パサ・・・・
「ふぅ・・・・・・」
大量の書類を片付け、軽くため息を吐いた
帰りを待つ人
メイドが運んできた紅茶を一口ふくむが、
すぐ眉間にしわを寄せ、紅茶をやや乱暴に置く。
何故こんなにも苛立つのであろう・・・・。
『あの日』から丁度今日で半年がたつ。
まだ戻らないのだろうか。
何度探したことか・・・・。
しかし、そのたびにすれ違い、聞くのはいまいち頼りない噂のみ。
こないだ探しに出かけたときには、モウゼスでボルカノを倒したと聞いた。
すぐにモウゼスに行って見たが、すでに姿はなかった。
今頃はどの辺りにいるのだろう。
もう『あれ』は彼女の手に戻っているのだろうか・・・・。
・・・もうやめよう
そうでなければまた彼女を探すであろう・・・・
・・・・何故・・・・・
何故、一人の侍女をこれほど心配する必要があるのだろう。
しかもその旅は、彼女自身が決めたものだ。
自分が口を挟むべきではない。
そう思うが、気づけば彼女の心配をしている
―――――いつも彼女が入れてくれた紅茶と、同じ葉のはずなのに
どうも、味気ないものに感じてしまう
仕事の進み具合もどうもうまく行かない
彼女を気にしてばかりいる。
たかが侍女、そのはずなのだが・・・・・・・
いらついて、机をこつこつと叩く。
胸の中がもやもやとする
深くため息をついた。
そのとき、目の前に シュッ と何かが降りてきた。
影か・・・。
「ミカエル様、砂漠でカタリナを見たものがいたそうです」
それを聞くなりガタリと立ち上がる。
「・・・お出かけで・・・・?」
「ああ・・・しばらく留守を頼む」
「意外と鈍いかたですね・・・・」
ボソリと彼が出て行ってからつぶやく
早く気づけばいいのに・・・
意外と鈍い君主に思わず笑いがこみ上げる。
椅子に座り、メイドを呼んで紅茶を入れなおしてもらう
書類を片手に紅茶をすすりながら
彼女が戻ってきたときには気づいてるかな
と、またボソリとつぶやいた
2,3日して戻ってきた君主は
しばらく納得の行かない顔をしていたが
散々悩んだ挙句、5日ほどたってようやく気づいたようだ
そうなると彼女をの帰りを余計に心配して待つあの人に、また笑いがこぼれてしまった
FIN