2000年 本文へジャンプ


キューバの農業改革


革命以前のキューバの教育


 1959年以前のキューバの指標は、経済的な貧困と同じく社会を不穏にするパターンも示していた。100年以上も前に、キューバの全国的な英雄で作家で詩人であるホセ・マルティ-キューバは、教育の理想、自由になるには教育されるべきだと、語ったが、当時はほとんど実現されていなかった。

 キューバの非識字率はわずか23.6%であり、アルゼンチン、チリ、コスタリカに続き、ラテンアメリカでは第4位であり、よくは見えたものの、それは全貌を示していなかった。学校への入学率や卒業率、得られた教育の等級といったそれ以外の教育の指標、多くのラテンアメリカ諸国よりも遅れをとっており、さらに低い姿を示していた。学校制度がどれほど悪かったかの一例は、キューバでの学校入学率が51.6%だけであり、ラテンアメリカ第12位だったという事実が反映している。キューバの教育の貧しさを示す別の指標は、3番目の等級かそれ以下の教育しかうけて以内ものが、60.4%であり、そしてさらに驚くべきことに、農村では80%が3番目かそれ以下の教育水準しかなかったという事実から実証される。これは、国民の60%以上が准文盲だったことを意味する。それは機能的非識字者と呼ばれるもので、それは社会の中で機能する最低限のスキルである。 いかに学校制度や社会が貧しく機能していたかを示す別の指標は、高校/職業卒業生が極めて低率であることから実証され、全国的に、たった3.5%だけがその教育を終えていた。当時は、失業中の2万5000人の教師と学校にいけない約25万人の子どもがいた。

 ハバナにあったごく少数の大学は、豊かな者たちのためだけのものであり、それが平均的なキューバ人には手が届かないものであったという事実は、全国民の1.1%だけが大卒だったという事実が反映している。

 黒人は、ほとんどが制度に組み込まれた不公正によって高等教育校から排除されていたし、人種的な偏見や貧困といった様々なファクターが、黒人のキューバ人がどんな教育的な成功も得ることを事実上不可能にしていた。統計的に言えば、黒人の高校や大学の卒業生は、0.05%未満であった。

現在のキューバの教育

 革命の勝利によって根本的な社会変化が起きた。 過去には大きく無視されてきたキューバ社会のある様相が優先され、それとともに、抜本的な意味ある社会変化が起きたのだ。その多くの中で優先されたひとつは教育だった。 革命が継承したのは、ほとんど読み書きができず、ある人々が機能的非識字者と定義する半文盲が60%以上もいる社会だった。そして、農村と都市との格差を定義しておくことも重要だ。都市の文盲が11.6%だけである一方、農村の文盲はらちがいで41.7%もあり、高校か職業訓練校を卒業していたのは0.5%以下だった。新革命政権は、この悲惨な状況を改善するため、速やかに措置を取る。文盲と格闘するため、次のステップを実施した。

 まず、ほとんど高校生と大学生から構成された教育ブリゲードを組織した。これらはブリガディスタスとして知られる学生たち、 農村で、そして時にはキューバの最も辺鄙な場所で、小作農に読み書きの勉強のやり方を助けるボランティアだった。この中でコンラド・ベニテスやマヌエル・アスクンセ・ドメネクといったブリガディスタスは、小作農が基本的なスキルを学ぶ手助けのため、文字通りにその生命を捨てた。その何人かは、CIAが支援する武装右翼グループによって残酷に殺されたのだった。新政権は、職場、つまり工場や店舗に、労働者が読み書きを学ぶのを助けるグループを形成する。この努力によって、労働者はちょっとの時間を仕事場から離れるだけですんだ。加えて、夜学校が始められ、それに参加するよう労働者たちは激励された。新政権は、教育レベルに目標をセットした。最初の第6等級の目標は、数年後に第9等級に続き、そして、最終的には第12等級となった。それが現在の状態である。

 まず、59~60年に、非職字率は23.6から3.8%に減り、次の61年で、それは1.9%まで減った。当時は、この大成果を称えるカストロが行ったスピーチで、「キューバは文盲からフリーである」という言葉とともに旗が揚げられた。

 こうした政策のおかげで、多くのキューバ人は学ぶ機会を与えられた。例えば、私の義母の場合、革命前には3番目の等級レベルを持っているだけだったが、それを第6の等級レベルに増加させることができた。彼女は、育児のために勉強を続けないことを選んだのだった。別の事例は、すべてが無料で、高校を卒業でき、電子専門家になることができた私の義父だ。新たな学校の建設に加え、新政権により講じられたそれ以外の処置は、古い警察署や兵舎を学校に転換することを含んでいた。約25,000もの新たな学校が創設された。学校がなかった農村で、新たな学校が建築され、今では、キューバの最も遠隔地にさえ学校がある。キューバ史上初めて、農民と彼らの子どもたちは、以前に手にしていなかったもの、つまり、学校と無料で教育を受ける機会を得たのだ。国内の学校はすべて無料となり、全員が利用できるようになった。

