2004年鈴鹿8時間耐久レースにメカニックで参加してきました。



今回はチーム名「アルファーオーエムシーwithファクトリーヒロ」というチームでの参加でした。「ファク

トリー
ヒロ」とは鹿児島県伊集院町で金属加工等を手がけている、代表・中村さんの「有限会社ファク

トリーヒロ」の
ことで,今回決勝を走った車両のオーナーです。

ライダーは鈴木大五郎氏と井上正樹氏です。


ヨシムラさんのトラック 中央下に「Factory Hiro」のロゴ



GSX-R1000 ヨシムラカム、ヨシムラスイングアーム、ヨシムラ耐久タンク、ヨシムラさんの
お下がり(?)オーリンズフォーク、耐久モノブロックラジアルキャリパー、メーターなどなど。
けっこう金額かかってます。
去年の8耐の時もエンジン組立時には参加しました。
今年JSBのレギュレーション変更で今春、カムシャフト組付けおよびオーバーホールを徹夜で行い、
そのままでオートポリスに慣らしに行ったので
自分も思い入れがあります。



7月20日(火)

20日、仕事を早めに切り上げて夕方7時過ぎ、鹿児島を出発です。ライダー井上氏、私永田と

若きレーサ
ー竹下くんの3人でトランポで自走、鈴鹿を目指します。休憩もほとんどなく、眠くな

れば運転交代です。



7月21日(水)

翌日水曜日朝、7時20分には無事鈴鹿サーキットへ到着、昼過ぎの受付、および資材・車両を

積んだトラ
ックが来るまでとりあえず”待ち”です。まわりもまだガランとしてます。しばし休憩。

ここが駐車スペース  まだ各チームまばらな程度しか来ていません  隣のピットはフランススズキの耐久チーム
  

昼前、フェリー便のトラックがようやく到着。急いでピットの設営です。さすがに暑いです。まわりの

ピットも
どんどん準備が進んでいきます。3時過ぎに一通りピット設営が終わると休む暇も無く、次は

マシンの整備
です。メインカーは先にこちらに来ていたのでまだ終わっていない箇所がいくつもあります。

明日のフリー走
行までにすべて終わらせなければなららず、休む暇はありません。

結局夜遅くまでかかり、なんとか初日が終了しました。

睡眠時間=6時間


前後ホイールはもちろんクイックシステム ゼッケンが反射タイプの耐久仕様
  

となりのフランス耐久チーム てきぱきと慣れた様子



7月22日(木)

いよいよフリー走行開始です。メインカーとスペアのTカーを二人でそれぞれ交互に乗ります。

ライダーから
はいろいろなセッティングに関する注文が入ります。レッドフラッグが出たりでなか

なかセッティングが詰ま
りません。シフターの調子もよくありません。結局オン/オフスイッチを

付けた状態での使用となりました。リヤショックもメインカーの
オーリンズの状態が良くなく、Tカー

のショーワの方が良いとのことでメインカーと入れ替えです。


それにしても外国チームはやたらと物を借りに(もらいに)来ます。 グリース、ブレーキフルード、

ナット、
ハンダなどなど。

ブレーキフルードはほんとにそれでいいのでしょうか?予備で一応持ってきたやつだけど・・


自分たちのマシンにはちゃんとブレンボの新品を・・・

睡眠時間=5時間


ピットウォークのご近所の様子。見てまわる時間もなし!!
  

見てまわりたかった・・・・



7月23日(金)

ついに予選の日が来ました。まずは第一ライダーの大五郎君からの走行です。路面温度から

考えても2本
あるうちの午前中の1本目が非常に重要です。とりあえず2分16秒台までは入りま

した。続く井上氏もマシ
ンセッティングが決まらないながらもがんばります。とりあえずこの大五郎

くんのタイムがベストとなり予選48
位で決勝へ無事進出です。

モニターの予選タイムを見つめます。


明日土曜日はタイムスケジュール的に余裕があるため、この日の夜、初めて全員で食事に出かけました。

しかし、食事のあとはメカニックだけピットに戻り、さらにマシンの整備です。そう、

整備にやり過ぎということはありません。あちこちのピットからも作業の音が響きます。

自分の枕が恋しい・・
食事といえば、2回、夜食を食べにいっただけで結局あとは朝晩、

すべてコンビニという悲しい状態でした・・
昼食はあってないようなものです。

睡眠時間=4時間


7月24日(土)

