学生・実習生のための

臨床現場で役立つ医学・放射線学専門用語辞典

2004.06.20 last updated

医療の現場ではとかく専門用語が用いられ、これを知らずに仕事をすることは不可能です。ここでは、主に学生の皆さんが、臨床実習に行ったときに役立つと思われる専門用語を、あまり教科書や略語辞典等に載っていないものを中心に紹介しています。印刷、転用は自由ですので、気軽にご利用ください(ただし商用目的での転載は厳禁です!!)。
随時内容を追加していく予定ですが、ここは直したほうがよい、こんな言葉を追加したらどうかなど、ご意見がありましたらメールにてご連絡いただけると幸いです。ご感想もお待ちしております。あて先はこちら



アオルタ:大動脈(aorta)
(例)大動脈弓:aortic arch 上行大動脈:ascending aorta

明るい:単純写真フィルムの濃度が高い(黒い)ということ。
X線がより多く当たっていることからこう呼ばれる。シャーカステンに掛けたときの感覚と逆なので要注意。 ※「暗い」も参照

アッパーGI:上部消化管(撮影)(upper gastro-intenstineの略)
通常は食道esophagusから十二指腸duodenumまでを指す。

アッペ:虫垂炎(appendicitisの略)
医療従事者である以上、患者さんに説明する場合を除き、「盲腸」という表現は避けたい。ちなみに虫垂はappendixという。

アナムネ:看護記録(anamnesisの略)
元来「既往症」という意味であるが、看護の世界では看護記録の意として用いられることが多いようである。

アプラ:再生不良性貧血(aplastic anemiaの略)
鉄代謝(フェロカイネティックス)試験の適応疾患である。

アポ(アポる):脳卒中(になる)(apoplexyの略)
なお、「脳卒中」はどちらかというと「盲腸」と同様に一般用語であり、医療従事者は「脳血管障害」と言ったほうがベター。
(例)○○さんがアポった。

アルめん:(消毒用)アルコール綿の略

アレスト:(cardiopulmonary arrestの略)心肺停止状態(=CPA)

アンダー:(写真の)濃度が低すぎること。←→オーバー




イージス:eZIS(easy Z-score imaging systemの略)
脳血流SPECT画像解析用ソフトの1つ。血流低下の度合いをZ-scoreにて判定する。

インヴァギ:腸重積(invaginationの略)
バリウム注腸による整復術が行われる。なお、腸重積はintussusceptionともいう。









液シン:液体シンチレータの略

エクモ:(膜型)人工肺(ECMO:extracorporeal membrane oxygenatorの略)
急性の呼吸不全の患者に対し人工換気を行うための人工肺のこと。

エスエフけい(S−F系):スクリーン−フィルム系

エッセン:食事(ドイツ語essen)

エピ: (1)てんかん(epilepsyの略)。脳細胞の過剰な活動により、筋硬直などの発作(=てんかん発作)を繰り返す疾患である。
(2)硬膜外麻酔(epidural anesthesiaの略)。なお、"epi"は「〜の外」という意味の接頭辞であり、この他にも様々な用語で用いられているようです。

エピデュラ:硬膜外出血(epidural hemorrhage)または硬膜外血腫(epidural hematoma)
X線CT上、凸レンズ状の高吸収値を示す。単に「硬膜外」という意味で使われることもある。

エム弁(M弁):僧帽弁(mitral valve)

エーライン(Aライン):動脈ライン

エンハンス:造影、強調((contrast) enhancementの略)
CEと略されることもある。(例)造影CT:CE-CT

エンボス:診察券
意味を「診察券」と言いきってしまうとやや語弊がある。
エンボス"emboss"は辞書を引くと、「浮き彫りにする、型押しする」という意味である。例えばクレジットカードのように、浮き上がらせて文字を刻印すると、専用の道具を用いて簡単にその文字を紙に写し取ることができる。このようなタイプの診察券(や各種カード)のことを、エンボスと呼んでいる。





オゼム:OS-EM(ordered subsets-expectation maximization) オーダーサブセット期待値最大化法
ML-EM(最尤推定期待値最大化法)のアルゴリズムを高速化させた、新しい画像再構成法。SPECT画像にて利用されつつある。

