
淋疾:淋病(りんしつ:りんびょう)と淋菌感染症(りんきんかんせんしょう) |
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●淋菌性尿道炎(りんきんせいにょうどうえん)gonococal urethritis:
●淋菌性結膜炎(りんきんせいけつまくえん)gonococal conjunctivitis: ■診断: 尿道炎の診断には尿道分泌物や初尿のグラム染色鏡検によって赤く染まったグラム陰性双球菌が観察されます。 その他PCR法(DNAポリメラーゼ連鎖反応を利用した検査)、LCR法、DNAプローブ法(一本鎖核酸の配列と核塩酸基配列の 結合を利用した検査法)、酵素抗体法などが用いられています。 ■治療: 一般的に用いられる抗菌薬としてペニシリン系、セファロスポリン系、テトラサイクリン系、マクロライド系、 また化学療法剤のニューキノロン系を用います。 しかし淋菌は薬剤耐性のものが増えてきて薬によっては効果が得られない場合もありますので、 感受性試験(当該患者にとっての薬の効果の程度や有無を検査します)を行い、有効のものを選択するのが望ましいです。 ですから闇雲に個人で抗生物質を使っても悪化する一方になってしまう場合もあります。 適切な薬を用いれば数日で効果が現れて完治する病気です。 |
梅毒syphilis・梅毒トレポネーマTreponema pallidum(トレポネーマパリダム) |
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■症状: ●第一期梅毒 性的接触の後、2~3週間で陰部(男子では亀頭、冠状溝、包皮、女子では大陰唇、小陰唇、膣、子宮頸部など)に 一個から数個の小指の頭大の固くて平たい光沢のある赤い無痛性の硬結が生じ、それを初期硬結(こうけつ) と言います。 更に硬結の中央部の上皮細胞が崩壊してびらんや潰瘍が出来、周囲が硬く盛り上がってきます。 それを硬性下疳(こうせいげかん)hard chancre,hard soreと呼んでいます。 (稀に陰部以外にも下疳が見られます。) 下疳が出来ると直ぐに鼠径部のリンパ節が腫れ上がりますがこれも無痛ですし、このシコリも自然に消えて しまいます。
●第二期梅毒
●第三期梅毒 梅毒は第四期まで区分されていますが、現在では薬が有効のために大体は第一期の症状が現れた時点で病院で治療を受ければ悪化せずに治す事が出来ます。 ■診断: 代表的な検査では梅毒血清反応serological test for syphilis;STS(ワッセルマン反応)があって、 補助結合反応、沈降反応、凝集反応に分けられていますがいずれも梅毒トレポネーマの反応を直接示すものではありませんので、梅毒患者でなくてもこれが陽性を示すこともあります。 ■治療: ペニシリン系の薬剤で治すことが出来ます。 抗菌薬名アミノベンジルエぺシリンのアンピシリンampicillin(ABPC)・商品名:ソルシリンSolcillin(武田)、ビクシリンViccillin(明治製菓) フェネチシリンカリウムphenethicillin potassium(PEPC)・商品名:シンセペンSynthepen(明治製菓) ベンジルペニシリンベンザチンbenzyl-penicillin benzathine(DBECPCG)・商品名:バイシリン Bicilline(万有) その他にもマクロライド系のアセチルスピラマイシンacetylspiranycin(ACSPM)・商品名も同じで協和発酵のもの。 キタサマイシンkitasamycin(LM)・商品名ロイコマイシンLeucomycin(旭化成)などがあります。 |
クラミジア感染症chlamydia infection:クラミジア尿道炎clamydia urethritis |
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■原因:
・クラミジア・トラコマチスChlamydia tracomatis:眼病のトラコーマ、尿路性感染症、鼠径リンパ肉芽腫 ■症状: クラミジア尿道炎の初期症状は、性的接触後3~7日で尿道にかゆみを覚え分泌物が出るために下着にシミが付きます。 排尿時の痛みは殆どなく、女性であればおりものの量が増えたように感じる程度です。 更に感染症が進むと男性の場合は副睾丸炎や前立腺炎、精巣上体炎、精嚢炎、精管炎、 女性では骨盤内炎症疾患が起こり卵管炎などに罹りると不妊になる可能性も出てきます。 また、性行為の多様化に伴い、直腸感染や咽頭感染も増加しています。 ■診断: 菌は培養して検査するかPCR(ポリメラーゼ連鎖反応polymerase chain reaction:DNA断片を熱変性反応などによって 繰り返し反応を起こして人工的増殖させて10万~100万倍にするもの)などがあります。 ■治療:薬による処方例(①~④を適宜用います) (①・②マクロライド系 ③ニューキノロン系 ④テトラサイクリン系) ①アジスロマイシン水和物(ジスロマック錠250mg) 4錠 分1 1日間 ②クラリスロマイシン(クラリス錠200mg) 2錠 分2 7日間 ③レボフロキサシン(クラビット錠100mg) 3錠 分3 7日間 ④塩酸ミノサイクリン(点滴静注用ミノマイシン 100mg) 1回100㎎(初回のみ200mg) 1日 2回 |
