天草・甑ジギング、エギング
(2007.4.11〜12)

 春のデカアオリを狙って、鹿児島県の甑島へ遠征することにした。最近、雑誌やTV等で頻繁に紹介されるように なった甑島であるが、春は2kgオーバーは当たり前で、狙うは3kg、4kgという触れ込みである。エギングブーム が始まるかなり前から足を運んでいた私としては、ちょっとオーバーなんじゃないの〜と思いつつも、エギンガーとして は、当然、刺激を受けるところもあり、昨年の春から釣行計画を立ててはいたのだが、時化での中止が続き、今回、 やっと実現出来た。
 今回は、ジギング船で御馴染みの マスターマリンの尾池氏と潜り君と私の三人で、尾池氏の船で釣行することになった。
 当初は11日の朝から甑島へ行き、12日の昼に甑島を出るつもりであったが、尾池氏の案で、現在、アオリが好調な 天草の牛深で11日の朝マズメに船からエギングをやって、それから甑へ向かうこととした。
 ということで、まずは、牛深のボートエギング。現在の牛深の水温は18〜19度で春アオリにはベストな水温である。 ただ、この水温は産卵行動へ入る水温であり、陸ッパリにはベストなのだが、沖は若干数が減ってきているという情報も あり、浅場を狙うも活性はあまり高くない・・・。
 しかし、松田エギ(大)を使っていた尾池氏は500gをゲットした後、1.3kgの良型をゲット!!

 これに刺激された私と潜り屋君であったが、根が荒く、エギの消耗が激しい・・・。せっかく甑島のために買ってきた エギを牛深で消耗するのはもったいないと思った私は、どうせイカは甑で死ぬほど釣れるのだから、ここは、根魚でも 狙ってみよう、とエギングロッドにジグヘッドとワームをセットしボトム狙い・・・。
 すると、思った通りガラカブ(カサゴ)が入れ食いである。そして、一際強いアタリがあり、何かと思っていたら・・・

 良型のアカハタであった。エギングロッドでこんなのがくると結構楽しめる。・・・と、そこで尾池氏が沖で青物のライズ 発見!!急遽、ジギングを始めることになった。
 移動の間、トイレに駆け込んだ私であったが、魚短の反応も凄かったため、焦って用を済ませ、チャックも閉めずに シャクリ始めた私にいきなりヒット!! 続いて隣の尾池氏も連鎖食いでヒット!!それからは、ヒット、ヒット の連続で三人しかいないためタモ入れもままならない状態・・・

 魚は6kg前後がアベレージのブリ。ただし、皆丸々と太っていて美味そうな奴ばかり・・・。

 写真はブリだが、ヒラゴ(ヒラマサの子)も混じり船中ヒットで大忙し・・・。
 写真もろくに撮れないくらい慌しい状態が続き、たった4〜5流しながら、十分お土産も確保出来たし、 イケスがブリで一杯になり甑のデカイカが入らなくなりそうだったので、これくらいで止めよう、ということになった。

 最後の一投で私にきた魚は、この日の最大で8kgの丸々と太ったブリであった。
 そういえば、私事であるが、ここ三年間程度ブリ、ヤズ系の釣りはスランプだったのだが、昨年末あたりから人並みには釣れるようになった・・(爆)
 結局、これでジギングは終了とし、甑へ向かうこととした。メインは甑のデカイカだし・・・と言い聞かせてはみた ものの、ジギングのあの状態といい、魚短で見るあちこちの反応といい、ジギングを続けていればどれだけ釣れただろう ・・・と思うと勿体無い気分にもなったが、ここは気持ちを切り替えて、甑へ向かうことにした。
 途中、船内で鯛カブラ(鯛ラバー)の話で盛り上がり、甑近海の曽根でちょっとだけ鯛カブラをやってみることになった。 尾池氏によると、「今は潮止まりなので鯛は難しい。底を意識して根魚を狙った方がいい・・。」とのことで、その 通りにするとヒット!!私は、鯛カブラ用に鯛テンヤ用の竿を持参していたので、竿が気持ち良く曲がり実に楽しい。 それにしても良く引くな〜と思いながらファイトしていたところ・・・

 揚がってきたのは2.2kgもあるハタ(ホウキハタ)であった。
 その後、潜り屋君にもヒット!!