オーバー:(写真の)濃度が高すぎること。←→アンダー

オペ:手術(operationの略)
これはテレビドラマ等でも日常的に用いられているから、知っている人も多いであろう。

オンコール(on call)
予約を組んで行う検査において、具体的な時間は指定せずに、依頼者側からの連絡(コール)によって検査を開始する、特別な予約枠のこと。


か(が)

カイザー:帝王切開(ドイツ語kaiserschnittの略)

ガスグラ:ガストログラフィン(Gastrografin:商品名)の略
消化管用のヨード造影剤。消化管穿孔が疑われるとき、バリウムは腹腔内に漏出すると危険なため、このようなヨード剤を用いる。

カテ:カテーテル(catheter)の略。
(例)心臓カテーテル検査:心カテ  カテの先端:カテ先(かてさき)

かぶる:X線やそれ以外の可視光などによって、不用意にフィルムが感光してしまうこと。(フィルムはかぶらせないように注意しましょう!!)


○○カルチ:○○癌(carcinomaの略)
carcinomaは悪性腫瘍の中でも癌腫の方を指すので、本来肉腫(sarcoma)に対して用いるのは誤りであるが、実際は癌全体に対して用いられることも多い。なおドイツ語ではクレブス(krebs)といい、こちらもよく用いられるので覚えておいた方が良い。
(例)胃癌:マーゲンカルチ

ガンカメ:ガンマカメラ(ganma cameraの略。シンチカメラともいう)
狭義では平面像撮像用の装置を指すが、現在は多くがSPECTと兼用であるため、一般にSPECTも含む場合が多い。


き(ぎ)

ぎがく:「日本放射線技術学会」の略


きせつ:「気管切開」の略
喉頭浮腫などにより気管内挿管が行えない場合や、長期の呼吸管理が必要な場合等に、直接喉を切開して気管を露出させること。気切をしている患者さんは、専用の器具を用いない限り発声することができない。

きゅうがい:「救急外来」の略
(注)「臼蓋」という言葉もある。

きゅうげん:「至急現像」の略

きょくま:「局所(局部)麻酔」の略
皮膚表面の局麻ではキシロカイン等の薬剤がよく用いられる。

きんちゅう:「筋肉注射」の略
胃透視の前処置としての副交感神経阻害薬(ブスコパン等)の投与は筋注で行われる。



く(ぐ)

くう(喰う):X線吸収が大きいということ。(例)「腹部は胸部よりも条件を喰う。」

クベース:保育器(フランス語couveuse)
新生児では体温の低下を防ぐために、クベースに入れたまま撮影することもある。

暗い:単純写真フィルムの濃度が低い(白い)ということ。
当たったX線がより少ないことからこう呼ばれる。シャーカステンに掛けたときの感覚と逆なので要注意。 ※「明るい」も参照

クロステーブル:(cross-table view) 仰(伏)臥位側面撮影(寝台(テーブル)をX線が横切るような方向のため、こう呼ばれる)



け(げ)

ゲージ(gauge):注射針の太さを表す単位。数字が大きくなるほど太さは細くなるので注意。単にG.とも略される。(例)18G.

ケモ:化学療法(chemotherapyの略)
化学療法中の患者さんは、その副作用によってかなりナーバスになっていることが多いので、その心情をよくわきまえて応対することが大切である。



こ(ご)

こつじょうけん:骨条件
CTなどで、フィルタ関数やウィンドウ幅・ウィンドウレベルを調整して、骨が最もよく見えるような画像にすること。また、その画像。「肺野条件」や「縦隔条件」なども使い方は同じ。
余談であるが、臨床では「骨」を「ほね」と言うことはまずない。「こつ」と読む。(例)骨シンチ(こつしんち)

コラテ:側副血行路(collateral (circulation) の略)
何らかの原因で血流が妨げられた部位において、その先への血流を確保しようとして出来たバイパス路のこと。

コロ:冠状断(coronal viewの略)

コンタミ:汚染(contaminationの略)
主に非密封RIの汚染を指すが、テレコバルトにおける「漏洩」の意として使われることもある。

コンベ:従来の(方法)(conventionalの略)
”conventional”は辞書を引くと、「慣習的な、慣例の」という意味である。
(例)CRに対して、従来のフィルム−スクリーン系による撮影を、「コンベ」と言ったりする。



さ(ざ)

ザー:くも膜下出血(SAH:subarachnoid hemorrhageの略)
ドイツ語読みのため「ザ」と濁って発音するのだそうです。脳血管障害の中で最も死亡率が高い。

サクション:吸引(suction)


