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がん・癌:良性腫瘍・悪性腫瘍(浸潤癌・非浸潤癌)・圧排性増殖・腫瘤


●腫瘍はその増殖の様式で悪性と良性とに類別されていて悪性と判断されたものが癌。

●悪性腫瘍:
浸潤性増殖infiltrativee growth、すなわち人体とは異種の細胞組織が単独で体内に存在するのではなく、 正常な細胞などの組織構築を破壊して入り込む状態の腫瘍のことで、 一般的に上皮基底膜を越えると浸潤癌と言われ、その部位を超えていなければ 非浸潤癌と呼んでいます。

また、白血病、悪性リンパ腫などは造血由来のもので、胃癌、肺癌など上皮性由来、 骨肉腫などは非上皮性由来というふうに類別されています。
また漢字のとひらがなのがんとでは若干の区別がつけられていて、白血病のように造血由来の場合は漢字による癌の表記はしないのが通例です。

●良性腫瘍:
悪性腫瘍の特徴を備えていない腫瘍ですから、浸潤や転移がなく、正常細胞や組織を崩壊させずに進行が穏やかで経過も長いのが普通です。 また内分泌系の腫瘍でなければ臨床的症状として現われません。

ときに圧排性増殖expansive growthとして現れ、自らを組織を増殖するための手段として 周囲の正常な細胞組織に入り込むことはありませんが、周囲の組織を圧迫したり押しつぶすなどして 一塊の単体で自らの容積を増大させてゆくものも存在しますが、この圧排性は悪性腫瘍もあります。

また圧排性増殖の場合、その部位によって周囲の組織に影響が直ぐに及ぼさないものや早期に顕著に影響が現れるものもあり、 胃や肝臓などは発見が遅れがちで、頭蓋骨内部や脊柱管内では比較的早期から症状が現われやすくなります。

しかし良性腫瘍と診断されるためには多くの要素が関係してきて、顕微鏡や化学的検査などで腫瘍細胞の異型性、核分裂の有無、 細胞増殖能、進展や転移形成能の有無などが判断の基準となっています。 また、良性の場合は一般的に臨床的症状が表立って出ず、致死的なものでは有りませんが、両者を厳密に判断し区別し得るものではありません。

●腫瘍tumor(new growth;NG):
元々身体にある細胞が何らかの原因で勝手に別の性質を持ってしまい、元の有用な細胞に戻ることなく 増殖を続けていき、元からある細胞を破壊するなどする病態のことです。 細胞には元々癌遺伝子があって、普段は体に悪影響を与えることなくおとなしくしていますが、なんらかの影響を受けるたり癌抑制遺伝子の欠落があるとそれが活性化し腫瘍細胞を形成します。

腫瘍はやがて様々な性質をあらわして、浸潤性の性質であれば体内組織の深部に浸透していきますし、あるところにのみ留まる非浸潤性の特性を現す場合もあります。 また内部に浸潤しないで単独で顕著に増殖していくと圧排性の腫瘍になりえます。 圧排性で局所的なものは良性腫瘍である場合が多いですが、 浸潤性があるとともにびまん性(広範囲に影響を及ぼす性質)であるものが増殖して それが血液に移っていくとするならば白血病になりえます。
悪性腫瘍としての分類では悪性上皮性腫瘍(癌腫)と悪性非上皮性腫瘍(肉腫)とに分けられます。



●腫瘤tumor:
英語では腫瘍と同じtumorと表記していますが、腫瘍の場合はneoplasm(new growth)NG(新生物の意)とも呼ばれていて、そこで区別が出来ます。 腫瘤の場合は意味が広く、人体に出来たあらゆる腫れ物を指す 場合が普通で、膿が溜まったり、炎症や細胞増殖で肥大した場合もこう呼ばれます。 ですから腫瘤を腫瘍と置き換え得る場合もあります。 またどちらの表現も白血病のように必ずしも瘤(こぶ)若しくは塊りに病変しているとは限りません。



PET(ペット)・ポジトロンCT・陽電子放射断層撮影positron emission tomography


●アイソトープを含ませたブドウ糖を用いてがん細胞からガンマ線を検出させる
この検査方法はX線や超音波などによって病変の部位全体の形状や大きさを造影させる方法ではなく、 特殊な薬剤を用いて陽電子から放出されるγ(ガンマー)線を検出 することによって病変の性質の程度や度合いとおおまかな位置を調べるものです。

●がん化した細胞はブドウ糖を多量に吸収する
薬剤には同位元素と呼ばれるアイソトープ(質量のみ異なる同じ原子番号の元素)で標識したブドウ糖を用います。 その薬剤を静脈注射して一時間程たつと体内に分布され、がん化した細胞があれば、それは 正常の細胞よりも活動的で貪欲にブドウ糖を吸収するためにアイソトープを多量に含んだ状態になります。 (この薬剤はFDGといわれ、グルコースの水酸基の一つを18-Fに置換した構造となっています。)

