フラワーを作ろう

昔から三陸沿岸で使われているフラワーで、オイラ達も最初の頃はこれを使っていた。
針が錆び易く、内部が木製という事で、使っている内に浮力が変わってしまうのが難点。
駄目になる度に買うよりは作ってしまおうという事で、最近は出番が無い。
ヤリイカを始める方には、このフラワーを勧めている。

どうして、このような物でヤリイカが釣れるのか?
その謎にハマってしまった訳です。

まずは、模倣から始めましょう!

 


写真は市販のフラワーです。
 
解説すると・・・・

魚皮が取れてしまっています。
その下の胴体にメタリックブルーのシールが巻いてあります。
また、根巻き糸は赤で針は6本。
巻き方は決して綺麗とは言い難いです・・・ (´д`lll)
ヘッドは夜光玉のハードタイプを半分に切った物で軸よりチョット大きいです。
(これは魚皮を巻く太さに合わせているようです)

この写真を元に寸法を入れ設計図を書いて見ました。
寸法に幅があるのは、売ってるお店によって多少違いがありました。

材料です。

@ボディ
木材・プラスチック・アクリル・角などで丸い棒状に加工できればOK!

その他にも棒状の物なら何でも使えそうです。
ボールペンの軸や塩ビパイプ・ステンレスパイプ(加工が大変)等皆さん工夫しています。


上左)透明プラパイプ10o・8o・白10o・アクリル棒10o

上右) アクリル棒7o・ラミン棒6o・プラパイプ6o

下)鹿角
 



 

Aヘッド
付けるとシャクル時の抵抗が減りますし、光るのって何となくイイですよね。
ハードタイプを半分に加工するのはチョット手間が掛かりますから、ソフトタイプがお勧めです。
青・黄緑・ピンク等、使い分けて見るのも面白いですね


 

B針
写真は市販のフラワー用の針です。
宮古・釜石・八戸市の釣具店で入手可能。
残念ながら錆びます。
こまめに水洗いすると数年はつかえますが、根巻き部分でサビが始まり折れる場合があるので針交換をお勧めします。

釜石の「釣具のオヤマさん」では、錆び難いステンレス針を入荷したようです。

代用可能な針はプラ角傘針やエギ用の針があります。
重さや形状からフラワー用が無難です。



 

C根巻き糸

素材は木綿が良いのか?絹が良いのか?
まだ分かりません。
フライタイイング用のスレッド6/0も使いやすいですね。


Dステン針金

ステン針金はホームセンターで入手できます。
多少太めが扱いやすいし丈夫でトラブルが少ないです。



 

道具(右から)

@ カッター
   
A ハサミ
   細かい部分のカットが出来るもの
B 糸鋸
   アクリル棒をカットする
C ボビンホルダー
   根巻きの時にあると大変便利
D ラジオペンチ
   針金細工用
E 竹串
   アイを作る為に必要
F ヤスリ
   ボディの加工・微調整用
G ノギス
   ものさしでも可
H 瞬間接着剤
   粘りのある上州屋さんで売っている物とスッと入る超速用の2つ


@ アイ取り付け部の加工

ボディ上部に1ミリ〜2ミリの穴を5ミリ程度の深さであける。

なるべく中心にあける

 A アイを作る

0.5φステンレス針金を適当な長さで竹串を使って折り曲げる

竹串は3φ

竹串を回転させて針金をねじる

 

B 夜光球の加工

竹串に通してカッターで半分にする

 

C アイの加工

半分にカットした夜光球をセットした状態で、ボディにあけた穴の深さに合わせて針金をカットする

カットしたアイの挿入部分に糸を巻いて穴の太さに合わせる

糸を巻く事で接着度が上がり抜けにくくなる

 

D      魚皮を巻く

ボディーに何を巻くか?

これが永遠の課題です(笑

魚皮(ハギ・サバ・ナマズ・サメ腸・シャミ)・糸・ストッキング・シール・ビニールテープなどなど、人それぞれに思惑があって面白いところです。

今回は包装用のリボンテープを巻いてみました
下部は針を巻いて固定しますので仮止め程度です

 E 針巻き

針先がボディーの下部と同じラインにくるよう巻きます

あらかじめ巻きシロに両面テープを貼っておくと楽ですが、今回は無し

見た目で6本が均等になるよう巻きましょう

 

6本を荒巻したら、巻きムラの無いように仕上げです

針の軸にハーフヒッチ3回+隣りの針に同じ事をして瞬間接着剤を根巻き全体に染込ませて完成

ここから魚皮で包んで完成なんですが、このままでも釣れるんですけど・・・



F 完成
一応オリジナルと同じ化粧巻きしたのが右です。

魚皮はハギ皮を巻いています。
オリジナルは接着剤で固定されていますが、糸巻きで固定に変えてます。

ブルーの下地を赤に変えたり、アワビシートを巻いたり・・・太目の糸を巻いたり、釣果に差の出るポイントになるのです。

ね! 簡単でしょ