天草ヒラスズキ
(2003.3.8)
 先日、天草でも88.5cmが釣れる等、今年の天草は単発ではあるが大型がヒットしている様子で、 条件が揃う日を待ち望んでいた。そんな折いい具合に北西風が吹き、丁度、私の休みと重なったため、 時化でジギングが中止になった尾池師匠(船長)と共に天草西海岸へ出かけた。
 実は今回の私には秘策があった。それは、ルアーがフッキングすると、ボディが外れ前後のフックが クリンチフッキングし、バラシが激減するという必殺ルアー「ボーグ・ファルコン-128F/IRON」を 持参していたのである。
 ところが、夜が明け始めた1投目、横風の強さを読み違えて根掛かり...。がっちり掛かったフック は外れない...。いきなりクリンチフッキングの強さ?を見せつけられるはめになった(笑)。色々やったが 外れないので、仕方がなくラインを引っ張り切ろうとしたところ、岩に付着していたカキ殻ごともげ、 運よくルアーを回収することができた。
 気を取り直して2投目、今度は沖の根の手前に出来るサラシに落ちた。よ〜し、いいところだ。ラインのフケ を巻き取りリトリーブ開始。すると、立ち上がりの泳ぎ出し直後、ゴゴンとヒット!! 直後に重量感のある引きが伝わってきた。デカイ!近くにいた尾池師匠を呼び万全のランディング体制を 整える。遠目でエラ洗いをした時は75cm程度に見えたが体高がある。
 沖の根と高波をかわし何とか手前まで寄せてきたが、ここからがヒラスズキバラシゾーンである。 これまで何度大型をヒットさせてバラシたことか..。でも今回はクリンチフッキングのボーグ・ファルコン である。すでにボディーは外れてリーダーにぶら下がっている。完璧なクリンチフッキングだ。 サポート役も尾池師匠で、これまでにない余裕が生まれていた。
 ところが、足場が高く、うまく手前のタイドプールまで運べない。尾池師匠の「ぶり揚げろ!」の 指示で反転するスプールを手で固定し、持ち上げようとしたが、重くて持ち上げれない、というより ラインが切れそうで魚が浮いたところで、つい固定したスプールを緩めてしまう....。
 そうこうしていると大波が来た。今だ!寄せ波と共に魚を手前のタイドプールとの間にある岩を 乗り越えさせた。後は師匠が駆け寄りハンドランディング。
 やった〜!!やった〜!!

 魚は何と86cm。重さは7kg弱といったところか。 私自身ヒラスズキ80cmオーバー6本目にして、やっと念願の85cmUPで、 師匠らの記録には、まだ及ばないものの満足のいくサイズであった。

 それにしてもボーグ・ファルコンのクリンチフッキングは凄い!手前のヒラスズキバラシゾーン でのやり取りや2,3度行った「ぶり揚げ」行為も物ともせず、太軸に付替えたとはいえフックの伸び もなく完璧だった。

 写真を撮ってもらった後、ヒラスズキを一先ずタイドプールに入れると、ゆったり泳ぐその姿を眺めながら、満足感に 浸っていた。
 すると、「ヒット〜!!」と師匠の声。いつの間に釣り始めたのか、振り返るとロッドが弧を描いている。
 私は慌てて岩を幾つか越え駆け寄ると、すでに一人でハンドランディングしていた。これも80upのナイスサイズ。

 その後、私は、黒金カラーから同じファルコンのグリーンにルアーを付け替えキャストすると、また、1投目の泳ぎ出しで水面に魚が 出た。でもこれは惜しくもフッキングせず、後ろにいた師匠に魚が出たことを告げ、ルアーを回収していると 手前でヒット〜!油断していたため、いきなり潜られ根に回られてしまった。
 その後、しばらくは魚が掛かっていたが、魚だけ外れて今度は岩にクリンチフッキング!これには どうしようもなくラインを切った。奇跡的に、外れたボディだけは、寄せ波で回収することができたが..。
 師匠、見つけてくれてありがとう。その後、師匠は、私がラインシステム作っている間に2本追加。

準備ができた私も参加した ころには、流石にポイントもスレぎみで、潮位も上げ潮のため高くなってきており、一旦、磯を揚がり 、飯を食ったり、仲間にメールしたりして時間をつぶすことにした。
 実は、同クラブの漁師かついち君が本人所有のボートからヒラスズキを釣らせてくれるというので、 昼過ぎに仕事が終わるかついち君を待っていたのである。
 そして今度はボートからのヒラスズキであるが、時化のため船が揺れ、かなり釣り辛い。大波を待つ 時間など無いためヒット率も下がる。ポイントを多く叩けるメリットはあるが、瀬周りの浅いサラシ場へは なかなか近寄れず難しい。

 結局、師匠が1本と私がウルトラミニチュアサイズ(おそらくこれも自己記録(爆))をゲット したのみで納竿とした。

 いや〜、それにしてもヒラスズキ釣りは実に楽しい。気象条件と本人の休みが合わなければ成立しない 釣りではあるが、条件さえ揃えば魚は簡単にヒットしてくる。その魚をゲットできるかは、本人の 力量と運が大きく作用してくるのだが...。

 これから産卵前後の荒食いの時期にはいり、小型も増えるが、一年で最も釣り易い時期を迎える。 今年はもう満足?したので、次の遠征に向けての準備に入ろうかな..(笑)

 
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