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firestarter のインストール

 firestarter のインストール手順

 firestarter はLinux 上で動作するファイアウォールであり、フリーで提供されています。 Linux のファイアウォールではIPtable やIPchain がよく使われますが、これらは設定ファイルを直接編集するタイプのものです。 一方、firestarter は設定をGUI 化したファイアウォールであり、扱いが非常に簡単です。

 firestarter を入手するには、firestarter のサイトへ行きます。 英語で書いてありますが、Download の項へ進み、目的のディストリビューション及びバージョンを選択します。 ここでは、RPM ソースからビルドしてRPM ファイルを作成し、インストールする手順を紹介します。 尚、記事執筆時点(2005/11/19)で提供されているバージョンは「Firestarter 1.0.3」と「Firestarter 0.9.3」でした。 前者の動作にはGNOME2.6 が必要であり、Vine Linux 3.2 はGNOME2.4でしたので、 GNOME2.4 でも動作する後者を選択しました。

 Source RPM をクリックすると、配布しているミラーサイトの一覧が表示されます。 適当なところを選択し、ダウンロードします。 ダウンロードしたならば、以下のコマンドでソースからRPM ファイルを作成します。 「gnome-libs-devel」等の依存関係が発生した場合にはapt コマンド等でインストールします。

# rpmbuild --rebuild firestarter-0.9.3-1.src.rpm

 作成されたRPM ファイルは、ホームディレクトリのrpm/RPMS/ 以下に保存されます。 このRPM ファイルを、RPM コマンドでインストールします。

# rpm -ivh rpm/RPMS/i386/firestarter-0.9.3-1.i386.rpm
準備中...                   ########################################### [100%]
   1:firestarter            ########################################### [100%]

 firestarter のインストールはこれで完了です。 起動するには、アプリケーションメニューから選択するか、ターミナルに「firestarter」と入力します。 初期起動時には、フィルタリング等の設定ウィザードが表示されます。

firestarter

 自分の環境に合わせてデバイスとチェックボックスを選択します。

firestarter

 自分の環境に合わせてNAT 情報を選択します。

firestarter

 フィルタリングしたいサービスを選択します。

firestarter

 保存を選択すると、/etc/firestarter/firewall.sh が作成されます。 設定内容はこのファイルに保存されます。

firestarter

 firestarter インストール後は、デーモンの一覧に追加され、ntsysv コマンド等で起動設定が行えます。


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 firestarter がエラーで起動しない場合の対処

 Vine Linux3.2 でfirestarter を起動しようとすると、エラーが出ることがあります。 このエラーは、eth0 などのデバイスが検出されない事を示すもので、IP アドレスやサブネットマスク等の情報を読み込むことができないようです。

firestarter

 このエラーを回避するために、/etc/firestarter/firewall.sh ファイルを編集します。 このファイルを開いてみると、以下のような記述の箇所があります。

# --------( Initial Setup - Network Information (required) )--------

IF=eth0  <--- デバイスの指定
IP=`/sbin/ifconfig $IF | grep inet | cut -d : -f 2 | cut -d \  -f 1`  <--- IP アドレスの指定
MASK=`/sbin/ifconfig $IF | grep Mas | cut -d : -f 4`  <--- サブネットマスクの指定(この行をMas → inet に編集)

NET=$IP/$MASK

if [ "$MASK" = "" ]; then  <--- サブネットマスクが空白ならばエラーを表示
	echo "External network device $IF is not ready. Aborting.."
	exit 2

 エラー原因は、サブネットマスクが正常に取得されていない事のようです。 Vine Linux 3.2 のifconfig コマンドでは、「grep Mas」が有効でないようなので、この部分を「grep inet」にエディタで変更します。 すると、正常にサブネットマスクが取得され、firestarter が起動します。

firestarter

 起動して少し時間がたつと、たくさんのアクセスがきます。

firestarter

 中には不正アクセスもあるので、セキュリティ対策が重要である事が認識できます。 不要なサービスを起動したりポートを開放したりするのには注意が必要です。


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