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日本の大人は日本酒で彩る     H20.11.14


●適量飲酒と肴
 宴会やパーティーなど、多くの人が集まる場で飲むお酒は楽しいもの。気をつけたいのが飲酒量。自分の適量を知っておくことは重要ですが、体重1kg当たり、一時間に純アルコールで0.1gが目安とも言われています。
 また、空腹だとお酒はすぐに胃から腸に回り、酔いも急に回りますから、料理をほどよく食べながら飲むのもポイントです。肴は、特に蛋白質やビタミンが豊富に含まれるものを選ぶとよいでしょう。アルコールのほとんどは肝臓が分解しますが、たくさん飲むとアルコール脱水素酵素など代謝に関わる酵素が消耗されてしまいます。この酵素を補う蛋白質やビタミンが不足すると酵素の働きが弱るため、日常的に良質の蛋白質・ビタミンを摂取することは肝臓を丈夫に維持するためにも必要で、農学博士の木村修一さんの実験によると、二日酔いや悪酔いの原因となるアセトアルデヒド(アルコールが酸化する時にできる中間体)ができにくくなることがわかっています。


●落ち着いたムードで
 お酒を楽しむには、雰囲気も大事。医学博士の古村節男さんは、ネズミを使って酔いの研究実験を行いました。その時、無理に飲ませたり注射するのでは自然の酔いにはならないため、ネズミがみずからの意思でお酒を飲む仕掛けを作ろうとしてある条件を導き出しました。まずは落ち着いた色彩のところで多少照明を暗めにし、室温を少し低くします。そして、雄と雌を一緒にしてあげると、ネズミは自分からアルコールを飲み出し、自然に酔い始めたというのです。これは人間にも、まったく同じことがいえるとか。つまり、お酒は落ち着いた雰囲気の場所で、決して一人ではなく仲間(できれば異性)と一緒に、気楽に、料理を食べながら飲む・・・。これが最もおいしい飲み方です。    


●注ぎ方と受け方
 ぜひ覚えておきたいのが、お酒の美しい注ぎ方と受け方。注ぐ時は徳利の胴体部分を片手で持ちますが、女性なら左手を軽く添えたほうが優雅です。目上の方には両手で。模様のある正面を上にして徳利の口先を盃に近づけ、そっと傾けます。量は八分目くらいが適当。注ぎ終わる直前に徳利の口先を手前に回せば滴が垂れません。掌を上に向けて注ぐことは「逆注ぎ」といって失礼になりますので、常に手の甲を上にします。残りの量を確かめるために中をのぞくのは見苦しいので、軽く振る程度に。空いた徳利を倒す必要はありません。
 受ける盃が糸底の高いものの場合は、まず右手の親指と人差し指で軽く支え、中指と薬指の間で盃の糸底を支えます。女性なら盃の下に左手の指を軽く添えて両手で頂くと美しく見えます。飲む時はゆっくりと。一気飲みはマナーとしても身体にもよくありません。お酒を受けたら、必ず口を付けてテーブルに戻します。これ以上飲めないという時は、飲み干さずにお酒を残すことで「もう結構です」という意思表示になります。再びお酌を受ける時には、盃に残っているお酒を飲み干してから。注ぎ足しでも構いませんが、その時は「失礼します」などの言葉を添えたいもの。マナーを身につけもっと素敵に楽しみましょう。


●酒風呂でぽかぽか

 季節の変わり目で疲れた身体に「酒風呂」がお奨め。普通、健康な男性は、入浴後20分経つと血圧は平静時の状態に戻ります。ところがある実験で、酒風呂では湯上り直後から最小血圧が下がり始め、20分経過しても安静時より血圧が低い状態が保たれることがわかっています。特に、37度というぬるめのお湯が効果的。風呂のお湯に、コップ2〜3杯の日本酒を加えてかき混ぜるだけ。市販の入浴剤など足元にも及ばない抜群の効果を発揮し、日頃の疲れも吹き飛ぶこと間違いなしです。
  

うまみすこやか No.2

●「アミノ酸」最も多い酒が日本酒
 美容に、ダイエットに、その効果が注目されている「アミノ酸」。日常生活でも手軽に摂取できるよう、飲料やサプリメントなどの商品が次々に発売されています。
 そんな「アミノ酸」が、意外に思われるかも知れませんが日本酒にもたっぷり含まれているのです。色々と試すよりも、日本酒を飲んでみませんか。
       

●そもそもアミノ酸とは?
 人間の身体の約60%は水分で構成されており、残りの半分のうち約20%はタンパク質でできています。タンパク質は、脳、筋肉、内臓、毛髪、爪、血中のヘモグロビンなどを作る成分で、さらに、食べたものを消化したり、呼吸を行ったり、髪の毛が伸びるなどという身体の活動も、その働きによって可能になっています。そして、このタンパク質を構成しているのがアミノ酸なのです。
 タンパク質は、20種類のアミノ酸がDNAの遺伝子情報を元に結合したもので、その組み合わせは約10万通りもあります。タンパク質を構成するアミノ酸のうち、トリプトファン、メチオニン、リジン、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、スレオニン、ヒスチジン、アルギニンの10種は、人間の体内では合成することができない「必須アミノ酸」と呼ばれており、これは外の生物を食べて補うしかないものです。
 ですから、アミノ酸が不足すると、生命活動に必要なタンパク貿がうまく合成されず、身体の様々な機能が正常に行われにくくなってしまうのです。
     