 ハンディを負ったもの、そして学習障害を持った学生のための学校も設立された。以前には大学は3~4しかなく、ほとんどがハバナにあったが、それとは違い、新たな無料の大学や工業学校が開設された。デイケアセンターは、以前はやれる人のためだけのものだったが、それとは違う新たなデイケアセンターが開かれ、家族がまさに適度な料金で(その人の給料に基づく)利用できるようになった。国連の報告書で示されるように、キューバは、高度に発展したデイケアセンター制度を持つ。それがどれほどよく機能しているかのひとつの指標は、キューバの子どもたちによって広く実証されている。

 私は、とても鋭敏で、高度に話すキューバの幼児を見つけた。 例えば、私の7歳の姪はとても弁が立ち、既にある詩を暗唱できた。こうした特性を持つ多くの子どもに私は会っているから、彼女は例外ではないのだ。それはキューバの幼児が話すのを聞いた実際の経験だ。前述したように、子どもたちがこうした素晴らしい特質を示す主な理由は、社会主義政権が適所に備えたデイケアセンターの壮大なシステム、そして子どもたちがこうしたセンターで受ける学びや社会経験のおかげなのだ。

 教育は無料なだけではなく、国はさらに無料の学用品(つまり鉛筆、ノート)も支給している。 通常、学用品の分配には問題はない。ときには、ノートが不足するかもしれないが、通常は、どのようにノートが現われるのかはわからない。制服は別の話だ。値段は適切だが、全員まで配ることは困難だ。スペシャル・ピリオド、キューバが社会主義圏との貿易を失う前まえは、キューバ政府には、それらを配給する問題がなかった。

 だが、統計は、経済封鎖にもかかわらず、学校制度がいかによく機能しているのかを示す。現在、学校には40万人の学生が入学している。 学生の99%が通学しており、99.9%が在籍する。学生と教師の比率は13.6~1で、13.6人の生徒ごとに1人の教師がいる。革命以前はひとにぎりの大学しかなかったが、今は約45の大学と機関があり、全体では24800人の教授と25万人に近い学生が入学している。識字率は現在98%で、平均等級は12レベルだ。以前のキューバでは黒人系のキューバ人は、ほとんどの場所で教育から疎外されていたが、今では高等教育機関への機会を手にしている。キューバでは、黒人の専門家の割合も公平で、その中には医者やエンジニアもいることから、社会主義の学校制度によって黒人たちがどれほど利益を得たかがわかる。キューバの学校の質はトップ段階にあるが、困難にも直面している。修復やペンキを必要としているということだ。経済事情が、これをとても困難にはしているが、改善の兆しもある。例えば、今年、政府は1000以上の学校の386のラボらとりーの修理を行ない、新しいテレビやコンピューターを中学校、高校、大学に導入した。ドミニカ共和国やキューバあちこちを旅した教師として、私はキューバの不思議な学校制度を保証できる。それは最高だ。私の学区へリポートの中で「...私は、キューバの学校制度が良いと耳にしたが、そうではない。それはファンタスティックなのだ」と書いたようにだ。私が訪れたどのドミニカの高校にもコンピューターがなかったのに、経済封鎖を受けたキューバにはコンピューターを備えた二つの学校があったのは皮肉なことだった。つまるところ、国連とユニセフの研究は、キューバの教育制度が世界で最高のもののひとつであり、第三世界の中では、どこも明らかにそれに近づけていないことを確認しているのだ。

 

 

数学 国語
3年生 4年生 3年生 4年生
キューバ 83.1 84.2 87.4 88.7
アルゼンチン 47.3 58.1 60.7 71.1
ブラジル 47.3 58.1 57.2 66.3
チリ 45.6 55.8 60.7 71.1
コロンビア 44.2 52.0
パラグアイ 41.2 47.8 44.8 52.7
ボリビア 46.3 47.0 43.3 46. 1
ドミニカ共和国 38.6 41.2 43.1 48.2
ベネズエラ 34.9 38.8 50.0 55.2
ホンジュラス 35.3 41.4 40.6 46.7
ユネスコの組織、ラテンアメリカ教育質評価センターにより実施された最初の研究結果によれば、この組織のやった試験で、キューバの子どもたちは、数学と国語で次点の子どもたちのほぼ倍の得点をあげた。  この国連組織の研究は、1997年5~12月になされたが、ランダムに選ばれた100の学校の第3、第4等級の約4000人の生徒が参加した。試験の最高得点は400点で、平均点は250点だったが、キューバは都市と農村のいずれの学校でも、ともにこの点をはるかに凌駕するただ一つの国だったのだ。多くの資金や資源を使える私立学校で得られた結果を、大きくキューバの生徒が越えたことも指摘しておくべき重要な点だ。  1994年、ユネスコは、質が良く、公正な教育制度を達成するべく、ラテンアメリカとカリブ海の地方事務所(OREALC)、教育の質評価センターと努力してした。現在14カ国がこの組織のメンバーで、1995年8月にキューバもメンバーに加わった。会員になろうとしているそれ以外の国もある。この組織の目的は、さらにその研究と評価を強化するため、地域の教育水準と目標を設定し、さまざまな国の教育省が、その国内の教育の質を評価するプログラムを設定することを援助することにある。

 VIVA CUBA Prods. Nov. 2000.