昭和20年代から30年代にかけて、ショー・映画・テレビ、そしてジャズ歌手としても活躍された、大スターの黒岩美代子先生は、結婚と同時に、芸能界から引退されているのですが、たまたま、山川教室と縁があり、発表会では、2回ほど、特別に、歌を披露していただきました。往年のジャズボーカル全盛期の魅力あふれるステージング・歌唱力・存在感に、みな、呆然(ぼうぜん)とするばかりでした。

動画(YouTube):The Man I Love
動画(YouTube):Lover Come Back To Me


なお、黒岩先生の実兄は、作家の団鬼六(だん おにろく)さんです。
http://www.oni6.com/nenpu.html

団さんのホームページに以下の記述があります。

「妹・三代子を連れ、街ののど自慢大会に出場。
妹、三回出場して三回とも優勝。本人は三回とも落選。
オペラ歌手の夢を放棄し代わって演劇に興味を持つ。」

「妹・三代子、楽団ブルーコーツのオーディションに合格。
上京してジャズ歌手としてスタートを切る。」

なお、ブルーコーツは、今も続く、スウィング系のビッグバンドです。


黒岩先生の言葉で、印象に、残っていることがあります。

「ジャズボーカルは、他流試合」だと言うのです。
つまり、リハなしで、見ず知らずのミュージシャンたちが、ボーカルを含めていきなり、互いに、自らの流派・テクで、火花を散らして競い合う、つまり、セッションするのが、ジャズライブの醍醐味(ダイゴミ)なのだそうです。


黒岩先生は、場に合わせて、見せて聴かせて泣かせて笑わせます。トークも超一流です。ストリップの物まねまで、されたりします。ショービジネス・エンターテイナーとは、彼女のためにあるような言葉だと思いました。

年齢を感じさせない完璧な美しさは、健在です。
多分、もう、ステージを見せていただけないと思うと、残念でなりません。
  


   
   
   
   
   
   


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