9.治療法その2.カウンセリング

私のカウンセリングの目的は患者さんに安心していただくことを第一としているんです。
この社会で生きていく以上、不安の種はつきませんよね。
予期不安はいつも湧き上がってくるし、心配したってしょうがないよ、と自分に言い聞かせても、やっぱり心配になっちゃうもんね。
これだけはどうしようも無い事ですよ。だからね、私はその不安を無くして、安心していただこう、なんて思ってはいませんよ。
だって、そんなことできるわけないですよ。人間である以上、不安や心配は常に沸き上がってくるのが自然なことですものね。
だから、私のお話しというのは、患者さんに不安や心配をそのまま抱いたまま、安心していただこう、ってわけです。
つまり、不安や心配を抱えたまま、安心と言う大きな船に乗っていただこう、って感じですね。
だから、患者さんが、私の治療室に来て、ここえ来ると安心します。と言われたときは、私は一番うれしいです。
不安は不安として受けとめ、安心して乗ることのできる船、と言うおおきな世界のお話をたくさんさせていただいているんですよ。


いろいろなお話の中から、一つここでお話してみましょう。それは、太陽のお話しです。
私は太陽のお話しが大好きなもので、皆さんにこの話しをしています。
地球と太陽の距離は、3500万キロあるんだってね、天文学的な数字だから、どれ程の距離かよくわかんないけど、
随分遠くにある星なんだよね。でも太陽ほどありがたく、身近な星はないですよ。
だって、私達の命を支えている根本ですからね。水を飲めるのも、酸素を吸えるのも、いろいろ食べられるのも、
太陽のおかげさまですもの。赤道付近の海は、太陽に一番暖められる所なんですよね。
暖められた海水は蒸発して上昇します。それが雲になり、低気圧となって、それが日本にやってきて、雨となって降り注ぎます。
その雨水は、いったん地下に入って、そしてミネラルをたっぷり含んで、地下水となって、地上に湧き上がってきますでしょ。
海水は飲めないけど、太陽のおかげさまで、ミネラルをたっぷり含んだ真水を飲むことができるわけですね。
またこの水は植物を育ててくれますよね。
それで育った草木は太陽の光をいただいて光合成をする際に、酸素をはき出してくれます。
だから、太陽のおかげさまで、酸素も吸うことができる、ってわけですよ。
更に、大地にしみ込んだ水は食物を育ててくれますよ。米を育てたり、野菜を育てたり、くだものを育ててくれます。
私達人間も動物達もそれらを食べて生きているわけだものね。そしてあまった水は川となって海に戻っていきます。
私は、この話しをするたびに思う事は、この広大な宇宙規模の循環システムによって、私達は生かされ、生きている、ってことなんですよ。
だから、太陽はほんとうにありがたい星なんです。総てが太陽のおかげさまなんですよね。
でも太陽の熱と光はあって、あたりまえだし、水を飲めるのも、あたりまえだし、酸素を吸えるのも、あたりまえだし、
でも、このあたりまえの事に、おかげさまですと、感謝して、喜べる事ができたら、その時こそ、安心をいただけた時なんですよ。
だって、ありがとう、おかげさまです、と感謝した時、とっても心がなごむもの。
それは、不安を抱いたまま、大きな安心に包まれた時でもあるわけです。
このような、安心の世界を大きく膨らませて行けば、不安によって引き起こされていた、自律神経の失調も改善されていくものなんです。
おかげさまと、喜べるものはこの世の中に満ち満ちているんですよ。ただ、私達はそれに気付かないでいるだけなんです。
このあたりまえの事に、これもおかげさまだねぇ、あれもおかげさまだよぉと、患者さんがきづいて教えてもらった時には
最高にうれしくなります。

それから、私の話しの中で、中心になるものがもう一つあるんです。
それは、患者さんに、なるほどなぁ、そうだよねぇ、とうなづけるお話しをいつもさせていただいているんです。
このなるほどなぁ、そうだよねぇ、と心からうなづけた時は心に安心が広がるもんです。
心からうなづけると言う事は、それは真実に触れた、と言う事でもあるわけです。
この真実に触れた時こそ、私達は自然に心はなごみ、安心できるもんなんです。
いぜん、ある患者さんが私に次のような事を言いました。
私の性格はとっても暗いんです。子供の頃から暗い性格でした。こんな性格になってしまったのは親のせいかしら?
あるいは、この社会が暗いからでしょうか?
などと言って、自分の性格は暗いと決めつけてしまい、またそんな性格であるのを親のせいにしたり、
またこの社会のせいにしたりしているひとがいたんですよ。
これでは、いつまでたっても明るく、安心した人生を歩むことはできません。
人間の性格に、明るいも、暗いも、ないですよ。性格なんて一人一人全員違いますからね。
明るいも、暗いも、良いも、悪いも、無いですよ。
明るい性格になろうとか、人に好かれる性格になろうとか、そんなこと考える必要はないですね。
それよりも、そのまんまで明るく輝けばいいんですよ。
その方法が一つだけあるんです。
もし、あなたが赤色の性格だとしたら、赤色の光を放てばいぃんですよ。
また、青色の性格だとしたら、青色の光を放てばいぃんです。人に合わせる必要などないですよ。
それぞれが個性的な色の光を放って、輝けばいぃんだよね。その光を放つ、唯一の方法とは手を合わせる事です。
とっても簡単なんですよ。なるほどなぁ、そうだなぁ、とうなづけて、真実に触れる事ができた時に手を合わせるんです。
私達には全員ナムの心をもっています。ナムと言うのはインドのことばで、手を合わせ、頭がさがる心と言う意味のことばなんです。
なるほどなぁ、そうだなぁ、とうなづけて真に触れた時、頭が下がって手をあわせる。
この、ナムの心こそ、愛の世界と融合した心なんです。この時ほど、人間が美しく輝く時はありません。
あなたが明るく輝けば、当然ながら、この世の中も明るく輝き、安心いっぱいの世界となることでしょう。

このような、おかげさまと喜べるおことばや、なるほどなぁ、そうだねぇ、とうなづいて手を合わせる事ができるおことばを、
このホームページの、心がなごむことば集、のところで、紹介させていただいております。
毎月追加していますのでぜひ読んでください。

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