第5話「馬とラバそして旅立ち」
まず村長を納屋へと招きいれた。
「アルよ、もう用意はできたぞ」
外から馬の鳴き声が聞こえる。
「馬で行くんですか?」
「もちろんだ」
「こっちはラバなんですけど」
「基本は同じだ。かわらんよ」
アルフレッドは微妙に差をつけられたのに複雑な気持ちになったのだがあまり気にしないようにした。
まだ村民が起きる前なのでまだ村は静けさに包まれている。
カポカポと音を響かせ村を後にした。
「まずは南に向かおうと思うんです」
アルフレッドは慣れぬラバの手綱を握りながら言った
「南に何かあるのか?」
「村長、南と言ったらあそこでしょう。ブルックベリー村ですよ」
「ああ、あそこか」
「何でもあそこに古い言い伝えがあるんです」
村長は首をかしげた
「そんなものあったかな」
少しふふっと笑ってアルフレッドは言った
「ちょっと眉唾物ですけどね。その言い伝えとは・・・・」