カンジダ症Candidiasis:カンジダ尿路感染症Candidal urinary tract infection |
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■原因: カンジダ症は皮膚粘膜に病変を起こす表在型とその他に肝脾カンジダ症などを起こす深在型があります。 舌や歯肉などの口内や唇、また膣や消化管にも感染症を引き起こします。 これが条件によって菌糸状になったり、または酵母yeast(イースト)形式をとったりしますのでこの場合はイースト感染症と呼ばれたりします。 ■症状と診断: 皮膚では股の間や脇の下、乳房の下など、動くと擦れる位置に赤い強い痒みを引き起こします。 水仕事をしている人では手の指の股にアトピーに似た炎症を起こします。 この菌が元でカンジダ症をはじめ爪真菌症、白癬、膣炎、鷲口瘡などを引き起こします。 鷲口瘡(がこうそう)は口の中に痛みを感じる白い斑点が出来る病気です。 ●カンジダ尿路感染症は深在型 健康な人の陰茎や膣前庭に常在していますが、日和見感染症の部類に入るもので普段は何の影響がないのに過労していたり抵抗力が落ちている時などに感染することがあります。 ステロイド、抗菌薬を長期にわたって使用していたり、カテーテル留置があったり、膠原病、糖尿病、エイズなどが原因で症状が現れることもあります。 尿中にカンジダ属の存在が認められたカンジダ尿症の患者に膿尿が見られるとカンジダ尿路感染症と診断されます。 ■治療: 抗真菌薬で治療します。真菌は比較的長期間のケアが必要になります。 ポリエン系抗生物質:アムホテリシンB amphotericin B(AMPH) 商品名:ファンギゾンFungizone(ブリストル)、ナイスタチン(明治製菓) フルシトシン(5-FC): フルシトシンflucytosine(5-FC)・商品名:アンコチルAncotil(協和薬品) イミダゾール系: ミコナゾールmiconazole(MCZ)・商品名:フロリードF(持田) トリアゾール系: フルコナゾールfluconazole・商品名:ジフルカンDiflucan(ファイザー) イトラコナゾールitraconazole・イトリゾールItorizole(ヤンセン-協和発酵) などがあります。 |
トリコモナス症trichomoniasis 尖圭コンジローマcondyloma acuminatum・陰部ヘルペスgenital herpes |
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■治療: ●尖圭(形)(せんけい)コンジローマcondyloma acuminatum(陰部イボ・性器イボgenital wart) これはヒト乳頭腫ウイルス(ヒトパピローマウイルスhuman papillomavirus)(HPV)の70型以上確認されている内の 6型、11型によって起こる感染症で、性的接触などが主な原因です。 ヒトの上皮細胞の一部でのみ増殖するもので、特に外陰部、膣、子宮頸部、また亀頭や陰茎や肛門周辺の皮膚に好発し、 感染してから2~3ヶ月を経て腫瘍が出てきます。 小さな粟粒大から米粒大の淡紅色か褐色がかった乳頭状もしくは鶏冠状のとげとげやブツブツした腫瘍が出来ます。 痒みは殆どありません。 一般的にこの6,11型は癌のリスクは低いとはいえ、16,18,31,45型になると子宮頸がんに罹る可能性が高くなりますので しっかりと根治すべきです。尚、子宮頸がんの90%にこのウイルスが検出されています。
■治療: ●陰部ヘルペスgenital herpes 単純ヘルペスウイルスⅡ型による感染症で性的接触が原因で、感染機会後、3~7日で外陰部に痛みの伴う水疱や潰瘍を発症します。 また発熱、倦怠感、頭痛を伴うこともあります。 この単純ヘルペスⅠ型の場合は口唇ヘルペスに見られます。 そのままにしておいても治ることが多いですが再発するタイプももあり、その場合は疼痛を起こします。
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