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キューバの農業改革



2008年9月12日

ハリケーン・グスタフがラ・パルマを襲来した後、道路に沿って雄牛が引く荷車を使う農民

 ハリケーンと熱帯暴風雨の最近の多発で、キューバの農地は浸水し、その作物の多くが台無しとなっている。嵐は、キューバの農家にかなりの打撃で、今年すでに25億ドルの価値の食料を輸入すると既に予想されている国にとっては経済的なピンチとなるかもしれない(ニューヨークタイムズ)。

 だが、ラウル・カストロ新国家評議会議長が作物生産の向上を目的とする一連の改革を押しているため、キューバは農業の著しい変化の中にある。

 こうした努力の結果を見るにはまだ早過ぎるが、アナリストは、その長期的な衝撃は実質的で、来るべきさらなる経済改革を告知するものかもしれないと語る。

 この2月に公式に患う兄のフィデルから采配をゆだねられたラウル・カストロによる改革は、ハバナからキューバの農業の管理を約100のローカル委員会にシフトさせている。こうした分権化は、食料を増産し、国の輸入への依存度を減らすことを目指している。

「これは、ラウルによってなされたキューバ経済モデルへの最初のかなりの改革です」と、マイアミ大学のキューバ・キューバ系米国人研究所の研究者、ホルヘ・ピノンは言う。農民たちは、現在彼らが提供されるどんな農機具も使用でき、10年間、最大40haの未利用国有地を耕作する権利も手にしている。オスカル・エスピノサ・チェぺ氏ら何人かのエコノミストは、10年のリースの代わりに、財産権として土地を引き渡す方が望ましいと主張する。氏は、これが農業への強力なインセンティブを若者たちに与えると書く。

 新たな法の下で、どれほどの自由裁量で農業者が、自由市場でその生産物を販売することになるのかは定かではない。

 レキシントン研究所のフィリップ・ピーターズ氏のブログは、キューバを専門的に分析するうえで良い情報源なのだが、ある場合は、生産者はその生産物を国に販売することに必要とされる契約がないかもしれないと書く。

 現在、大規模な農業生産者は、一定価格でその生産物の80%を国に販売している。小規模な都市農場やオルガノポニコは、大衆に法的に直売し、その利益を保てる。世界中からの有機農家は、その農業の効率的なやり方から、こうした小規模農場を称賛している。

 ニュー・アメリカン財団のパトリック・ドハティは、「ラテンアメリカが高い浪費から高い効率性へと来たるグローバルな経済的な変化を乗り切るやり方を理解しようとするときに、キューバには本当のモデルとなる機会がある」と書くが、「経済改革はラウルが現在調整しているよりも速くなされなければならない」と彼は警告する。

 地平線にはさらに多くの改革があるかもしれない。フィナンシャル・タイムズ紙との8月のインタビューで、キューバ経済省のマクロ経済分析の責任者、アルフレド・ハム氏は、国の社会厚生福祉制度に不満を漏らし、農業、建設、製造業での労働力不足を懸念する。

「私どもは、働く意欲に影響する収入のセキュリティを多くの人々に与えられません」

 ラウル・カストロは、国の所得均等の原則を再考していると演説で示したが、ほとんどのキューバのアナリストは、変化はすばやくは起きないと警告する。

 その間、何人かの専門家は、米国の対キューバ政策は凍ったままだが、変化が新米国大統領と共にもたらされるかもしれないと語る。

 CFRのシニア・フェローであるジュリー・ウェイグは、新たな米国の政策がキューバと米国の良い立脚点への機会をもたらすと語る。キューバへの米国輸出禁止への例外は、テキサスやネブラスカを含めたいくつかの州が、近年キューバと農業取引をしていることを意味する。関係の雪解けは2国間の貿易をかなり増やすかもしれない。と米国南方軍の元司令長官ジェームス・ヒルは2008年5月に述べた。



 Stephanie Hanson, Seeds of Economic Reform on Cuba's Farms, Daily Analysis, September 12, 2008.