北海道の砂金掘りは、江戸松前藩の頃から行われており、
明治30年頃から昭和20年頃まで盛んであった。
山奥に飯場がたてられ、何十人もの者が寝泊りして、
共同で採取していたが、中には一人か二人で、いくらか
の食料と採取道具を背に山に入り、砂金を採っては町に出て、
お金や食料にかえたりする者もいた。
多くの者はお金を手にすると、酒やばくちに明け暮れ、お金が
なくなるとまた山に入る、その日暮らしであった。
戦後、砂金の需要が少なくなり、価格も安定せず、彼らは山を
降りていった。