2006年6月22日 本文へジャンプ





キューバの医療

 

 

これはボリビア人の医師による数週間の間での二回目の抗議だった

 ボリビアの首都ラパスでは医師たちが、国内の貧しい農村地域にキューバの医師たちが入り込み、無料の治療活動を行っていることに対し抗議をしている。医師たちは、我々も無料の治療を行っており、キューバ人は失業中のボリビア人の医師から仕事を奪っていると抗議する。医師たちは、ボリビア政府から治療に対し援助金が支給されることを欲している。そこで、患者に対して無料であるべきだと主張する。
 だが、これに対してエボ・モラレス大統領は、利己的であると医師を訴えた。

 報告によれば、ベネズエラでは数千人だが、ボリビアにも1,000人以上の医師が、公共医療を提供するため、キューバから派遣されている。そして、キューバは約20のボリビアの病院で、1万4000人の白内障のボリビア人を治療する「奇跡の計画」の準備を整えている。

 米国では、自然医療は「オルターナティブ」と考えられている。だが、キューバ人たちは、それを「オルターナティブ」と呼ぶことを好まず、「伝統的な緑の薬品」と呼ぶ。経済封鎖が終われば、キューバの医学研究者たちは再び医学研究のリーダーになることだろう。そして、経済封鎖があったとしても、彼らは、伝統的な医療の復興が科学技術先進国にとっても適切であることを世界に示し始めている。

海外の影響

 

エボ・モラレスはキューバのフィデル・カストロの密接な盟友だ

木曜日の抗議は、ラパスの医科大学の医師たちが組織した二度目の抗議だった。二度の抗議行動の背後には、エドゥアルド・チャベス医科大学学長がいるが、同学長はこう述べる。

 「国民の健康といった基本的な社会的な柱は外国人の手にゆだねらるべきものではない。世界で最も貧しい国のひとつであるボリビアの貧しく、未開発の地域でキューバの医師は働いているが、ボリビアの医師には、それに参加する機会が与えられていなかっただけなのだ。モラレス政権は、無料の医療は患者の支払い段階にするよう力を注ぐべきだ」

 この抗議は、ボリビアへのキューバ政権の影響に対する野党側からの高まる非難の真っ只中にある。


医療への侵害

 だが、モラレス大統領は、医師たちの行動を、利己的であり、ボリビアの最も恵まれない人民の利益に反する行動だと、訴えた。 Efe通信社によれば、ホアン・アルベルト・ノガレス副健康大臣は、ボリビアの健康指標はラテンアメリカ、いや、全世界でも最低であり、政府にとって恒久的な課題であると言い、「私どもがキューバの同僚たちを支援しているこうした場所では、これまで医療サービスはなされてきませんでした」と、キューバ人が仕事を奪ったという医師たちの主張を拒絶した。


 Bolivia protest over Cuba medics, 22 June 2006.