2010年12月 本文へジャンプ

米国人によるキューバ防災力の視察リポート3


別の米国人がキューバを視察している


 カリフォルニア災害医療サービス協会は、「キューバ医療教育協力」と連携し、キューバの有名な防災と医療対応システムを含め、賞賛されたキューバの医療システムを調べるため、興味深い研究チームの一部として、17名からなる医療専門家を派遣する機会を得た。

 研究グループは、2010年12月にハバナを旅し、9日間を終日、レクチャー、教育的なプレゼン、そして、キューバの医療専門家や公共医療対応チームとの交流に過ごすことができた。米国は、キューバと外交関係がなく、旅行も制限されていたが、キューバで研究を行っている医療や緊急対応専門家についての専門的な研究のための一般ライセンスの下、グループは許可を受けた。

 訪問中にグループは、災害時の国民の保護のためのキューバ入念ではあるが、単純なシステムを調べた。
物理的、技術的、そして、輸送用の資源が限られていることから、キューバ人たちは、学校の生徒を含め、幼少期から災害時での自分たちの役割や責務を教えられる。

 ハリケーンを受けがちな地理的な位置から、キューバは、正確で、かつ、素早く頻繁なコミュニケーション情報を備えることを重視する効率的でコーディネートされた連携しているアプローチを必要とした。

 これらは、高齢者、妊娠中の女性、障害者、氾濫が起こる僻地で暮らす人々を含め、脆弱な人々に対する避難手順の優先を含め、国際的にも認められている対応策を含む。ハリケーンがおさめるまで、より安全な土地に大量のコミュニティ住民を避難さえるためには、市営バスを用いることで、交通手段が事前に準備される。それ以外の準備の取組みは、ハリケーンが到達する数日前からの、頻繁な気象通報、モニタリング、電力の閉鎖を含む。キューバは、ハリケーンを察知してから、早期の状況報告と情報フェーズをもたらす数少ない国のひとつである。チャーリー、ウィルマ、イワンとキューバに数多くの強力なハリケーンが襲来してもこの準備アプローチを用いることでごくわずかな死傷しかでていない(2)。

 訪問中、グループは、ハバナの病院、ポリクリニコ、市民防衛、非常出動施設を含め、いくつかの医療設備を見学した。こうした施設で、調査チームは、キューバの強健な予防に重点をおいた医療システムを目にし、その市民防衛チーム、気象と情報共有システムとの決定的な結びつきも理解した(1)。そのハイライトは、地区の組織や地区に根ざす医療チームを含め、災害準備、対応、そして、復興での草の根の組織との会合だった(2)。

 メンバーはキューバの赤十字から誘われ、コミュニティの避難訓練を見学した。3人の子どもを崩れかけた3階建ての住居のバルコニーから、ロープと車輪付きの担架を用いることで1階に下ろす避難訓練を目にできた。

 また、ヘンリー・リーブ・ブリガーダと世界の医学の災害経験について会って議論できたこともチームには幸いだった。それは、ハリケーン・カトリーナの中で移動チームとして発想され、災害対応や流行病への介入のトレーニングを受けた医師が配置されている。50ポンドの医薬品を備えた1,586人の医療専門家たちは、必要があれば世界でもどこでもサービスを行うのである(1)。

 公衆保健省は、すべての医療部門を、予防活動とプライマリケア志向の総合的なヘルスケアシステムの支援に向けている。ファミリードクターは、住宅地内で働き、そこで、家庭往診と機能的な診療を行っている。看護師とともに働いていて、彼らはコミュニティの約80~130世帯の責任を負う。この密接な関係があることで、医療専門家は、その地区に即座に緊急時の個人的なケアを提供できる。医師たちは、彼らのコミュニティのニーズをすべて理解し、それが全体的な福祉に寄与し、住民の健康指標は米国やカナダのような先進国に匹敵することとなっているのである(2)。

 (1) Joe Vargas, Cuba: Disaster Preparedness Lessons from The Field, heppc, December 2010.
 (2) Joe Vargas, Cuban Disaster Preparedness: Lessons Learned, The weblog of APHA’s International Health Section, February 13, 2011.