豊後水道アジ・サバ
(2008.7.11)

 大分県、愛媛県、山口県に囲まれた豊後水道、伊予灘を回遊するマアジ、マサバは海域の流れが速く、 魚の身が締まり、餌も豊富なため大型化し、関アジ、関サバをはじめ岬アジ、岬サバ、瀬戸アジと 水揚げされる地域により名を変え全国的なブランドとなっている。
 以前からこのエリアのアジ、サバを釣友からの”おすそ分け”を頂く度に、何時か、この高級食材を 自分でも釣ってみたいと思っていた。
 今回、たまたま会社の釣り仲間と話しをしていたところ、現在、このエリアのアジ、サバが好調との 話題になり、今回の釣行が決まった。
 この釣りの一般的なタックルは3.5m前後のインナーロッドに電動リールで、仕掛けは120号の 下カゴ鉛にアミを詰め込んだサビキ釣りスタイルであるが、私の場合、これまで、ジギングロッドとマダイ 、メバル用ロッドくらいしか船釣用のロッドを持っていなかったため、わざわざ買ってまで、この釣り を体験する意欲も無く、これまでずるずると未体験のまま過ごしてした。
 ところが、船宿のホームページを見たところ、最近、ショートロッドも流行とのことで、 ショートロッド専用のサビキまで発売されて人気が出ているという。
 そして、私が泳がせ釣り用に 購入して未使用だったダイワの"LEADING-X Nerai 210 M"も船長お勧めロッドとしてホーム ページに掲載されていた。このことが、今回、私も参加する大きな動機となった。
  
 今回のメンバーは会社の釣り仲間4人で、前夜の10時に私の自宅を出発。途中、メンバーを拾って、 道を間違えたりしたので、約4時間かけて2時過ぎに別府の港に着いた。
 今回、早目に熊本を出発した理由は、船の座席が早い者順とのことで、席に自分の荷物を置いて 場所取りするルールになっているからだった。
 ところが、船をロープで手繰り寄せるもきつく、4人かがりでなんとか近くまで寄せるも、 到着時は満潮でミヨシが高く船に渡れない状態であった。
 仕方が無いので、私は、用意していたジギングタックルにタコ用疑似餌をセットし、港を探索 することにした(爆)
 ところが、堤防は立ち入り禁止となっており、手前の岸壁をほんの少し探ったたけで断念(涙)。
 そこで、4時半の集合時間まで、仮眠して待つことにした。ここの船宿は仮眠できる施設があるため 便利なのだが、直前に団体客がやってきたため、満員となり寝る場所が無くなってしまった(涙)。
 結局、車で待機することになったのだが、うとうとしただけで、1時間程経った時、駐車場に停めて いた他の車から人が出てきて準備をはじめたので、慌てて我々も再度、船の場所取りを行った。
 今度は、潮位が下がっており、何とか船に渡れたものの、ベストポジションのトモ周辺は、既に 占領状態であった。(涙)
 そんなこんなしていたら、次々に人が集まり、船のポーター達も準備し始めたため、我々も準備に 入った。結局、一睡も出来ずに出港となった。(涙)
 最悪の場合、船で寝れば良い。と考えていた私であったが、船のキャビンは座席になっており、寝っ転げるスペース は無い。結局、ポイントまでの2時間半、座った状態でうとうとするだけで一睡もできずに釣り開始 となってしまった。(涙)
 いよいよ釣り開始であるが、この日はベタ凪で、丁度、釣り始めの時間は潮が動いていて絶好の状態で あることは私でも分かったが、ここのスタイルがアンカーリングとのことで、潮が速く、皆のラインが ミヨシ側からトモ側へきつく斜めに入る。どう見ても仕掛けのオマツリは必至である。
 ジギングを長年やっていた私には、かなりショッキングな光景であった。
 それでも、入れなきゃ釣りにならないわけで、ラインが何本も交差する中、私も仕掛けを投入した。
 底の水深は約55m。底をとってから5m巻き取り、ロッドを大きく3回シャクッてアミカゴの撒餌 を出した後、再度、底まで落とし、じっと待つ。10秒程してアタリがなければ、再度、同じ行為の繰り返し で、3〜5サイクルやったら撒餌が無くなるので回収する。といった釣り方だそうだ。
 こんな釣り方なので、当然、トモ側に撒餌が流れて行くのでトモが断然有利である。だからこそ、前日から 場所取りを行っているのもよく分かる。
 という訳で、トモ側からヒットの連続で幕開けした。私も言われるままにやってみると、すぐにヒット!!  ところが、大型のサバが多く、走って周りの釣り客とのオマツリが頻繁に発生。私だけで無く、船中、入れ食い でオマツリだらけ・・・船長、ポーターも走り回り、もつれたラインを外してまわる・・・。基本的に、 一人1つずつタモが用意されており、取り込みも一人が基本であるが、サバがかかると暴れて大変である。 サビキもタモに絡むし、手返しは悪い。  ちなみに、J氏N氏の取り込みは、写真のように共同作業をしていた。
  
