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CPU

 CPU とは・・・

 ”CPU”は、”Central Processing Unit”の略で、日本語では”中央演算処理装置”と言います。 このCPU の主な役割は演算処理であり、OS やアプリケーションが動いている裏では、高速な演算が行われています。 当然、CPU が無ければPC は動作しませんし、このCPU の能力はPC のパフォーマンスに大きな影響を与えます。 パソコン自作においてCPU 選びは非常に重要であり、マザーボードとの関係も深いので、情報を整理しておくことが重要です。

Celeron D

Celeron D

クロック:2.53 GHz
Socket :478
 FSB :533 MHz
L2キャッシュ:256 KB

Pentium 4

Pentium 4

クロック:2.8 GHz
Socket :478
 FSB :800 MHz
L2キャッシュ:1M


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 CPU の規格

 CPU にはいくつか種類があり、マザーボードの対応も様々です。主なベンダのCPU を簡単にまとめました。

CPU の分類
ベンダ ソケット CPU
Intel LGA 775 系
Pentium 4
Pentium D
Celeron D
Socket 478/423 系
Pentium 4
Celeron D
Celeron
Socket 370 系
Pentium III
Celeron
Socket 8
Pentium Pro
Slot 1 系
Pentium III
Pentium II
Celeron
mPGA 479M 系
Pentium M
Celeron M
AMD SocketA/SlotA 系
Athlon XP
Athlon MP
Athlon
Sempron
Duron
Socket 754/939/940 系
Athlon 64
Turion 64
Opteron
Mobile Athlon 64
Mobile Sempron
Sempron
Socket 7 系
K6-2
VIA -
C3
C7
Eden

上記はほとんどデスクトップ向け用途ですが、Pentium M 、Celeron M あたりはモバイル向けです。
また、表には含めませんでしたが、ワークステーション/サーバ向けCPUがあります。

さて、CPUを分類する上で、”ソケット”というものが重要になります。 ソケットとは、CPUをマザーボードに装着するための、穴の空いた板状の部品の事です。 つまり、同じ名前であるCeleronというCPUであっても、ソケットが異なればCPUがマザーボードに装着できないのです。 このソケットには数種類あり、”Socket ...”といった形で表現しています。

また、ソケットに関わるものとして、”コア”というものがあります。 コアとは、CPUの本体とも言える半導体チップの事であり、莫大な数のトランジスタが実装されています。 このコアですが、区別するために”開発コード”で呼ばれる事が一般的です。 Intel 製のものを簡単に表にまとめました。

Intel製CPU の開発コード
開発コード 製品名
Klamath Pentium II
Covington Celeron
Mendocino Celeron
Katmai Pentium III
Coppermine Pentium III
Willamette Pentium 4
Northwood Pentium 4
Prescott Pentium 4

お店では、CPUの製品名と、開発コードを組み合わせて、Pentium 4/Northwood 版などと呼んだりします。 購入する際には、マザーボードの仕様を確かめて、うっかり合わない物を買わないように注意が必要です。

さて、次にソケットの種類について少し触れます。 ソケットの数字部分は、CPU のピン数を表しています。

Socket 1-7
Intel 486 からIntel MMX Pentium、AMD K6 などに使用されていたソケット
Socket 8
Intel Pentium Pro用のソケット
Socket 370
Intel Pentium III やIntel Celeron 向けのソケット
Socket 423
初期のIntel Pentium 4用のソケット
Socket 478
現行のIntel Pentium 4用のソケット
LGA 775
次期主力CPU の開発コードPrescott 向けのソケット
Socket A
AMD Athlon/Athlon XPなど、AMD CPU向けのソケット
Socket 940
AMD Opteronや、AMD Athlon 64 FX向けのソケット
Socket 754
AMD Athlon 64向けのソケット
Socket 939
次期AMD Athlon 64向けのソケット

次の写真は、あるマザーボードの一部、Socket 370(PGA 370)です。 このマザーボードでは、このソケットに合うCPU を選択しなければなりません。

Socket 370

Socket 370


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 CPU の性能

CPU の性能は、以下の様な点で評価できます。

・ ビット数
 一般のパソコン市場のCPU には32ビットと64ビットのものがあります(参考:プレステ2=128ビット)。 ビット数が増えると、一度に処理できる計算量が大きくなり、使用できるメモリも大きくなります。 一般に普及しているパソコンは32ビットですが、今後は対応OS やアプリケーションが増えていくとともに64ビットCPU が普及していく事が予想されます。
・ クロック周波数

