
膵臓(すいぞう)〔膵β細胞〕とインスリンと血糖値の関係 |
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●インスリンとグルカゴンの各作用
インスリンはグルコースなどの栄養素の貯蔵や利用を行い血糖値を正常に保たせるために働きます。このインスリンの空腹時の基準値は5-15μU/mLで1μU/mL以下の高度減少状態では1型糖尿病に、1-5μU/mLでは2型糖尿病に、20-30μU/mLの軽度増加では肥満に、罹る割合が高くあります。それで、このインスリンとグルカゴンは相反する作用があります。
●血糖 まとめとしてインスリンの絶対的もしくは相対的欠乏・不足によってグルコースの利用がはかどらないと、生成のみが増加していわゆる需要と供給のバランスが崩れるために血糖値が上がり、糖尿病に至り様々な合併症を引き起こします。
●糖尿病の原因や誘因として遺伝的要因と生活習慣がある
●I型:インスリン絶対量の不足とⅡ型:インスリン機能低下がある
●人体に必須である血糖の正常値 ●HbA1c:hemoglobin A1cは成人ヘモグロビンadult hemoglobin(Hb A:成人の赤血球内に存在する酸素の輸送蛋白のこと)からイオン交換樹脂により分類されたもののひとつです。またHbA1cはグルコースが非酵素的に結合したものでその含有量は血糖値に比例しており、正常値は4.3~5.8%です。
●糖尿病判定基準となる血糖値
糖尿病:diabetes mellitus インスリン:human insulin(genetical recombination) 膵臓:pancreas 膵臓ホルモン:pancreatic hormones グルカゴン:glucagon グリカゴン:glycagon 抗インシュリン:antiinsulin ソマトスタチン:somatostatin 血糖:blood glucose,blood suger 血糖値:blood suger level |
糖尿病の合併症:糖尿病網膜症・黄斑症・眼筋麻痺・虹彩炎・外眼筋麻痺 単純網膜症・前増殖網膜症・増殖網膜症 |
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●糖分の多い血液は粘性が高いため毛細血管に栄養分が行き渡らない ●単純網膜症 上記で取り上げた通り、細小血管が高血糖の煽りを受けて血管を詰まらせたり、 点状出血、タンパクや脂肪によるシミ(硬性白斑)、血管にコブ(毛細血管瘤)が出来たりします。 自覚症状はありませんが血糖値改善で消失します。
●前増殖網膜症
●増殖網膜症
●網膜剥離
●糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう):diabetic retinopathy
●糖尿病黄斑症(おうはんしょう):diabetic maculopathy
●糖尿病眼筋麻痺(がんきんまひ):diabetic ophthalmoplegia
●糖尿病虹彩炎(こうさいえん):diabetic iridocyclitis
●糖尿病性外眼筋麻痺(がいかんきんまひ):diabetic external ophthalmplegia ■治療・処方例 ・出血がある場合:血管強化薬・カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム(アドナ錠30mg) 3錠 分3 ・網膜・脈絡膜循環障害改善薬・カリジノゲナーゼ(カルナクリン錠50単位) 3錠 分3 ・細小血管閉塞改善薬・リマプロストアルファデクス(プロレナール錠5μg) 3錠 分3 ・黄斑浮腫改善薬・トリアムシノロンアセトニド(ケナコルト-A注20mg/8mg/4mg) テノン嚢・硝子体に注入 ●福田分類(ふくだぶんるい):糖尿病網膜症の分類法 糖尿病網膜症の病気分類法で、スコット分類というものを参考にして1983年に福田雅俊が行った福田分類というものがあり、視覚障害の危険度の低いものと高いものをA、Bに分けているもので、幾度か再考されて1989年に発表されたものを下の表に記します。スコット分類より改善が図られており、網膜無灌流域の所見や新生血管出現と増殖網膜症への進展の概念を明確にしています。 |
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A 単純型網膜症 |
A-Ⅰ:毛細血管瘤、点状出血 A-Ⅱ:しみ状出血(少数の硬性白斑を認めるものも含む) A-Ⅲ:陳旧狭細化した新生血管 A-Ⅳ:古い硝子体出血(半年以上再出血がないもの) A-Ⅴ:古い増殖性病変(半年以上再増殖を起こさないもの) |
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B 増殖型網膜症 |
B-Ⅰ:静脈内細小血管異常、検眼鏡的に認められる静脈拡張、びまん性網膜浮腫、軟性白斑、線状出血(確定診断は蛍光眼底造影による)の多発 B-Ⅱ:乳頭(視床下部内。以下同様)に直接連絡しない新生血管 B-Ⅲ:乳頭に直接連絡する新生血管、乳頭及び周囲網膜の広範な浮腫 B-Ⅳ:新生血管からの硝子体出血(最終出血後半年以内のもの) B-Ⅴ:進行性の増殖組織 |
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C 合併症 |
Ⅵ:網膜の分離または剥離 M:黄班部に浮腫、出血、硬性白斑が特に集中したもので、A、Bいずれの型にも合併しうる。視力低下が著しい。(黄班症) G:虹彩ルベオーシス(血管新生)、血管新生緑内障 N:虚血性視神経症 |
