
急性腎不全(きゅうせいじんふぜん)acute renal failure;acute kidney failure |
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■概要・原因: ■診断: 血清クレアチニンが急速に2.5mg/dL以上になるか、50%以上増加したのを確認します。 また、高窒素血症azotemia、代謝性アシドーシスmetabolic acidosisと 高カリウム血症hyperkalemiaなどの酸塩基・電解質異常を確認できます。
更に病名を分類すると以下の通りになります。 ■症状: 発症後数日で一日の尿量が通常の約1500mLが400mL以下に減少する乏尿期に入り、 血清尿素窒素、クレアチン、カリウムなどの値が急上昇して、意識障害、四肢の脱力、 浮腫、高血圧、呼吸困難、吐き気、嘔吐、出血傾向、など様々な症状を呈します。 腎不全は普通、腎臓そのものから発症する疾患ではありませんので、 原因を取り除く治療を行うことによって1~2週間を経て尿量が2000mL/日を越す多尿期を向かえた後に回復します。 また尿量の減少の起こらない非乏尿性もあります。 予後は多臓器不全など重篤な症状になると死亡率は30~60%とかなり高いものですが、そうでない限り回復は望めます。 ■治療: 入院、安静で水分摂取の制限を行い、塩分と蛋白質は極力減らします。血液浄化療法などもとられます。 腎後性の場合は尿が排泄されるように、尿管カテーテルやステント留置術、経皮また経尿路的腎廔;(けいにょうろてきじんろう)*を作成します。 *腎廔造設術(じんろうぞうせつじゅつ)nephrostomy:尿路を変更して、膀胱や尿道などを通さないで 腹部に尿の出口を設け、腎盂から直接体外に排泄を行えるようにしたもの。 |
慢性腎不全(まんせいじんふぜん)chronic renal failure chronic kidney failure |
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■原因:
腎不全の保存期から末期腎不全に進み、透析療法を開始する患者数は年間3万人を越える状況となっています。 また、どんな原因であっても慢性的に腎機能に障害が生じた病態を慢性腎疾患chronic kidney disease;CKDと呼んでいます。(kidney disease outcome quality initiative;K/DOQIの透析開始前の腎不全患者の治療ガイドラインによる) ■治療: 原因疾患の治療が必要で、実例としては血糖値、血圧、尿蛋白のコントロールなどが行われます。 また生活指導や食事療法も必要で、個々の患者の生活環境などに適合させた指導を受けることが出来ます。 高血圧で血圧低下を促進させる場合、腎機能の安定を図る目的で月日をかけて調整するようにします。 透析療法に移らざるをえない場合、患者と家族にその治療に関する正しい認識と知識を、前もって身に着けておくことが望ましいです。 ■処方例: 高血圧:降圧薬:アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬・バルサルタンvalsartan。商品名:ディオパン[チバガイギー-ノバルティス](20mg)1日1回20~80mg。(副作用:血管浮腫、肝炎、ショック、意識消失その他) 高窒素血症:中毒治療薬(解毒):球形吸着炭spherical cabonaceouse adsorbent。商品名:クレメジン細粒(2g/包)[呉羽-三共]1日3回6g。 (他剤を吸着・排泄させるため、単独使用のこと。そのため多少内服時間がずれても躊躇せず服用すべき。防湿保存。副作用:腹部膨満感、食欲不振、便秘その他) 貧血:造血薬-エリスロポエチン製剤・エポエチンアルファ(遺伝子組み換え) epoetin alfa(genetcal recombination)。 商品名:エスポー皮下注1回6000~1,2000IU。2週に1,2回皮下注射。[キリンビール](副作用: ショック、アナフィラキシー様症、脳梗塞、心筋梗塞、肝機能障害その他) 浮腫:ループ利尿薬-フロセミドfurosemide。ラシックス(20,40mg)1日1回40~80mg。 (利尿効果が強く、脱水、電解質異常、血栓塞栓症などを誘引させる危険性があるため用量に注意。副作用:ショック、アナフィラキシー様症、再生不良性貧血、水泡性類天疱瘡、難聴、間質性肺炎その他) |
腎臓の診断方法・検体検査(検尿・血液検査・画像診断) |
