君を想う5つのお題 両想い編「そらしがちな視線」





金と、些細な事で言い争いになった。







あまりにも些細な事が原因で、なのに何故かお互い意地を張ってしまい、結果朝から口を聞いていない。
…気付けば外はうすぼんやりとした闇夜に染まり始め、気まずいまま過ぎてしまった時に俺は小さく、そして軽く舌打ちする。
まるで頭に入らない手にした新聞はそのままに、確かめるように金の様子を伺えば。



「…っ…」
「…………」




ずっと俺を見ていたらしい金と目が合ったものの、それは本当に僅かな間で、合った視線が絡む前に金は視線を逸らせてしまった。





「あー…と」





『逸らせた』というよりは『彷徨わせた』という方が正しいそれは、どちらにせよ殊の外俺にとってダメージが大きくて。
しかもその様は、出合ったばかりの頃の…決して俺を頼ろうとはしなかった、他人を巻き込む事を嫌い、同時にひどく排他的だった金を思い出させる。





…本当は。





謝って。

許しを乞うて。

いつものように、その身体をこの両の腕で抱き締めて。

確かに感じる温もりに、自分と、そしてなによりも相手に安堵を与えたい。






そう、もう二度とこの手から大切な物をなくさないために、俺がすべき事は、一つ。


「…なぁ、金」


それは、大人げない意地を張り続けて相手を否定する事などではなく。


「悪かった」


泣きそうな瞳を隠そうとして、金が俺からそらす視線を取り戻す為に、たった一言を伝えるだけ。














…俺は、金の視線すらも、一人占めしたいんだ。


今度は玄金でこそこそお題にチャレンジその2。
なんで二作目になると、お題目からハズした中身に…謎だ。
なおお題配布先は TV 様よりお借りしてまいりました〜。
ロジャ金とこっち、どっちがお客様の好みなんだろう…(笑)

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