002年後半、チャベスは、低所得地区に居住しているベネズエラ人が、家計消費で「家の角に垂直な鳥小屋」を建てられることを示した。そして、キューバの経験の成功を引用し、チャベスは都市菜園の重要性を主張する。

「キューバには、あらゆる地区にオルガノポニコの作物がある。キューバのパティオと家庭の菜園では、薬用植物から新鮮な薬草やスパイスまで何でも目にすることができる」そうチャベスは言う。

 「キューバは、中国、台湾とインドネシアのようにいくつかのアジアの国ではとてもよく知られている考え方を世界のこの部分にもたらした」

 ララ州(Lara)西部で都市園芸のテクニックの促進に従事しているロベルト・トレアルバ (Robert Torrealba)氏は言う。

 オルガノポニコ菜園のメリットのひとつは、化学的残留物を持っていない食品の消費を促進していることにある。

 「私たちは、殺虫剤も化学肥料も使いません。私たちの産物は、直接土から消費者まで行くので、健康的だし、ずっと新鮮です。時々、私たちはスーパーマーケットで美しい野菜を目にしますが、それらは化学物質で処理されていて、多くが遺伝子組換え種子から来ています」そう、ベレンスエラさんは言う。

 「ベネズエラ人民は、環境、健康、暮らしの質の重要性をより意識するようになるにつれ、よりオルガノポニコの産物を消費することになるだろう」キューバのコンサルタント、バスケス氏は言う。

 カラカスの都市菜園のための種は、FAOによって提供され、アドバイザーとしての役目をプロジェクトで果たし、貧しい国で飢餓と戦う手段の経験を促進している。ベネズエラは、その巨大な石油の富にもかかわらず、輸入食品に大きく依存している。いくつかの研究は、ベネズエラ人が食べるものの半分が海外から来ていることを示している。

 チャベス政権は、国は大量の食料を輸入し続けることができないと言い、農業プログラムに立ち上げ基金を融資するよう中央銀行に圧力をかけている。

(Tierraméricaの記事)
  Yensi Rivero, Cabbages and Peppers at the Feet of Skyscrapers,2004.

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