ねむっても、いい?
かなしくて、かなしくて、ぼくはいっぱいいっぱいないたけど。
……あんまりながいあいだ、なきすぎたせいかな。
なんだかとってもつかれちゃって。
ものすごくねむくなっちゃって。
とってもおなかがすいてたはずなのに。
さむくてさむくてしかたがなかったはずなのに。
かなしくて、こころぼそくて、だから「だれか」をよんでいたけど。
ねむい。
とてもねむい。
もうねむくてねむくて、あんなにうるさかった「ざあざあ」っておともきこえない。
だれもいない、まっくらな「ここ」。
ぼくしかいない、まっくらな「ここ」。
ぼくはなにもかんがえられなくなってきて。
だれかをよぶのはつかれたし、すごくねむいし、だからもうねむっちゃおうかな、なんておもったそのとき。
ざあざあ。
ざあざあ。
とつぜん、またあのおとがきこえてきたとおもったら、びっくりするぐらいぐらぐらゆれて。
「居た…ッ!!」
ぼくのめのまえが、ぱあっとあかるくなったんだ。
………ねえ、あなたはだあれ?