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第110回 The Girl from Ipanema イパネマの娘 1963 広瀬麻美

第110回は、ボサの名曲で、1963年のヒット曲、The Girl From Ipanema を紹介します。

早速、曲の解説を、健ちゃん、お願いします。
⇒健さん、適当に、語る。

作詞のモライスは、ボサノバの名曲のほとんどを作詞している。ボサノバは、No More Blues(Chega De Saudade)「想いあふれて」あたりから始まる。ブラジルに、それまであったサンバ・カンソンに対し、新しい=ノバ、がついて、ボサノバと呼ばれた。

The Girl from Ipanema イパネマの娘 にまつわる話しはありすぎる。1963年のヒットでは、ジョアン・ジルベルトの歌ったものはカットされた奥さんのアストラッド・ジルベルトの歌った英語版がヒット。

http://www.youtube.com/watch?v=3jrJ5mcCshw


後のスタンゲッツとジョアン・ジルベルトが参加したアルバムでは、英語とポルトガル語の双方ができるジョビンが板ばさみになり、互いに、共演できて光栄だと言っていると、とりもったらしい。ジョビン自体は、20世紀のポピュラー界で5本の指に入る大作曲家。この曲の半音ずらしのメロディとコード進行も実際に弾くとこんなことができるのかと思うほど、驚くできばえです。

ボサノバは、英語で、歌うとジャズになってしまう。ジョビンは英語に訳詞されるのに懲りてやがて自分で英語詞も手がける。

1965年にはビートルズが全盛になるので、ボサノバの全盛期は短かった。また、ブラジルでクーデターが起こり軍事独裁政権になり中産ブルジョア階級の音楽だったボサノバは下火になった。ジョビンはブラジルに帰らず、米国にいた。

なお、ジョビンの人気は偉大で、リオの国際空港は、アントニオ・カルロス・ジョビン国際空港という名称に1999年に変更されたとネット情報にある。

ところで、女性が歌うとき、The Boy From Ipanema と変えて歌うがこれだけは止めてほしい。特に中年の体躯のいい中年の女性ジャズシンガーが朗々と歌うのは間違い。ボサは囁くもの。

正木はあまり、ボサに癒されないが、ブラジルの海に合うと知人が言っていたとか。
正木はサンバのほうが好き。ボサは地味に主張が強い。そんな人間に似ている。

○作詞家
原曲のポルトガル語の作詞をしたヴィニシウス・ジ・モライス(Vincirus DeMoraes 1913-80)は、多才な人で、詩人、歌手、ジャーナリスト、政治家、外交官もやったそうです。結婚9回?

英訳詞担当のノーマン・ギンベル(Norman Gimbel)は、"Sway", "Canadian Sunset", "Summer Samba", "Meditation" 等の作詞で有名です。

○作曲家
作曲のジョビンは言わずと知れたボサノバの大御所ですね。(Antonio Carlos Jobim 1927-1994)生計を考えて建築学校を出たが、夢を捨てきれず、ラジオやナイトクラブでピアノを弾いていたとか、ボサノヴァ全盛期のジルベルト夫妻と米国でのヒットのことなど、彼の周りには、逸話がたくさんあります。

歌詞大意ですが、英語詞とポルトガル詞で、違うようです。これは、英語詞の大意です。


キュートで、よく焼けた肌のナイスバディのイパネマ娘が行くところ、
あまりに、いい女なので、誰もが、ため息をつく。
もちろん、いくら僕が恋しても、僕のことなんか目にも入れず、スタスタといっちゃうだけだけさ。

では、広瀬麻美さんの歌で、お聴きください。The Girl From Ipanema イパネマの娘




広瀬麻美
http://www14.plala.or.jp/inu789/yama/hirose-cd.htm
山川浩一
http://www14.plala.or.jp/inu789/yama/
正木まどか
http://www.madocamasaki.com/
高井健
http://www.geocities.jp/onhermajesty_s/
山川浩一のスタンダードジャズ入門
http://www.voiceblog.jp/yamafan/



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