この日はスケジュール的には一番余裕のある日です。昼飯の時間、鈴鹿に来てからはじめて

マシンから
離れます。鈴鹿の中をぶらっとしてみました。鈴鹿名物(?)8耐激辛ラーメンを食べて、

土産を買って約1
時間の鈴鹿見学は終了です。そう、私の鈴鹿見学はたったのこの1時間がすべて

でした。参加してるほ
うが良いのか、見に来てるほうが良いのか・・・・来年は観戦ツアーに参加

しようかな・・・
この日の夕方、ようやくピットインの練習をすることになりました。(ヨシムラさんのとこ

ろは水曜日の夜から
やってました。気合が違います。)本当はフロントホイールを担当したかったのですが、

リヤホイール担当に決定。リヤホイール交換は地味です。しかも今年のレギュレーションではスプロケッ

トもホイールといっしょに外れないといけないのでピット作業のなかでも一番時間がか
かるため、

「お前、遅いんだよ」みたいに見られます。チェーンもあちこちに絡みます。
練習あるのみです。メカニック以外

が宿に帰ったあとも何
回となく練習しました。その結果、かなり早くできる方法を発見しました。

他のチームにも決して負けて
ません。明日の私のピット作業を見ててください!

決勝を明日に控え、全員でピットインの練習です。
  

その後、いよいよ明日の決勝に向けてさらにマシンの整備です。クラッチ交換・ブレーキオーバーホー

ル・な
どの作業をしていたらヨシムラさんのスタッフの方から「冷しゃぶがありますが、食べられます?」と

のありが
たいお言葉。「いいんですか?」遠慮ありません。しかし、サーキットで冷しゃぶとはさすがトップ

チームは違
います。私の家庭では誕生日でもなければ冷しゃぶなんて口にできません。あと、特別に許可

(?)をいた
だき、夜のサーキットを走行。いつしか自分も8耐で走りたい・・・なんてことは無いか。

静まりかえったコース上で記念に撮影


睡眠時間=3時間


7月25日(日)

さ、いよいよ決勝当日です。ちょっと雲もあり、あまり暑くない1日になりそうです。ですが、夕方にか

けて雨
の心配があります。一応レインタイヤを1セット準備しておくことに。スタート前チェック等も

無事済
み、いよいよスタートの時間が近づいてきました。グリッドにてここぞとばかりにみんな

で記念撮影です。


 


午前11時30分、ついにスタート。大五郎くん、かなり良いスタートです。30分以上経過した時点で25位を



走行しています。すごい!しかし、コースのあちらこちらで転倒車が続出してます。

1時間後、一回目のピットインです。練習どうりうまくいきました。ライダーは井上氏へチェンジ。



1時間30分過ぎた時点でなお30位以内で走行中。その直後、「ヘアピンで転倒」他のスタッフ

より
連絡が。モニター前に集まります。他のライダーと接触してしまったようです。状況がわかり

ません。ライダー
は無事か?マシンは・・・。そのとき、突然マシンがピットレーンに戻ってきました。

ライダーに大きなダメージ
はなかったようです。そしてマシン。カウルからメーターステーあたりを

中心にダメージが。しかし、思ったより
状況は悪くありません。レースはまだ続けられます。20分

ほどの作業を経て、再びマシンは大五郎くんに交
代してコースイン。タイムを見る限りトラブルはない

ようで
す。その後もコンスタントに周回を重ねます。

さ、まともなピットイン作業は2回目になります。マシンが帰ってきました。




ドクター鶴丸氏がインパクトでリアシャフトを抜きます。私がチェーンをはずし、ホイールを、と思うのですが

1回
目とは違い、チェーンがすでにガキガキでスムーズに行きません。これは今後つらそうです。実際、

回を重ねるたび
にチェーンは動きが渋くなり、スムーズにスプロケットから外れません。アルミスプロケットも

除々に削れてきて相乗効果で作業は手間取る一方です。落ち着いてやるしかありません。


横の横がヨシムラさん 2位走行中につき邪魔したら殺されそうです
  


左 井上氏           右 大五郎くん
 

その後、ライダーも調子が出てきてライダー交代を重ね、井上氏の3回目の走行時、5時間を過ぎたところで

マシンが突然ピットインです。「クラッチがだめ!」昨夜交換したクラッチはあっけなく逝ってしまいまし
た。

再びピット内にマシンを入れ、横倒しの状態でクラッチ交換。サポートいただいたレーシングサプライの

方々、ありがとうございました。

連日の立ちっぱなしの作業のため、足が痛い・・・


その後大五郎くんから井上氏に最後のライダーチェンジ・給油を終え、最後のピットアウトです。

トラブルが
なければ私の仕事はこれでとりあえず終了です。ライトオンのサインも出ていよいよゴー

ルに向け残りわ
ずか。そして7時30分過ぎ、無事ゴールのチェッカーが振られました。無事に走りき

ったライダーに感謝。
いっしょにがんばったスタッフ全員に感謝。ただし、正直なところ感動よりもメカニ

ックとしてマシンが完走
したという安堵感のほうが勝ります。張り詰めた緊張感からようやく開放され

ました。


ついにライトオンに      そしてゴールの瞬間
 

お疲れ様!


ゴールあとの乾杯待ち。このためにがんばった? ひとしきりはしゃいだ後、再度マシンの前で
  

完走賞 ライダー2名にそれぞれ渡されます。