2003年7月

ひと昔前までは、小麦色に焼けた素肌を健康的と表現していました。日光浴は丈夫なからだをつくるというのが常識でした。

今はどうでしょう。日光に含まれる紫外線が目や肌に悪影響を及ぼし、皮膚ガンの原因になるという事がわかり、化粧品や日傘だけでなく、洋服までUVカットの商品が良く売れるようです。

常識は変わるのでしょうか? 
「そんなの常識でしょ」と言われると、自分の無知を指摘された恥ずかしさとともに、疎外感を味わいます。仲間はずれにされないために、バカだと思われないために、常識的な生き方や考え方を身につける。

常識という意識の集合体は、まるで安全地帯のようです。

常識というフィルタ―を通して物を見ると、真実という核心がぼやけてしまう事があります。人間関係では特に。

自分があたりまえと思う事や、相手の反応を予測する事を捨てて人と付き合う、相手と自分の心を素直に聞く。
すると、相手が何を望んでいるのか、自分に何ができるのか、また自分が何を望んでいるのかがわかるようになります。

人は日々変わるものです。新陳代謝によって細胞が入れ替わるように、考え方も変わります。

過去や常識にとらわれず、目の前の現象やお互いの思いに焦点を合わせて人付き合いをする。
そうすると人間関係が自由になるのです。自分が楽になります。
親子関係では特に効果的です。

余談ですが、歴史的に偉業を成し遂げた人の多くは、常識的ではなかったようです。