サジ:矢状断(sagittal viewの略)


サブデュラ:硬膜下出血(subdural hemorrhage)または硬膜下血腫(subdural hematoma)
X線CT上、三日月状の高吸収値を示す。単に「硬膜下」という意味で使われることもある。

さんかつ:「三方活栓」の略
点滴のルートを通じて他の薬剤を投与する際などに用いる、T字形や十字形をした器具のこと。



し(じ)

シーエーディー(CAD):コンピュータ支援診断(computer aided diagnosisの略)
(注)後述のCADと区別するために、「キャド」とは読まない。
ちなみに生産工学の分野でもCADが使われるが、こちらは「コンピュータ支援デザイン(computer aided design)」のことで、「キャド」と呼ばれる。

シグモイド:(sigmoid)
(1)(sigmoid colonの略)S状結腸
(2)フィルムの特性曲線や、放射線生物学の線量−効果曲線など、グラフがS字を描くこと。

じげんき:「自動現像機」の略


シュワンゲル:妊娠(状態)(ドイツ語schwanger)
なお英語の”pregnancy”も是非覚えておきたい。

じゅんない:循環器内科の略


じょうちゅう:「静脈注射」の略。よく「i.v.」とも略される。
核医学では、多くの検査でRIを静注する。

しんげ:「心臓(血管)外科」の略

シンチ:シンチグラフィー(scintigraphy)の略
「核医学=シンチグラフィー」というイメージがあるが、実際はそうではない。核医学の中でも、取得したデータ(カウント値)を画像化して診断するものを特にシンチグラフィーと言う。従って、古典的なレノグラムや甲状腺摂取率測定、インビトロ等はシンチグラフィーとは呼ばない。



す(ず)

スカウト:スカウト像(scout view)
CTにおける、スライス位置決め用画像のこと。メーカーによって様々な呼び方があり、スキャノグラムと言ったりもする。

スカワイ:スカプラY(scapula Y)の略
肩甲骨撮影法の一種。scapulaとは、肩甲骨のことである。きちんと撮影すると肩甲骨がYの字のように見えることからこう呼ばれる。

ずばら:くも膜下出血(subarachnoid hemorrhage)。subarachnoidの頭6文字から派生した用語のようですが、実際の英語の発音は異なるので注意してください。「サブアラクノイド」と読みます。

ステる:死亡する。ドイツ語のステルベン(sterben)の略。


スリーエー:腹部大動脈瘤(AAA:abdominal aortic aneurysmの略)
アルファベットの"A"が3つ並ぶことからこう呼ばれる。(=トリプルエー)

スループット:(患者の)”回転”(throughput)
回転と言ってもぐるぐる回ることではなく、”回転率”ということである。「スループットが良い」とは、単位時間内に行える件数が多い、という意味である。(例)マルチスライスCTは撮影時間が短いので、スループットが良い。



せ(ぜ)

せいけい:「整形外科」の略
世間では「整形」というと「美容整形」のイメージが強いが、医学的にはそれは「美容外科」の範疇になる。

せいけん
(1)生検(生体組織検査biopsyの略):患者の組織を採取して病理学的に検査する方法。(通常は「せいけん」というとこちらを指す)
(2)精検(精密検査の略)精査ともいう。←→スクリーニング(篩い分け)

せいしょく:「生理的食塩水」の略
言うまでもないと思うが、人体の体液と等張な0.9%NaCl水溶液である。医療現場で非常によく用いられる。

ぜんま:「全身麻酔」の略




そ(ぞ)

そくげん:即現像。「至急現像」と同義です。



た(だ)

タヒ(る):頻脈(を呈する)。(tachycardiaの略)(例)「この患者タヒってるな」



ち(ぢ)

ちゅうざい:「中央材料部」の略

ちゅうほう:「中央放射線部」の略



つ(づ)

(フィルムを)つめる:X線フィルムをカセッテに装填すること。




て(で)

ていせつ:「帝王切開」の略。カイザーとも言われる。


ディセクション:(大)動脈解離((aortic) dissection)
大動脈解離は解離性大動脈瘤(dissecting aneurysm of aorta)ともいう。

テクネ:「テクネチウム99m(technetium-99m)」の略
核医学検査において最も多く用いられる核種である。「テクネシウム」と言う人もいるが、正しくは「テクネチウム」である。