●アイソトープから放射されたガンマ線により断層像を得る
次いでアイソトープが陽電子を放出すると陰電子がくっ付いてきて陽電子と同量分を結合して相殺され、 その時に放射されるのがγ(ガンマ)線という放射線です。 これは電子の静止質量と同じエネルギーで180度正反対の方向へ二本放射されます。 それを被験者を取り巻いている検出器と同時計数回路によってその量と位置を分析して断層像にします。 全身を検査するため、長ければ60分程度撮影に要します。

これはX線撮影のように内部組織の鮮明な映像は映し出されませんので病変部分の性格な 位置特定は不可能ですが、 血流、酸素やブドウ糖などの代謝や生化学的機能に関する詳細なデータを得る事が出来ます。 それは他の方法では露呈されないものです。

ペットの安全性は薬剤のベースはブドウ糖ですので問題ありませんし、アイソトープの被曝量も自然に受ける一年分程度のものですから頻繁な検査でない限り問題ないでしょう。 また電子放出の量も微量でこの影響はゼロに等しいといえます。
この検査方法は万能ではありませんので放射線の専門医に相談することが必要です。





腫瘍マーカーtumor marker(癌マーカーcancer marker)
カプセル型内視鏡



腫瘍マーカーとはその名のとおり腫瘍(癌)のマーカー(標識、目安、目印)の事で、がんそのものを検出できなくても、人免疫抗体を使って血液や排泄物、組織、粘液などから採れる特異性物質の量もしくは数値を調べることで、 がんの診断をしたりがんの状態や性質また種類、進行状態などを探る事が出来ます。

すなわち体内にがんが出来ると、がん細胞が新たな組織を作ったりがん細胞と反応して正常の細胞が作りだす物質がありますので、それを腫瘍マーカーとして用います。 またこれは健康な人でも多少の腫瘍マーカーを検出しますので、ある数値を目安としてそれを超えたら陽性とみなします。 その場合にもがんか否かを決定つけるものではなく、あくまでも目安(マーカー)として用います。

腫瘍マーカーの種類は様々ですが、がんの全てを網羅するほどの種類はありませんしその性質上、全てのがん検診に代わるものではありません。 特に早期のがん診断をするためにはレントゲン撮影、内視鏡その他の診察を受けるほうが賢明でしょう。

腫瘍マーカーでは、臓器特異性の高いものもあり異常値が出るとどの臓器に異変が起こったか容易に診断できるものもあります。以下そのいくつかの例をあげます。

前立腺特異抗原(PSA:prostate specific antigen)前立腺上皮細胞から分泌される糖蛋白。→前立腺。
ヒト絨毛性ゴナトトロビン(hCG:human chorionic gonadotropin)妊娠時に絨毛組織から生産される糖蛋白ホルモン。→胎盤・胚細胞。
ミエローマ蛋白(M protein:myeloma protein)骨髄腫蛋白。 →骨髄腫。
αフェトプロテイン(AFP:α-fetoprotein)→原発性肝細胞癌、卵黄嚢腫瘍。
神経特異性エノラーゼ(NSE:neuron-specific enolase)酸性蛋白からなる解糖系酵素の一種。→神経内分泌細胞。
カテコールアミン(VMA他)→神経腫瘍。
癌胎児性抗原 (CEA:carcinoembryonic antigen)正常人の大腸粘膜でも生産されており排泄物に含まれるが
正常人の場合、血中には検出されない。
→多臓器が関係し、特定は不可。
糖鎖抗原19-9 (CA19-9:carbohydrate antigen19-9)→膵がん、胆道のがんなど消化器系のがんで特定は不可。

●カプセル型内視鏡

オリンパスメディカルシステムズ(オリンパスの親会社より2004年10月1日分社)が2004年11月30日に発表したカプセル型内視鏡は、直径が11mm、長さが26mmのプラスティック製で超小型レンズとCCDセンサー及び無線送信機能を兼ね備えています。 患者(被検診者)がこのカプセルを飲み込むと消化器内部の様子がエミッタ(送信機)を介して外部受信によってモニターで観察及び検診が可能となります。
以来各社から新型改良型が発表されより使いやすいものとなっています。

モーターなどの駆動部分は不用で、胃腸の蠕動(ぜんどう)運動により概ね8時間後に肛門まで送り込まれます。ただしケーブルなどによる物理的操作が出来ないので広い容量の胃の内壁の観察などは困難な上、ポリープ切除や止血処置は出来ません。 とりあえず現在では上記の小腸用の治験が行われているようです。
元来の内視鏡ではチューブを飲み込む際の嘔吐や咽喉の痛みを抑えるために表面麻酔などの処置が必要でしたが、カプセル型の場合は錠剤のように飲み込めるので患者の負担は相当軽減されます。