 CPU の性能を数値で示ししたものが、”クロック周波数”です。 CPU は、決められたタイミングで一つ一つの動作を順に実行しますが、そのタイミングがクロック周波数です。 基本的には、このクロック周波数が高いほど、CPU の処理は早いという事になります。 このクロック周波数には、”内部クロック”と”外部クロック”の2つがあります。

 内部クロックというのは、CPU そのもののクロックを示します。 単位は”GHz(ギガヘルツ)”です。 電気屋さんのPC カタログには、内部クロックしか掲載されていない場合も多いです。

 外部クロックというのは、CPU の周辺回路のクロックを示します。 このCPU から外部に接続するバスの事を、”FSB”=”Front Side Bus”と言います。 バスとは、データ信号のやりとりを行う経路の事です。 こちらは内部クロックよりも値が小さく、単位は”MHz(メガヘルツ)”です。 また、現在のCPU は、倍クロック化と言うCPU をFSB の数倍のスピードで動作させる技術を用いています。 従って、FSB の動作が向上すれば、内部クロックの性能も向上します。

 CPU によって1Hz 当たりの処理能力が異なりますが、購入するユーザから見て分かりにくいのが現状です。 一般に、Intel のCPU は単位クロック当たりの処理能力を抑えつつクロック周波数を引き上げ、逆にAMD のCPU はクロック周波数はIntel ほど引き上げられないが単位クロック当たりの処理能力は高いとされています。 CPU の処理の早さは、基本的にはクロック周波数で決まるものの、このような単位クロック当たりの処理能力がメーカー間で異なります。 AMD 社がメーカー間のCPU 性能比較のためにモデルナンバーという表記を用いましたが、曖昧さが残っているのが現状のようです。

・ キャッシュ
 CPU には、”キャッシュ”と呼ばれる部分があります。 これは、データを一時的に保存しておく事や、その際に使用される部分を言います。 使用頻度の高いデータを高速な記憶装置に蓄えておく事で処理を高速化する事ができます。 CPU 内にはいくつかのキャッシュがあり、1次キャッシュ(L1キャッシュ)、2次キャッシュ(L2キャッシュ)と呼びます。 L1キャッシュは低容量で高速、L2キャッシュは大容量で低速、といった関係になっています。
・ ハイパースレッディング
 ハイパースレッディング(Hyper-Threading:HT)は、デスクトップ向けPentium 4に搭載されてから広がり始めました。 この技術は、CPU の空いている部分を有効利用して処理能力を高める技術ですが、OS が対応していないと意味がありません。 また、Intel 社独自の技術であり、AMD 社のCPU にはありません。
・ 消費電力/発熱
 CPU は、高速な処理を行うために、他のパーツに比べて大きな電力を消費します。 消費電力が大きくなるにつれて発熱量も大きくなり、CPU は温度が高くなると不安定になり動作しなくなります。 CPU の発熱対策として、CPU の上にはヒートシンクやCPU ファン、水冷キットなどが取り付けられます。 各CPU の消費電力を計測して情報公開されている方が多くいるので、ネット上で有力な情報が得られます。 特に、サーバを公開する人にとって消費電力は気になる項目だと思います。

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 CPU の冷却

CPU の冷却には、以下の様な方法があります。

・ ヒートシンク
 ヒートシンクは、CPU の放熱を促進する役割を持ちます。 ヒートシンクの大きさは、小さい物から大きい物まであり、熱伝導性の良いアルミなどで出来ています。 最近はビデオチップの上にも乗ってます。 CPU のヒートシンクは、CPU に密着するように取り付けられ、その上にCPU ファンを取り付けてセットで利用する(ヒートシンク+ファンでCPU の放熱を促す)場合がほとんどです。
・ CPU ファン
 CPU ファンは、ヒートシンクに取り付けられるファンです。 ケースファンに比べれば小さいのですが、回転数は非常に大きいです。 小さくて回転数が大きいために、高音の騒音が発せられます。 CPU をリテール品で買うと、そのCPU に合ったファンとヒートシンクが付属されていますが、CPU はそのままで冷却パーツのみを交換することができます。
・ 水冷キット
 CPU を冷却する方法は、CPU ファンだけではありません。 水を循環させる事により冷却する水冷キットというものがあります。 これはヒートシンク+CPU ファンよりも高価ですが、騒音が無いという点で大きなメリットがあります。 一方、メンテナンスが必要である事と、ケース内で水漏れがあった場合には大惨事になるといったデメリットもあります。
ヒートシンク

ヒートシンク

ヒートシンク+CPU ファン

ヒートシンク+CPU ファン


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