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■検尿urine analysis: そのため一回の検査で蛋白が出た場合でもそれが一時的で病気と判断されない場合(生理的蛋白尿)もありますので、 繰り返し受診しなければわかりません。 例えば起立性蛋白尿の場合などは寝ている状態から立ったときだけ一時的に尿に蛋白が流れることがありますが、 治療を必要とする症状ではありません。(同様に体位性・運動性・熱性による各蛋白尿)
血尿は尿を試験管にとって遠心分離機にかけて底に沈殿した固形成分である
沈渣(ちんさ)を取り出して検査します。
それを400倍顕微鏡視野で検査して毎視野に赤血球が5個以上認められれば病的血尿と判断されます。
■腎機能検査kidney function test: クレアチニン・クリアランスcreatinine clearance(Ccr)という検査法があり、一定時間尿を溜めておいて 尿中のクレアチニン濃度を測定して糸球体濾過量(GFR)を計算するもので、正常であれば70~130mL/secになります。 腎機能が低下している程この値は低くなります。 検査薬では インジゴカルミンindigocarmine・フェノールスルホンフタレインphenolsufonphthalein・ パラアミノ馬尿酸ナトリウムp-aminohippurate sodium(PAH) などを用いています。 ■血液検査(一般検査その他各種): 静脈から採血して血清蛋白、アルブミン、コレステロール、塩素、尿酸、尿素窒素、クレアチン、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどの量を検査しますが、大抵は同時に血糖値など腎臓・尿路以外の疾病に関する検査も行います。 ■画像診断diagnostic imaging: 単純X線撮影と超音波検査は腎臓の形状や位置を調べるために頻繁に行われています。 加えてCT(コンピュータ断層撮影)、MRI(磁気共鳴画像)などで腎臓の腫瘍や結石などを診断するのに用いられます。 腎臓を左右別個に検査する方法のひとつにレノグラフィrenography(レノグラム)があり、ガンマカメラなどを使用して血管相、分泌相、排泄相の三相に区分されて表示されます。そのパターンを左右の腎臓で比較して診断します。 またシンチグラフィscintigraphy(シンチスキャン)は放射性医薬品(テクネDTPAキット)を体内に投与した後ガンマカメラで撮影して腎臓の形状を画像で検査することが出来ます。
造影を鮮明にするために種々の造影剤contrast mediaが用いられています。 ■腎生検renal biopsy:kidney biopsy 被検者の背中より針を腎臓に穿刺(せんし)して5~10mm大の細円柱状の腎組織をはさんで取り出して顕微鏡で検査する方法です。 治療方針を定める目的でも重要な検査のひとつです。 |
透析療法(とうせきりょうほう)dialysis therapy(人工腎臓・人工透析) |
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もうひとつは腹膜透析peritoneal dialysis(PD)で、透析液を人体の腹腔内に注入して腹膜自体の透析作用を利用することで血液浄化を行うものです。
●血液透析hemodialysis
そのようにして透析膜dialysis membraneによって阻まれている透析液の流れと逆方向に血液を流すことで体内に余分に溜まった水分・電解質更に尿毒症の原因物質を除去し血液を浄化させます。
透析液に用いられている組成では、アルカリ化剤、ナトリウム(生理濃度135~144mEq/L)、 カリウム(低カリウム血症では2.0~2.5mEq/L)、カルシウム(2.5~3.5mEq/L)、 マグネシウム(1.0~1.5mEq/L)、塩素(105~110mEq/L)、グルコース(100~200mEq/L)が一般的のようです。 ●腹膜透析peritoneal dialysis 腹腔内に腹膜透析液を注入して30分から数時間貯留させると、水分・尿素・クレアチニンなどの物質が腹膜を介して 腹腔内部に溜まってきます。それをカテーテルを通して体外へ排出させて透析を行うものです。 この方法では機械を用いずに透析を行えますが、機械を用いる自動腹膜透析法(APD)などもあります。 更にこの操作を一日5~6回繰り返す方法を間歇的(間欠的)腹膜透析(かんけつてきふくまくとうせき)(IPD)と言います。 また持続的外来腹膜透析(持続携帯式腹膜透析)(CAPD)もあり、これは透析液を2L注入した後、カテーテルを一旦閉じて 5,6時間後に不純物の溜まった透析液を排出させる方式です。これは一日に3,4回続けて一日がかりで行う方法です。 この方法ですと、長時間病院のベッドで束縛される必要もなくより社会復帰に利する治療法のため、普及しつつあります。 尚、透析液を用いない血液濾過法hemofiltrationというものもあり、治療目的も異なります。 |