更に将来は、磁力誘導による全方位誘導システム・バッテリー不用の電磁誘導による給電システム・患部(病変部)に直接投薬を行う薬液放出機構・検査診断の為の体液採取機構・必要な部位に到達するために、磁力や螺旋回転運動による自走機構・超音波発信機構によるエコー診断などの早期実現化が期待されています。

●抗がん剤の副作用

化学療法で用いられる抗がん剤には様々な副作用がありますが、その内の重大なものでかつ判りにくいものを取り上げます。 これは必ずしもその作用を経験するわけではなく、慎重な検査を行いつつ治療をすれば避けられる場合が 殆どです。


  
骨髄抑制
myelosuppression
骨髄の内部で白血球、赤血球、血小板を生産する場所が減少したり、生産場所があっても生産能力が 衰えて十分の数が供給されない状態になることです。

溶血性貧血
hemolytic anemia
赤血球は作られた後約120日を経て破壊され、新しいものへと更新されていきますが、 その破壊の亢進程度が極めて早くなる場合、骨髄の代償能の6~8倍を超えると溶血が 存在し、それにより起こる貧血を溶血性貧血としています。

間質性肺炎
interstitial pneumonia
間質とは臓器が肺の場合には肺胞壁の事で、この部位の病変を主体とした炎症性疾患の総称です。

肺繊維症
pulmonary fibrosis
間質性肺炎などにより繊維化してしまう病変。繊維成分のみが増殖したりすると萎縮が起こり 本来の臓器の機能を果たせなくなります。  

                             
ショック
shoc
急性の全身性の循環障害で体内各所の臓器や組織に血液が十分に流れなくなる結果、 必要な酸素が供給出来なくなります。 そのため各箇所の臓器の機能障害が発生します。

アナフィラキシー様症状(反応)
anaphylactoid reaction
アナフィラキシーとはIgE抗体を介した即時型アレルギー反応で生じる重篤な病態で、 このアナフィラキシー様症状の場合はIgE抗体を介さないで示す反応のことです。 症状は口内異常感、喉頭部狭窄感、悪心、耳鳴り、尿意、便意から始まり、 全身性蕁麻疹、気道狭窄などが起こります。

白質脳症
leukoencephalopathy
大脳白質に病変が起こる疾患の総称で、感染、脱髄疾患、血管障害、低酸素性脳症、先天性代謝異常、那須病 などにも現われます。大脳白質とは大脳髄質cerebral medulla・cerebral medullary substanceとも言われ、 大脳皮質cerebral cortexがまず大脳半球の表面を覆い、その内側のより白色に見える部分になります。 大脳皮質は神経細胞が層となって配列していて、そこから出る神経組織が集結して白質を構成します。 皮質下にあることから皮質下白質subcortical white matterとも呼ばれています。

ネフローゼ症候群
nephrotic syndrome
高度の蛋白尿や低蛋白血症、高脂血症、、浮腫(水腫edema)などをおこした病態。浮腫は、蛋白尿が原因で血中アルブミン量が 低下して浸透圧の影響により血液の液状成分が血管外に漏れ出して皮下組織などに貯留する病態です。




がんを予防する生活のヒント


がんの予防を100%可能にする方法は現在のところありません。 しかしがんの原因と思われているもの少しでも減らしたり回避することで、がんに罹る可能性もしくは率を減らす事は出来ます。 それは普段の生活の中で出来ることで、特別なジムや道場に通ったりセミナーを長期間受けなければならないと言うことではありません。
まずこのページでは全般的かつ基本的な指針を扱います。これらの点を今まで実行されていたのであれば、がんに罹る割合はきっと少ないと思います。


避けるもの
やめたいもの

かび類:かびは体に有用なものも数多くありますが、強い発がん性のあるものもあります。なかでもとうもろこしや豆、ナッツ類 に付着するかびで、外国のある国で売られているものを現地で食べることは危険性が高いといえますが、国内産のものは問題ないようです。

たばこ(喫煙):たばこの有害性は実験や調査をすればするほど明確になってきています。とくにたばこの煙が直接影響する咽頭(のど)や 肺にがんを起こしやすくしています。たばこを吸った後に吐き出される煙は、より発がん性の高い物質が含まれていて、非喫煙者の配偶者がたばこを吸っている場合、喫煙者本人よりも肺がんの死亡率が2倍近く高いという報告もあります。 吸う量を減らすだけ効果はあるのですが、中途半端に減らす事のほうが難しいので、やめたいものとして考えましょう。