デクビ:「デクビタス(decubitus)撮影」の略
側臥位正面像のこと。胸水の有無の検索の場合、患側を下にした胸部デクビ撮影を行う。(←国試頻出事項)

テーベー:結核(Tbのドイツ語読み)


デュープ:複写用(デュープ)フィルム(duplication film)の略
フィルムをコピーする際に用いるフィルムのこと。特性曲線は通常のフィルムと逆で右下がりのS字を描く。

テンソル:拡散テンソル強調画像(DTI:diffusion tensor (weighted) image)
MRIにおいて、中枢神経線維束の走行を画像化できる新しい撮像法。



と(ど)

どうちゅう:「動脈注射」の略
肝臓癌のIVRによる治療として、抗癌剤の動注療法が有名である。肝動脈に局所的に抗癌剤を注入するため、副作用が少ないという利点がある。

とぶ:本来写るべき陰影が、重積効果などの何らかの原因によって写らなくなってしまうこと。
(例)「肋骨の存在により肺野内の石灰化陰影がとぶ」


トラ:水平断(transaxial viewの略)


ドライ:レーザードライイメージャ(laser dry imager)の略
イメージャはCR、CT、MRなどのデジタル画像をプリントする装置である。液体を使わずに処理できるドライタイプは管理が楽で、画質も向上してきたため、今後の主流となりつつある。

トランス:転院

トリアージ(triage):患者選別
災害救急医療時に、より重篤な患者を優先させるために、重症度等に応じて患者の治療優先度を決定すること。

トリクロ:トリクロリールシロップ(商品名)の略
乳幼児を眠らせて検査する際に多く用いられる催眠鎮静剤。

トリプルエー:腹部大動脈瘤(AAA:abdominal aortic aneurysmの略)
アルファベットの"A"が3つ並ぶことからこう呼ばれる。(=スリーエー)





流す:自動現像機(CR読み取り装置)にフィルム(カセッテ)を入れること。現場では「これ流しといてー」などと使われる。





にっぽうぎ:「日本放射線技師会」の略






抜く
(1)関節腔が最も広く見えるように撮影すること。関節の側面像ではきちんと関節腔が”抜け”ていることが重要である。
(2)(障害となる)陰影が、読影上障害にならないような位置にくるように撮影すること。(例)胸骨を肺野にぬく。





熱発(ねっぱつ):=発熱





のうげ:「脳神経外科」の略



は(ば・ぱ)

ハイ
(単純写真、CTなどで)高濃度・高吸収域(high densityの略)
(MR、超音波などで)高信号・高輝度(high intensityの略)


バイタル:バイタルサイン(vital sign)の略
生命維持に最低限必要な人体の3大徴候で、一般には心拍(脈拍)、血圧、呼吸数を指す。場合によっては意識レベルや体温を含む場合もある。救命救急では必須の確認事項である。

バイポーラ:双極性障害(bipolar disorderの略)(=操うつ病)

パーテクネ:「(テクネチウム99m)パーテクネテート(technetium-99m pertechnetate)」の略
カウから溶出した99mTcO4-のこと。これに様々なトレーサを標識するわけだが、そのまま用いればメッケル憩室、唾液腺、脳の各シンチグラフィに利用できる。

パンペリ:汎発性腹膜炎(panperitonitisの略)
いわゆる腹膜炎のことである。消化管穿孔が起こるとまず間違いなくパンペリになる。



ひ(び・ぴ)

ひかちゅう:「皮下注射」の略


(テクネを)ひく:Mo-Tcジェネレータ(カウ)から、Tc溶液を抽出すること。

ビューボックス:フィルム観察器(シャーカステンのこと)
日本での一般的な呼び方である「シャーカステン」はドイツ語であり、英語ではview boxという。

ピロステ:幽門狭窄(症)(pyrolistenosisの略)
先天性のものも多い。



ふ(ぶ・ぷ)

ファイバー:内視鏡(検査)(fiberscopeの略)
(例)大腸内視鏡:コロノファイバー

ブイライン(Vライン):静脈ライン

プシ:精神科(psychiatry)。又は精神科の患者。psychiatryの頭3文字から派生した用語のようですが、実際の英語の発音は異なるので注意してください。「サイキアトリー」と読みます。