糖尿病の合併症: 糖尿病性神経障害・糖尿病性脱疽 |
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●糖尿病性神経障害(とうにょうびょうせいしんけいしょうがい):diabetic neuropathy
●糖尿病性胃障害(とうにょうびょうせいいしょうがい): diabetic gastropathy 自律神経や迷走神経が障害されるため胃の蠕動運動(ぜんどううんどう)異常を示す病気で、 そのため消化器症状で障害をきたします。 普通液体以外の食物は概ね150分、液体では30分が半量排出時間ですが、そのどちらも遅延を起こします。 嘔気、嘔吐、食後腹部膨満、心窩部鈍痛があるばかりでなく、消化吸収に問題を起こしますので 血糖コントロールが阻害される場合があります。更に悪化すると胃不全麻痺を起こし胃拡張、胃石形成 の原因となります。
■治療と処方薬:
●糖尿病性脱疽(とうにょうびょうせいだっそ):diabetic gangrene 糖尿病が知覚・末梢神経や自律神経などの神経障害を起こし(ある場合には閉塞性動脈硬化)痛みなど知覚低下・極度の鈍感になり皮膚や軟部組織に出来た外傷や火傷などの傷口からの感染により潰瘍をもとに壊死及び脱疽引き起こします。 足に罹りやすく糖尿病性足病変の別名があります。
■治療・処方例:
糖尿病:diabetes mellitus 合併症:complication 糖尿病性神経障害:diabetic neuropathy 糖尿病性脱疽:diabetic gangrene 末梢神経:peripheral nerve 自律神経:autonomic nerves 知覚障害:sensation disturbances 麻痺:numbness 起立性低血圧:orthostatic hypotension 排尿障害:urination disorders 発汗異常:dyshidrosis 胃腸障害:gastrointestinal disturbance |
糖尿病の合併症:糖尿病性腎症・糖尿病性大血管障害 |
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高血糖の状態になると糖タンパク代謝異常や糸球体の過剰なろ過が原因と考えられています。 細小血管障害によるびまん性(広範囲症状)変化と、糖尿病の進行とともに糸球体の結節性の病変が見られ、 結節性糸球体硬化症*を引き起こします。また動脈硬化や間質繊維化も起こりえます。 最終段階である腎不全に進むケースが多いことが問題です。 *結束性糸球体硬化症nodular glomerulosclerosis: 糸球体組織を結束させる作用などがあるメサンギウム領域に結節状の細胞外基質の増加と蓄積が生じる硬化状態。 糸球体に通常では存在しない型のコラーゲンの幾つかも新生されてしまいます。
●糖尿病性大血管障害(とうにょうびょうせいだいけっかんしょうがい) 大血管症:diabetic macroangiopathy 糖尿病性マクロアンギオパチー 糖尿病が原因の動脈硬化性の変化の総称で、上記の細小血管と異なる点は糖尿病以外が原因でこれに罹る場合も多い事で、 糖尿特有の疾病ではありませんが、糖尿病患者の場合の進展の 速度などに違いが生じます。 この病気は脳卒中、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症、収縮期高血圧症の原因となり得、 加えて脂質代謝異常や肥満などと合併しやすい特徴もあり、 また凝固線溶系(血液を固めたり溶かしたりするシステム)の異常も起こしやすくなります。 ●糖尿病薬:インスリン製剤・血糖降下薬 hypoglycemic agent
●インスリン製剤insulin preparation:
●口血糖降下薬oral antidiabetic: 1.スルホニルウレア系(SU剤):2型に使用。膵β細胞を刺激してインスリン分泌を促進。 2.スルホンアミド系:SU剤と同様の扱い。 3.ビグアナイド系:肝臓での糖新生(生成)を抑制。インスリン抵抗性を改善。 4.インスリン抵抗性改善薬:肥満例にも適応可。肝機能障害も起こりうる。 5.食後過血糖改善薬:軽症例に有効。 6.速効型食後血糖降下薬:食事の直前内服でβ細胞からのインスリン分泌を刺激。 7.糖尿病性末梢神経障害治療薬:末梢神経でのソルビトール蓄積を防ぐ。 これら注射型にしても経口投与型にしても食事、運動療法とともに医師の十分な指導が必要です。
●1型糖尿病の治療: 基礎分泌インスリン(持続的)と追加分泌インスリン(食事時など律動的)を適切に作用させるために 血糖自己測定SMBGが必須となります。 血糖自己測定(SMBG:self-monitoring of blood glucose): 1日の測定回数は2型糖尿病患者の場合は3回までで、1型糖尿病患者の場合は4回まで認められています。また1型、妊娠糖尿病、強化インスリン療法患者などではこの測定は不可欠です。
基礎分泌インスリンの補充は長時間作用の特効型インスリンにより1日1回でも安定するように
なりましたが、より安定性を求められる場合には1日2回注射を行う場合もあります。
●精神面および心の自己管理: 病初期は一生涯の治療と合併症に対しての不安と精神的苦痛が多大となりますし、周囲の無理解が ストレスを蓄積させる原因ともなりえます。それで同じ患者同士の会合や勉強会などに積極的に参加して孤立感を取り除いたり問題解決のアドバイスを得たりすることが効果的です。 |