2005年11月30日 本文へジャンプ




奇跡の計画

 パナマのマルティン・トリッホス大統領(注1)は、ハバナを訪問し、多くの貧しいパナマ人の視覚を取り戻したことについて、フィデル・カストロ国家評議会議長に感謝している、と語った。

キューバはその医療福祉制度と高度に訓練された医師を誇りにしている

 「奇跡の手術」と称されるプロジェクトの下、何十人ものパナマ人が、無料で眼の手術を受けるためキューバにやってきている。すでに、キューバは何千人もの貧しいラテンアメリカ人に対し無料で治療を施している。

 何千人ものパナマ人を治療するキューバとの協定は、2004年に外交的議論を交わした後、2国間の関係が融解したことに続くものだ。

 「関係がなかった1年後、我々が関係を正常にさせた今、私は、キューバ政府との新たな連帯と協力に向け努力することを私は希望する」

 そうトリッホス大統領は語った。

 前大統領のミレヤ・モスコソが、カストロ暗殺を計画することで起訴された4人の亡命キューバ人を釈放したとき、両国の関係は決裂してしまった(注2)。

貧しい人々のための機会

「奇跡の計画」の下、キューバは毎年、1万2000人のパナマの患者に外科手術を施すことだろう。

 トリッホス大統領は、78人の患者と共にハバナに到着した。大統領は「多くのみすぼらしいパナマ人が視力を回復する機会を得られたことへの感謝の証として、キューバを訪れることは自分の責務である」と語った。

 「奇跡の計画」は、その医療設備と高度に訓練された医師を、ラ米地域の人民に提供するキューバのより後半な計画の一部である。

 2005年、何万人ものベネズエラ人が、キューバで無料の目の治療を受けているが、キューバはさらにその国内の全医師の5分の1までをベネズエラに送り込んでいる。その見返りに、ベネズエラは特別のレートで日量9万バレルの原油を送っている。トリッホス大統領は、8月のハバナでのカストロとの会談に引き続く国交回復により、パナマでの計画は可能になったと公式に認めた。


 Panama welcomes Cuba eye surgery, 30 November 2005.