 この魚、アコウ(キジハタ)に似ているのだが、実は別物だそうで、潜り屋君は、何とかと名前を言っていたが忘れた。 沖の曽根等でよく釣れる魚なのだが、味もアコウより落ちるのだとか・・。潜り屋君、 流石に魚には詳しい・・。
 その後、船中デッキで昼食を取り、やっと甑島へ上陸した(笑)。当然、狙いは本命のデカアオリである。
 まずは、DVDでも紹介されていた西崎の波止へ船を着けた。私は波止から、他の2人は船からキャストを開始・・・。
 ところが、一時間ちかくやってもアタリすら無い・・・。実はこの波止に着ける前、この周りを船からも探ったのだが、 まったくアタリが無かった。
 あまりにも反応が無いので、私以外の2人は昼寝を始めたが、私一人、波止の表裏あらゆる角度にエギをキャスト して粘った・・・。
 あまりに釣れないので、ヤケになり、松田エギ(大)を遠投し、底まで沈めてから思いっきりシャクったところ、何とロッドが 折れてしまった・・・(涙)(念のため予備ロッドを準備してきてたので、続行できたが・・)
 結局、我々は西崎の波止を諦めることにした。実は、この波止、水深が15m程あり、春イカの行動パターンとしては、 すでに浅場へ移動したのではないかと考えた。
 そこで、近くの里漁港へ船を着け再度エギングを開始。この港は水深も浅く、藻も点在するので産卵行動に入ったイカの 溜まり場ではないかと考えたのだが、200g程のハナイカサイズが群れで泳いでいるだけで、エギを追ってくるのも、この サイズばかり・・。

 で、結局、私がこのサイズを2杯ゲットしたのみ・・(涙)。
 ここで、夕マズメのゴールデンタイムを何処で釣るかで作戦会議・・・。このまま里魚港で粘ってみたら、マズメには 型も出るのではないかとの意見も出たが、マズメを過ぎると明け方まで月が出ないことから、私の提案で里東港のフェリー ターミナルへ移動することにした。ここは夜、港の灯りがあるため一晩中釣りができる上、船も安全である。
 ところが、この堤防もあまり墨跡が無く、地元のエギンガーと話してもあまりよくない様子・・・。
 とりあえず、というか、ここまできたら、ここで粘るしかないのだが、皆、一生懸命エギをキャストした。
 そして、深夜の仮眠以外は、朝マズメまで頑張ったのだが、尾池氏が500g程度を3杯、潜り屋君が300g程度を1 杯のみ・・・(涙)。
 朝になり、もう帰ろう、ということになり、一応、帰り際、島周りの磯の浅場を攻めながら移動したが、それでも私と 潜り屋君に200gのハナイカサイズが数杯きただけ・・・。結局、これでアオリは終了とした。
 やはり、メディアに翻弄された我々のミスか・・・。おそらく時季を外したのだと思う。現在の昼間の表面水温が 20度を超えている甑島ではピークを過ぎたのではないか・・・。逆に、牛深は現在ピークであることから、おそらく時季 を外したのが原因したのだろう。それにしても、ここまで釣れないとは・・。いかに甑と言えども、時季を 外せば悲惨な目に遇うのである。また、やはりメディアの紹介には気をつけるべきである。
 予定より早く甑を後にした我々は、途中、沢山釣れているというアジ釣りをして帰ることにした。

 サイズはアベレージが22〜23cmで時折30cmオーバーも釣れるのだという。尾池氏は最近35cmも釣ったとのことで、 皆気合が入る。
 釣り方は簡単で、穂先が柔らかいロッド(私は鯛カブラで使用したテンヤ用ロッドを使用)にサビキをつけて底付近を 釣るのだが、撒き餌は不要とのこと。考えてみれば、撒き餌をしないのなら、サビキも一種のルアー釣りか・・(笑)  ここでは、潜り屋君が好調。昨日から、私に負けてばかりでへこんでいたため、やけにハイテンションであった(笑)

 ここで、私に面白い現象が・・。サビキに掛かったアジにマトウダイが食いついてきた。時々ある現象だが、ひとつぶで 二度美味しい・・的な感覚で得した気分になる・・(笑)

 アジは三人で70匹程度釣れて大漁であった。それにしても、今回の釣行、甑のアオリを除けば、全て成功であった。 結果論であるが、あのまま牛深に一泊していれば、ジギングでどれだけ釣れていたか・・・、また、アオリも夜から 朝マズメにかけて型、数共に出ていたような・・。更に、現在、マダイが絶好調の漁場もあり、ここで鯛カブラをやって いたら・・・。等と考えると、現在は、天草近海が旬なのだうか・・・。魚短の反応も良かったし、ジギング、鯛カブラは 多分、抜群にいい状態ではないかと思う。
 近いうちに、ジギング、鯛カブラで釣行したいと思う。  
 
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