ブースト照射:(boost irradiation)追加照射


プライマリー:(悪性腫瘍)原発巣(primary tumorの略)
ちなみに転移巣のことはメタという。

フラットパネル:「フラットパネル検出器(flat panel detector)」の略
半導体検出器を用いた新しいデジタルX線撮像法。これは最新の技術であるため参考書にも載っていない場合が多い。今後CRと並んでdigital radiographyの主流を成すと言われている。

プレーン
(1)(plain)「単純」:造影に対し、単純撮影のことをプレーンという。(例)X線単純撮影:X-P(X-plain)
(2)(plane)「平面」 :核医学等で、断層像に対して平面像のことをプレーン(またはプレーナー/プラナーplanar)という。
(例)CTで、矢状断や冠状断等に再構成する処理:MPR(multi planar reformation)


へ(べ・ぺ)

ヘパ生(へぱせい):ヘパリン生食液
ヘパリン(血液抗凝固剤)と生食の混合液



ほ(ぼ・ぽ)

ポータ:「ポータブル撮影」の略
これはあえて言うまでもないと思うが・・・。(例)オペ室ポータ

ホト:ホトタイマ(phototimer)の略


ボーラス:(bolus)
(1)造影剤などを急速で注入すること。造影剤の場合、通常インジェクターを用いる。急速静注:bolus injection(←→点滴静注:drip injection)
(2)放射線治療において、線量分布の修正や、ビルドアップ点をより浅側(皮膚側)に移動させるなどの理由で、皮膚表面に置く吸収体のこと。





マーゲン:胃(ドイツ語magen)
胃に関してはなぜかドイツ語である「マーゲン」がよく用いられる。

まんこう:慢性硬膜下血腫の略









ムンテラ:患者(またはその家族)に、病状や治療の方針等を説明すること。MTとも略される。
インフォームドコンセントの徹底が叫ばれている現在、十分な説明が必要である。





メジ:日本メジフィジックス株式会社
放射性医薬品を製造・販売しているメーカーの1つ。

メタ:(悪性腫瘍の)転移(metastasisの略)
ちなみに原発巣のことはプライマリーという。
(例)骨転移:骨メタ(こつめた)





















ラテ:側面(像)(lateralの略)
lateralは「側面」という意味であるが、「外側」という意味でもある。ちなみに内側は"medial"である。

ラパコレ:腹腔鏡下胆嚢摘出術(laparoscopic cholecystectomyの略)
腹腔鏡下手術は患者の負担が少ないため、現在盛んに行われている。

ラパロ:腹腔鏡(laparoscopeの略)





リコン:(画像)再構成(reconstructionの略)
CTやSPECTなどにおける、画像再構成のこと。

リス
(1)(散乱線除去用)グリッド(Lysholm blendeの略)
教科書的には「グリッド」という言い方が一般的であるが、臨床では「リス」と言う人が多い。リスによって写真上に現れた縞目を「リス目」ともいう。この縞目を消すために動かして使うのが「ブッキー」である。
(2)放射線情報システム(RIS:radiological information systemの略)
放射線科内で扱う様々な情報を統合的に管理する一連のシステムのこと。厳密な定義はないが、主に検査の予約や読影レポートの管理等を行う。





ルンバール:腰椎穿刺(lumbar puncture)の略
脳脊髄液(CSF)を採取する際の手技。また、脳脊髄腔シンチの薬剤111In-DTPAを投与する際にも用いられる。





れせん:レ線(レントゲン線の略)
X線のこと。かつてはその発見者にちなんでよく「レントゲン線」と言われた。今でも地元ドイツでは「X線」よりも「レントゲン線」という呼び方のほうが一般的らしい。

レノ:レノグラム(renogram)の略
狭義のレノグラムは専用プローブを腎臓に当てて行うものを指すが、現在はシンチカメラで広範囲を撮影してROI解析を行う方法が多く、これも含まれる。





ロー
(1)(単純写真、CTなどで)低濃度・低吸収域(low densityの略)
(MR、超音波などで)低信号・低輝度(low intensityの略)
(2)(raw) 「生の」:撮影装置において、データ処理される以前の、検出器から得られた生のデータをローデータ(raw data)という。

ロイとり:ROI(regeon of interestの略)とり
画面上に関心領域(ROI)を設定して、その中のCT値や放射能のカウント等を求めることを言う。







英数字、その他

abd.:腹部(abdomenの略)


