我が家の「犬」に対する考え方




 私たちポッキー家はポッキーの問題行動(人間を噛むということ)に取り組んだことによって、犬・ポッキーに対する考え方が変わりました。そのことを、このHP、つまり我が家のことを知っていただくために記しておきたいと思います。

 でも私たちは犬の専門家ではありません。ごくごく普通の愛犬一家です。ただ、犬の問題行動に取り組んでいろいろなことを経験しました。この経験に基づいて我が家が至った方針を紹介するということです。



 このHPの『pockymamaの噛み癖ボーダー・コリー ポッキーとの物語』でもお話しているように、ポッキーに出会ってしばらくの間は、私たち、特にpockymamaは、現在とはかなり違った考え方をしていました。

・・・犬の祖先はオオカミ、オオカミはボスを頂点とする群れの縦社会で生活するもの。人間との生活もオオカミの群れ社会と一緒なので、人間がボスになって犬を服従させれば全てうまくいく。そして犬は時にボスである人間に挑戦することがあり、これを権勢症候群と言うが、絶対に許してはいけない。日ごろから全て人間が主導権をにぎる生活をしなければいけない。
 人間の座る場所に犬を座らせてはいけない、ソファーやベッドに乗せてはいけない、ドアを開ける時は人間が先に出る、散歩中も人間の歩調に合わさせ、犬が先を歩いてはいけない、ご飯は人間より先にあげてはいけない、エトセトラ、エトセトラ・・
 こうすれば犬は自分の立場をわきまえるので人間に服従するようになり、円満に暮らすことができる。そして犬は家族の中で自分の立場が一番下位であってもそれを当たり前に受け入れられるし、それが犬自身も一番安心できるのである・・・

 私も心からそう考え、上記のような細かいことも実践してきました。とにかく「服従」させなければいけない、飼い主は犬になめられないように、恐れられるくらいでなければいけない、と頑なに信じていました。楽しく遊び、撫で、かわいがり、本当にかけがえのないポッキー≠ニして大切に思っていましたが、「犬を甘やかせてはいけない」という気持ちの方が強かったように思います。

 しかしポッキーの問題行動に直面し、行動治療カウンセリングを受けたことによって考え方が変わりました。


 まず基本になるのは、「犬は人間に対して、自分がボスになろうなどとは思っていない」ということです。
 犬と犬の間ではそれはあるようですが、犬は人間に対してはそうは思っていないということです。なので人間に対して「権勢症候群」ということはありえない、ということです。

 そして犬は「飼い主に褒められたい」とか「飼い主を困らせてやろう」などとは考えておらず、ただ習性と習慣と自分の利益と感情で行動しているということです。なので犬の「問題行動」は「人間にとって都合の悪い問題」なのであって、犬にとっては「当たり前」「仕方がない」ことなのだと考えています。犬が人間にとって困ったことをするのは人間をボスと認めていないということではなく、本能の行動であったり、どうすればいいのかを学習しきれていなかったということだと思うのです。
 なのでポッキーが私たち人間を噛むことは、私たちを馬鹿にして噛んだり、ポッキーの自分勝手さから噛む訳ではなく、ポッキーが犬として本能や習性、言葉が話せないためのコミュニケーションの手段から噛むということなのです。

 でも世の中には、まず人間を噛まないという犬もたくさんいます(私の実家のシェルティもそうでした)。そういった犬とポッキーのように噛む犬との違いは、犬それぞれの個性や些細な原因の積み重ねによって違ってくるのではないかと思います。人間にとっては「ちょっとした」事に影響されるほど、犬は人間が想像する以上に繊細な心理を持った動物なのだと思います。これらは飼い主が原因のこともありますが、正直飼い主にはどうしようもない原因もあると思います。

 こう考えるようになると、ポッキーに噛まれても以前のようにポッキーに対して怒ったり、また怒りを感じなくなりました。ポッキーはどうしようもないのだから、私たちがポッキーにそうさせないようにしよう、私たちが、服従という意味では全くなく、ポッキーを上手にコントロールしてあげなければ、と思うようになりました。
 ポッキーをコントロール・・・我が家の場合は、ポッキーは興奮するとまわりが見えなくなり暴走するので、どんな時でもしっかりとコマンドを守らせよう、そしてポッキーをそういった状況にさせないように気をつけよう、といったことになります。
 そしてこういったコントロールは、ポッキーに信頼されていないと難しいことだということもわかりました。


 ポッキーにはいろいろなことを教わりました。正直怖い思い、悲しい思い、辛い思い、そして痛い思いもたくさんしてきましたが(怖い・痛い思いは終了とはまだ言えませんが・・)それと引き換えにポッキーにポッキーの真実を教えてもらったように思います。


 ・・・そしてこれらはあくまでも私たちポッキー家の私見であることを付け加えます。



 私たちが「なるほど、もっとも」と思える、犬の本質、(問題)行動については、このHPでlassieママさんが紹介してくださった

  ジーン・ドナルドソン著
  『ザ・カルチャークラッシュ』
  レッドハート梶@発行     ¥3,885

という本が私もお勧めです。愛犬について悩んでいることがある方には是非お勧めしたいと思いますし、悩むことがなくても犬を飼っている方には勧めたいです。

【今後もお勧めの本や資料などを見つけましたら、ここに追記します】 




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