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2007年3月2日ハバナ 

普通のキューバ人の家族の主な懸念事項の1つは食物だ。いくつかの研究によれば、それは収入の約2/3にもなっている。

「毎朝起きて、仕事にでかけるときから、私が考えるのは、夕食をどう料理するかです」と、結婚しており2人の子どもがいて、高齢の父親の世話をする40歳の教師は言う。

 彼女が1990年代に最初に結婚した時と今では問題は違っている。当時は、不足が一般化され景気が後退していた。米国による40年にも及ぶキューバの封鎖を批判する者は、それが、深刻な悪影響をキューバ経済にもたらし続けていると指摘する。

「今では、多くの商品が店舗や青果市場にはありますが、簡単には手に入れられません」とある女性は語る。彼女の父親の年金を含めた家族の月収は、約1,000ペソで、それは兌換ペソでは40ペソ(CUC)に相当する。いずれも国の法定通貨だが、あるものを買うにはCUCが必要なのだ。

 国の両替所で25ペソかドルの80セントでCUCは買える。彼女は、最悪の状態にはないことは認める。彼女は自宅に住んでおり、若い娘(彼女の年上の息子は既に働いている)の教育費は無料だし、父親の医療費もタダだ。

「国が面倒をみているからです。ですが、と彼女は言う。

「それが使用されていたようには私たちが配給手帳から得るものは十分ではありません」

 毎年、家族配給手帳は配られ、キューバ政府が全市民が助成金を支給された価格で生活必需品を手に入れるための手段を手にすることを担保するため、配給は用いられている。公式の推計によれば、「少なくとも必要な栄養の半分」はカバーしている。

 この制度は、米、豆、砂糖、コーヒー、油、卵、塩、パスタ、パン、ビスケット、魚、鶏肉、ソーセージ等の他の肉、そして、子ども用のミルクとヨーグルトの公正な分配を保証するものだ。

 ハバナ大学のキューバ経済研究センターによる研究によれば、助成金の支給によって、配給品の人あたりの月支出額は26~38ペソだ。研究者と消費者の両方によれば、配給物資は1980年代までは適切に家族のベーシック・ニーズを提供していたが、今では、月当たり10~12日間のニーズをカバーしているだけだ。その残りの食料を得るため、消費者は農民市場に足を運ばなければならず、そこでは様々な食品が手に入るが、値段は高く、価格も需要と供給で設定されている。牛肉、油、バターにはCUCが必要だ。

「時には、CUCが使えるだけの店のネットワークで、250グラムのバターを買いますが、それは30ペソ以上もするのです」と、ある教師は語る。

 フランシスコ・ソブレン中央銀行総裁は、「給料で暮らす労働者はつらい時を過ごしている。なぜなら、彼らの賃金は価格統制された商品はたくさん買えるが、市場価格で販売されるそれ以外の必要な商品が手に入れられないからだ」と2005年後半に認めた。

 2001年に国家統計事務所になされた世帯調査から、ハバナ住民の支出の66.3%以上が飲食物で、それ以外の出費はたった33.7%だけであることが判明した。

「明らかに、状況は近年ほとんど変化しておらず、消費構造に弾力性がないのがわかります」と、キューバ経済研究センターの研究は示す。

 これと比べ、コスタ・リカとスペインの世帯では、所得に占める食費はそれぞれ33%と26%だけだ。配給食料は、国民の栄養ニーズをカバーせず、2001年から2005年では、「量的に質的にキューバ人の栄養を改良する」採用された手段のおかげでわずかに改善されたと研究には書かれていた。

 リポートは、東部の州における米生産の割り当ての増加と、米と豆の追加収穫で、より多い肉製品の分配、ダイズヨーグルトのより広くて、より定期的な配送、そして、植物油の増加する分配について言及した。要するに、こうした供給が、2000年から2005年にかけての「栄養摂取のかなりの改良」、カロリー量で31%、たんぱく質で34%、脂肪で46%増に寄与した、と研究は結論づけた。統計は別として、買い物にでかけるときは、その教師は多くの現金をもっていく。

「家に最も近い農民市場では、豚肉が1ポンドあたり20~25ペソ、にんにく一個が3ペソか4ペソ、レタスが3~5ペソ、1ポンドあたりたまねぎが4.50~10ペソもするのです。今週には、私は2ペソのサトイモを見つけました」と、彼女は言った。あるエコノミストは、自由市場価格が2006年には2005から4.3%上がり、2005年の価格は2004年より7.1%高かったと語る。

 食料生産がのびないまでは価格が下がらない、というのが彼の意見だ。だが、10%も根菜作物や野菜の作付けが少ない状態で、2006年も生産は落ちている。2005年には生産は20%下がり、その不足は深刻な干ばつのためとされた。エコノミストは、家畜生産、とりわけ、牛が1980年代には広がっていたより高レベルの生産と効率指標を回復していないと語る。

「2006年には、良い降雨が国全体にあり、ハリケーンは全くありませんでした。それは、農業生産の継続的な衰退が、悪天候の状態によるものとは考えられないことを立証します」と、彼は言う。

 この問題は、全国人民権力国会の12月議会の討論の的だった。主因のひとつは、生産物に対する農民に対する国の借金と判断された。

「もし、我々が食べる65%もを提供する最大の生産者に支払わないなら、どうやって食物を得られるだろうか」とラウル・カストロは尋ねた。この議論は6月議会でも再びなされるであろう。その時には、農業当局はこの問題に対して、口実でない簡潔で、具体的なレポートを提示しなければならない。経済の専門家は、キューバはただ価格を下げるだけではなく、輸入への依存を減らすために農業と食品業の生産を高めなければならないと語る。輸入はこの2年間で35%も増えているのだ。公式統計によれば、2006年には1120万人の国民のための配給商品に9億4800万ドルを費やした。


 Patricia Grogg, Anxious About What to Eat, Inter Press Service, Mar 2,2007.