1-5 前後、左右、上下のバランス(バランスの取り方)


 スキーはバランスのスポーツともいわれるスポーツです。常に変化して行くシチュエーションに対してどれだけ対応できるかがカギになります。
斜度・スピード・そして曲がっていく時の力の釣り合い具合に対しても身体の傾きなどに注意していかなければなりません。

 バランスは主に上下・左右・前後と三方向に別けて考えられますが、僕の感覚では特に前後のバランス取りが一番難しいように思います。

まず上下のバランスですが、主にスピードと斜面の状況によって左右されることが多くなります。一番バランスが取り易いのは中間姿勢といわれる中腰の姿勢ですが、この姿勢は脚部に負担がかかる為に常にこの姿勢で滑り続ける為には強靭な脚力が必要になります。斜面状況が良い時とスピードが比較的遅い時は身体に負担の少ない高めの姿勢でOK、スピードの高まりとともに低めの姿勢に変化させます。ただし低いといっても限度があります。自分でスキーがコントロールできるぐらいの高さまででとどめておいて下さい。(技術レベルによって高さは多少異なります)また「この斜面は自分には少し難しい」と思ったら、中腰の姿勢にしましょう。少しはコントロール能力が上がるはずです。

 次に左右のバランスですが、実際に曲がっている時のバランスについては次の機会に話すとして、ここでは単純に横方向へのバランスについて考えます。
まずスタンス幅を広げることによって足場を固めます。次に上半身の傾き具合でバランスを取ります。スキー用語で言うと外傾とか内傾とかいう動きになるかもしれません。あとは手の位置で微調整、両手を広げたり閉じたり、あるいは片方のみ広げたりと細かいバランスは手で取ります。

 僕が一番難しいと感じているのは前後のバランスです。滑っている時は、斜度やスピードそして雪質などによってもスキーの滑り具合が変わってきます。また曲がっている時もターンの前半部分と後半部分のポジションは変化します。
更にレベルが高まると意図的に前後のバランスを変えて滑ることもあります。これらの変化に対応していくには幾つかの場所に別けて身体を動かしていきます。
まず最も大きなバランスを取る場所は腰の位置です。具体的にはオヘソを前に出したり、後ろに下げたりとふところの深さを変えることによって大まかなバランスを取ります。次ぎはやはり手の位置、これも前に出したり後ろに下げたりすることでポジションをキープするように努力します。身体の大きな動きとしては見えませんが、最も大切なのが足首の動きになります。実際にはブーツでしっかりと固定されているので、足首の角度自体はほとんど変わりませんが、爪先を上げたり下げたりする力を使い分けることによって身体の前傾と後傾の度合いをコントロールしますこの動きは上手くなればなるほど頻繁に使うようになるので、スネの筋肉をいつでも鍛えておくことが必要かと思います。