自然から学び 自然と共に生きる はっとさんの森
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連載 コーネル氏から学ぶ コーネル氏との出会い
第1話 コーネル氏との出会い
1986年7月30日、コーネル氏の来日シンポジウム(主催:日本ナチュラリスト協会・日本レクリエーション協会)が神宮外苑の日本青年館で行われました。
7月上旬には日本語版「ネイチャーゲーム」(『Sharing Nature with Children』)が出版されていましたので、この日は出版記念も兼ねていました。 (1986年8月2日の朝日新聞朝刊に このシンポジウムの記事が掲載されました)
講演のテーマは、「自然と子どもたちの新しいふれあい」。 コーネル氏との出会いの日となりました。 コーネル氏は、ニコニコと微笑みながら、ゆっくりと落ち着いて話しはじめました。独特のユーモアーで私たちを和ませてくれました。
私は、コーネル氏の話をワクワクしながら聞き入っていました。原書から受けた印象のとおりの人でした。
話だけでなくネイチャーゲームの紹介もありました。
最初は、原書の巻末に書かれた動物のヒントを読よみながら、その動物を参加者が当てる<ノーズ>の紹介 でした。
このとき、コーネル氏の奥さんのアナンディさんが、ダックコールを吹いて私たちを和ませてくれました。
参加者数人を前に出て 一本の木を演じる<木をつくろう>の紹介もありました。このときは、カミキリムシ役はありませんでした。
最後に司会者が、「いつも意識的にされていることを教えて下さい」と尋ねたところ、コーネル氏は「それはメディテーションです。自分、自分の周りにある草、虫、木、空、鳥がすべて一つだという経験をしたことを自然な形で伝えたい。静かなときのなかで自然と共にあるという気持ちを伝えていきたい」と答えました。
コーネル氏は、「自然との一体感」「自然と共にある」ことの大切さをこの時から私たちに伝えようとしていたようです。
このシンポジウムのあと、東京都(高尾山)、滋賀県、兵庫県、山形県でコーネル氏のワークショップが開かれました。
1986年は、さまざまな人たちのつながりの中で、ネイチャーゲームが広がり始めた年ではないかと思います。
1986年8月2日の朝日新聞(朝刊)
コーネル氏のことを次のように紹介しています。
「コーネルさんは、米国のナチュラリストで、大学で自然認識学を学んだあと、米国最大の自然保護団体、ナショナルオーデュボン協会で訓練を受け、野外教育の専門家としてボーイスカウトなどの指導に当っている。その経験を通じて考えだした、自然に触れ合うゲームを集めたのが『ネイチャーゲーム』だ。」