 話しは戻るが、船長やポーターも怒鳴りちらすは、客同士も絡んで喧嘩口調になるは・・・ 絡んだ仕掛けを外すとき、掛かっていた魚を外して、私に魚を投げつけた客もいた。まさにに船上は戦場と化していた。
 あまりにも船長の怒鳴り声が煩いのと、他の客の態度の悪さに、私はストレスが溜まり、 ぶち切れそうになっていた。当然、写真等撮れる余裕など無い。
 この日は、よく釣れたため、こんな状態が何時間も続き、ストレスは限界まで達していた。
 昼頃になり、潮が緩くなるとラインも下へ落ちるようになり、オマツリも少なくなったが、潮が緩いので アタリも少なくなった。この状態になるとやはりトモが有利である。相変わらず延々と釣れ続いていた。
 ちなみに、ここの船は、各席の横に個人用のイケスがあり、ポーターが時々確認して弱った魚を絞めて クーラーに入れてくれるのだが、トモの釣り人は、早々と大型クーラーが満タンになっていたようだ。 それでも釣り続けていたが・・・。
 概ね1投1尾程度はヒットするのだが、アジは船べりでバラしが多くなる。船長によると、引きでサバか アジかを見極めて、サバだったら全速力で巻き上げるが、アジだったら口切れするのでゆっくり巻き上げろ、 と行っていた。大体引きで分かるのだが、たまに間違えてサバをゆっくり巻き上げて他人とラインが絡むと 叱られる。なので、バラシ覚悟で全て全速力で巻き上げ、アジをバラしている人も多かった。(爆)
 ちなみに、潮が緩み、アタリが少なくなって落ち着いてきたので、写真を撮ってもらおうと、アジを持って 隣のM氏にお願いしたところ、アジが暴れて落としたときにシャッターを切られてしまった。(爆)
 さらに、この後、私はイケスを間違えてM氏のイケスに魚を入れてしまった。(爆)
 この日はよく釣れたため、納竿時間前にクーラーが満タンになる人も多く、早めに納竿している人もいた。
  
 写真は、帰りに仕事をしていた会社の仲間らに魚を分けたときのもので、 私は、クーラー2つ用意していたが、ご覧のように2つとも満タンであった。 (ここでは、ポーターが魚をクーラーに入れた後、1番上に紙を敷き、その上に 氷を敷き詰めてくれる。確かに、このようにすれば、魚に直接、氷が触れることも無く、冷気は 下へ行くのでクーラー内の熱効率も良い。)
  
 今回釣った魚で適当に大きいのを写真に撮ったが、このサイズは結構入っていた。最大魚は写真に 無いが、アジもサバも50cmUPであった。
  
 今回は、サバが多く、全体的に7:3位の割合であったが、私の場合、後半はアジ狙いで底釣りにこだわったので 半々位の割合であった。
 自宅で当日、食べ比べてみたが、サバは時期的に傷みが早いのか、身に歯ごたえが無かったので、一口食って、 後は絞めサバにした。変わりにアジは脂が乗って歯ごたえもあり、ものすごく美味しい刺身であった。
 一応、サビキ釣りも疑似餌釣りなので、こじつけるとルアー釣りと言えなくもないが、 私的には、電動リールだし、撒餌も使うし、あまり面白くない釣りである。・・が、食べる楽しみはある。(爆)
 1番得するのは、近くに、この釣りが好きでよく釣りに行っている釣り友達を持っている人であろう・・(爆)

 
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