日焼け:日本人の肌は白人種よりも紫外線に強いのですが極端な日焼けを長年おこなっていると皮膚がんにかかる可能性が増してきます。太陽の光は有害で有益なことはなにもないという医師もいますが、それは両極端な考え方でしょう。 健康や規則的睡眠をとるうえでも太陽の光は大切ですし大自然全てに 欠かすことの出来ないものです。それで単に肌を黒くさせる目的での日焼けなどは避けたほうが無難でしょう。

ガマンするもの
減らしたいもの

塩辛い食べ物:塩分の一日摂取量は10g以下です。それ以上は血管を痛めて心臓病や脳卒中を起こしやすくなりますし過去のデータ からもわかるように塩分を多く摂る地域ほど胃がんに罹る率が高いのです。お漬物、味噌汁、ラーメンが好物な人は量を減らす事を 考えましょう。若し多めなら水分をまめに多くとることも大切です。

熱い飲み物:熱い飲み物などを好んで摂る地域は食道のがんが多いことで知られています。特に茶粥など粘度のあるものは 食道に強い刺激を与えてしまうようです。それで少し冷ましてからいただく習慣を身に着けましょう。

お焦げなど:肉類の焦げた部分は美味しいのですが、フライパンなどを使って高温で長い時間調理するほど発がん物質も多く発生するのです。 また焦げた部分は細菌の突然変異を引き起こさせる物質が含まれています。それでなるべく減らす事、極端に好まない事が大切です。

食べ過ぎと脂肪:普通どんなものでも食べ過ぎると、その結果脂肪も多く摂る事になります。 特に動物性脂肪の摂りすぎるアンバランスな食生活は乳がん、胃がん、大腸がんなどに罹りやすいと言えるでしょう。 肉食中心の食事は野菜が少なくなりがちの為、食物繊維が不足になりがちです。 脂身が好物であるということは断ち切りたいものです。

お酒:過度の飲酒は肝機能に影響を及ぼすことや肝がんになりやすい事は知られて来ました。 しかしアルコール度数の高いお酒を多く飲む習慣のある地域では食道、口腔、咽頭のがんに罹りやすいようです。 量を減らす、飲みすぎない、飲まない日も作る、強いお酒は割って飲む、などを実行しましょう。

ストレスを溜めないこと:ストレスを溜める或いは強いストレスを受けて時間が経過すると、 抗酸化力が低下してしまうことが最近の研究でわかりつつあります。 大気には様々な物質を酸化させてしまう物質や影響力が沢山存在しています。そのため 抗酸化物質を摂ることが必要であると共に、安定した精神状態を保つことも重要です。 またストレスのない生活や社会はありませんし、適度にストレスが与えられてもそれを上手く解消したり それをバネにしたりモチベーションアップにつなげることも出来ます。

沢山、または適度に取り入れるもの

いろいろな食べ物:これでは漠然としていますが、実際はそれでいいのです。こまかに食品成分の知識を取り入れなくても、 食べ物は様々な色が自然につけられていて、それをまんべんなく食べていればかなり良い食生活になっているはずです。 マスコミなどで特定の食品の有用性が紹介されたからといって、そればかりを食べないことです。テレビ番組などを 過信しないことも大切です。

例えばビタミンAやCなどに発がん物質を抑える働きがあるからといって摂取すると、大抵他の食品の摂取がおろそかになります。 食品成分は直接がん抑制として働かなくても間接的に重要である場合も多いのです。 最近話題となっている食品成分に関してはこちらの姉妹サイトをご覧下さい。 健康食品成分解説

運動:特別な運動ではなくても、好きなスポーツやウォーキング、またはラジオ体操のようなものも良いでしょう。心肺機能の低下を防いだり消化器の働きを正常に維持させるためにも運動は大切です。 直接がんを減らせるというものではなくても、これによって抗酸化機能、免疫機能の向上に貢献します。

清潔にする:身体の汚れは皮膚がんなど外部に触れている部分のがんに罹りやすくさせてしまいます。今日様々な発がん性物質が環境汚染となり大気に浮遊していますから、人体の汗などに付着して皮膚などに悪影響を及ぼすことも考えなれます。
それで普段からシャワーや入浴、下着の着替えなどを適度に行うことが大切です。

笑うこと:笑いにかんする研究は今始ったばかりといえます。しかし最近の研究では 笑うことで血中のNK細胞(ナチュラルキラー細胞)が活性化される事実がわかってきました。 この細胞は抗体が体内に入り込むといち早く向かっていって攻撃をしかける細胞です。 体内の免疫機能には実に様々なものがありますが、免疫力を増すため、低下させないための 実験がなされていって人の精神状態のストレスや笑いなどが細胞に与える影響が 明らかになると思います。



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