徒然絵巻

2004年07月03日

大杉谷源流 堂倉谷上流遡行
粟谷小屋で朝食をとり、社長と二人で堂倉谷に行った。

午前中 堂倉の若水(湧き水)から下流にむかって歩いた。


不思議と魚がいない。
社長が水の中で死んでいるアマゴを見つけた。

下流に向かってみるものの ところどころで川底にアマゴの死体があった。
産卵期でもなく、婚姻色ではないアマゴの死体が沈んでいる。
アブラハヤもなにもいない。毒流し漁の可能性がたかい。

            生物反応なし       アマゴの死体を見つけた。

しばらく進むと砂防ダムがあった。

「あのさかなは、何ですか?鯉かボラですか?」と 魚釣りには全く興味のない社長がとっぴに言った。

「なんじゃこりゃぁ  社長 ありゃアマゴやで」

「あまごは、シャケのように大きくなるんですか? へぇ〜」

「そうそう アマゴはシャケの仲間やから、源流にはいったら あんなんおんねん」

20メートルほど下をのぞきこむと、サケのようなアマゴが4匹浮いていた。

「社長 リュックから ルアー出してくれ!」

テンカラではとても届かない、あいにくザイルをもっていなかったので、ルアーで狙った。

ルアーを投入すると サケのような大アマゴが反応するものの、
水面から20メートル上から、投入しているため、ルアーを引くことができない。

しぶしぶ、あきらめることにした。

この場所で引き返し、昼食後、地池谷との合流点から上流へむかった。


大杉谷 山の風景 砂防ダムからのぞきこんだ淵 釣りには興味のない社長

午後 堂倉谷 地池谷合流点から上流を歩いた。
水面近くを飛ぶ蝶々をめがけて 飛びついたアマゴが勢いあまって岩の上に乗り上げはねていた。


悠々と泳ぐアマゴ、澄み切った水、ほとばしる水しぶき 

木々の香りが渓谷を包み

水面の輝きの中に トンボが憩う


豊かな堂倉の自然を体で感じ、テンカラを振る。

ハイループが弧を描き、アマゴが舞う。


沈む毛ばりを追うアマゴ 

ゆっくり 咥え、アマゴが反転する。

手のひらを伝うアマゴの気配


左岸の枝谷をすぎ、大きな淵にたどりいた。

しばらく 淵に咲くツツジを眺めた。



地図上では二股の手前にさしかかるところで砂防ダムが現れた。右岸をのぼると あれはてた廃道にでた。

トリカブトが群生していた。

トリカブト  廃道から見えた風景




≪あとがき≫

自然が豊かな大杉谷源流部ですが、密漁が横行
しています。

毒流しをする者や鑑札を持たない密漁者です。

無鑑札で入渓しようとしていた人に遭遇し注意させ
ていただきました。

洋風毛ばり雑誌のモデルのように道具・服装にお
金を掛けるのもいいのですが、せめて鑑札くらい買
って入渓してほしいものです。

朱点が非常に美しい堂倉アマゴ 
(撮影場所) 堂倉谷上流部






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