●日本酒に含まれるアミノ酸
 日本酒に合まれるアミノ酸の量は、他酒類に比べても非常に多いことが分析の結果からわかっています。
 日本酒のアミノ酸組成を見ると、含量が比較的多いのは、グルタミン酸、アラニン、ロイシン、アルギニン等で、それぞれが次のような働きをします。
  


●日本酒に多いアミノ酸の働き

 『グルタミン』は、胃や腸管、肝臓を守りアルコールの代謝を高めてくれます。『アラニン』は、肝臓で筋肉に作用し、スタミナとなるブドウ糖の生産を促します。『ロイシン(イソロイシン、バリン)』は、筋肉組織の主成分となります。『アルギニン』は、脳下垂体に働きかけ成長ホルモンを分泌するとともに、免疫機能の向上や肝機能増強、脂肪燃焼に作用します。なかでもアルギニンは、コラーゲンの主な原料となるもので「肌の再生によい」といわれています。コラーゲンは年齢を重ねることに生成カが衰えてしまうものですが、コラーゲンの原料でもあるアルギニンなどのアミノ酸を摂り入れることで、みずみずしい肌を保つことができます。
 意外と知られていない、臼本酒のアミノ酸。健康と美容のために、適量飲酒を続けてみませんか。
  

うまみすこやか No.1

●老人痴呆症を防止・改善する
 日本人の平均寿命は男性78・4歳、女性85・3歳で、男女ともに世界で一番の長寿国です。せっかく長生きをするなら、病気などせずに過ごしたいもの。適量の日本酒には健康を維持し、老人性痴呆症を防止・改善する効果があることがわかっています。健康な老後のため、おいしく楽しく日本酒を飲みましょう。
  

日本酒は血液循環活発に
 老化とは、一般に、末梢循環が悪くなることと定義されています。
年齢を重ねるにつれ、ヒトの血管はだんだんと硬く細く、詰まりやすくなり、これが心臓病や重大な疾患を引き起こします。ですから、血管をいつまでも若く保つことが、老化の防止にもつながっていくのです。
 血管の若さを維持するためには、なんといっても日本酒を適量飲むことが効果的です。日本酒は体内に入ると心臓の動きを活発にし、血液の循環を良くする効果があります。さらに、血液を固まりにくくする働きをもつ「ウロキナーゼ」を増やし、逆に固まりやすくする「トロポキサンチンA2」を減らす効果が認められています。また、血管にたまった悪玉コレステロールを除去してくれ
る「HDLコレステロール」を増やしてくれることもわかっています。
  

●適量飲酒でボケ防止
 そのほかに、気になる病気のひとつに老人性痴呆症があります。
人間の脳細胞は一三〇億個ありますが、これは20歳を過ぎると減少してしまいます。老人性痴呆症の防止には、この脳細胞を少しでも減らさないようにすることが重要です。
 東京の新赤坂クリニック院長で医学博士の松木康夫さんは、痴呆症の予防法に「一生脳を使うこと、考えること」「人付き合いをよくすること」「ストレスを解消すること」「楽しい、愉快な会話を楽しむこと」「七〜八時間の快眠を心がけること」「血液をいつもさらさらにしておくこと」「動脈硬化を防ぐこと」などをあげていますが、さらに「適量の日本酒が脳の血管の血のめぐりを良くすることでプラスの効果を生み出している」ことも説明しています。
 また、清酒酵母は「Sーアデノシルメチオニン」(SAM)という成分をもろみ中で高蓄積し、SAMの生理機能には、老人性痴呆症の改善効果のあることがわかっています。SAMはさらにアルコール性肝炎など肝臓疾病の顕著な治癒・予防効果、
うつ病の治癒効果、骨関節症の痛みの軽減・機能回復効果もあることがわかっています。また、多量の清酒酵母を含む清酒粕にも同様の整理・栄養特性が認められています。
  

日本酒でストレス知らず
 病気を治すことも重要ですが、なによりも病気にならないようにすることが一番。そして、健康をむしばむ最大の要因が「ストレス」だといわれています。   そのストレスの解消に最適なのが、やはり適量の日本酒。関谷クリニック院長で医学博士の関谷政雄さんは、「長寿の人のほとんどがお酒を飲んでいる」 と説明しています。イヤなことはその日のうちに楽しくお酒を飲んで忘れてしまう。それと同時に、お酒を飲むことで交感神経が刺激を受けて行動的になり、 何かをしようという意欲をかき立ててくれます。これが明日へのエネルギーにつながるわけで、そのやる気を起こさせてくれるという点も大いに重要なのです。
 適量の日本酒で、心も体も若く健康に保つ。そして、老化による痴呆や病気を防ぎましょう。