2003年9月

この夏の大きな話題は何と言っても「火星」でした。
過去6万年のなかでは最大の"超大接近"。
今後数百年これを超える接近はないといわれています。

火星を観察する絶好のチャンス!
 
ところが空は、連日のように厚い雲に覆われて、ほんの数回しか見る事が出来ませんでした。

たしかに オレンジ色の線香花火の先のように見える丸い物体は、「なるほど、大接近だ。」と思わせてくれるものでしたが・・・。

6万年前の人類といえば、ネアンデルタール人(?) 
大気汚染も光害もない満天の星空に、ひときわ大きく輝くオレンジ色の火星は そうとう迫力があったことでしょう。

6万年とまではいかなくても、100年に一度、いや50年に一度のサイクルで現れるものであっても、私の人生には一度きりの大イベントでしょう。

空を見ながらそんなことを考えていると、足もとの草花に出会えたのも 一生に一度のチャンスなのかもしれないと思い 急にいとおしくなりました。

初めての出会いばかりでなく、日々何気なく見ている全てのものや 家族や友人との今日この時の関わりも、一生に一度のチャンスに思えてきました。

私自身、物理的に細胞レベルでは、一年前の私は もはや存在しない。
2003年9月15日の私は、(○回目の誕生日) この一瞬だけ存在する。
今 この時を、そしてここに存在する全てのものと"私自身"を大切にしたい。

そんな事を考えさせてくれる「火星」大接近でした。