AD:アルツハイマー病(Alzheimer's diseaseの略)
なお、ATD、DAT、SDATという語もよく用いられるが、基本的に同義。ただしSDATの"S"は「老年性senile」のことなので、「若年性」のときは使えない。
ATD:Alzheimer type dementia  DAT:dementia of Alzheimer type  SDAT:senile dementia of Alzheimer type

AX-P:腹部X-P(abdomen X-P)


〜blastoma:「〜芽細胞腫」を表す接尾辞
(例)neuroblastoma:神経芽細胞腫  hepatoblastoma:肝芽細胞腫  retinoblastoma:網膜芽細胞腫

CPA
(1)(cardiopulmonary arrestの略)心肺停止状態
ちなみに心肺蘇生のことをCPR(cardiopulmonary reuscitation)という。
(2)(cerebellopontine angleの略)小脳橋角
その名の通り、小脳cerebellumと橋ponsがなす角の部分である。聴神経腫瘍acoustic neuromaの好発部位(内耳道〜CPAにかけて)であり、臨床的に重要。

DC
(1)(direct currentの略)直流
(2)(DCショックの略)電気的除細動

DM:糖尿病(diabetes mellitusの略)

Dr.:医師(doctorの略)

〜ectomy:「〜切除術・摘出術」を表す接尾辞
ちなみに〜tomyは「〜(切開)術」を示す接尾辞である。 (例)ポリープ切除術:polypectomy  胃切除術:gastrectomy

ENT:退院(ドイツ語Entlassenの略)

Hp.:病院(hospitalの略)

HT:高血圧(hypertensionの略)

IVH:経中心静脈高カロリー輸液(intravenous hyperalimentationの略)
食事を経口摂取できない場合などにおいて、末梢静脈からの点滴では十分な栄養が供給できない。そこで直接体幹部の静脈(通常は鎖骨下静脈)に入れることで、より高カロリーな栄養を供給できるようにした手法。透視下で挿入することもある。IVHの液は、終了する前に交換しなくてはならない(液が尽きて管を詰まらせてしまうと、再挿入しなくてはならない)ので注意が必要である。

NBC災害:核・生物・化学災害(N:nuclear B:biological C:chemical)

n.p.:異常(所見)なし(nothing particularの略)

Ns.:看護師(nurseの略)
なお、"NS"になると「ナースステーション」を表す。

p/o:術後(post operative stateの略)

Pt.:患者(patientの略)
ちなみに「白金(プラチナ)」の元素記号も"Pt"である。

QQ:救急 (例)QQ車、QQ外来

〜R:(ドイツ語Richtungの略)〜方向 (例)腰椎4R(腰椎4方向撮影)

Rp.:処方(recipeの略)

(主に精神科系の病院で)S:統合失調症(schizophreniaの略)
以前「精神分裂病」と言われていた疾患である。現在はこの「統合失調症」に名称変更されている。

SCC:扁平上皮癌(squamous cell carcinomaの略)
なお、小細胞癌small cell carcinomaも省略するとSCCとなるが、通常は扁平上皮癌の方を指す。

susp.:「疑い」の意(suspectedの略)
(例)胃潰瘍疑い:gastric ulcer susp.

〜T:〜錠(tabletsの略)
錠剤を処方する際用いられる。(例)ボルタレン15T

Tbc:結核(tuberculosisの略)
(例)肺結核:pulmonary tuberculosis

th.:治療(therapyの略) ”treatment”ともいう。
ちなみにtが大文字になる(Th.)と、「胸椎(thoracic spine)」の意になる。(例)Th4:第4胸椎

〜tis:「〜炎」を表す接尾辞
(例)胃炎:gastritis 肝炎:hepatitis 肺炎:pneumonitis
    なお肺炎については、細菌等によって起こる一般的な肺炎をpneumoniaといい、それ以外のものをpneumonitisという。

w.n.l.:正常範囲内(within normal levelの略)


<special thanks>
情報提供いただいた以下の方々に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
齋藤陽子先生(弘前大)、たかしさん、宮田秀美さん、shiraiさん、匿名希望さん

<最後に>
お勧めの辞書を1冊紹介します。
南山堂 「ポケット医学英単語・略語辞典」 九州大学医学部付属病院放射線部 編  定価1000円
ポケットに入る大きさですが、掲載語数はかなりのボリュームです。しかも放射線技師の方が編集しているため、放射線科独特の用語も取り入れられており、大変重宝します。このページを作成する際にも参考にさせて頂きました。
臨床技師必携の1冊です。



ホームに戻る