沖 縄 悲 話(帰京)

  月曜に沖縄に着いて1週間滞在するはずだったが、予定外のアクシデントで
 木曜日に東京に帰るハメになった。
 久米島からは1日1便だけ東京直行便が出ている。
 出発は12時35分。
 それまでホテルのテレビでオリンピックを見て時間をつぶすことにした。
 11時に瀬島と斉藤がダイビングツアーに出かけた。
  瀬島、斉藤 「じゃあな啓、元気で」
 まさかこんな別れ方になるとは・・・・・
  
 飛行機は予定通り出発し、定刻に羽田に着いた。
 依然右足は麻痺したままだ。駅の階段がつらい。
 なんとか戸田の病院までたどり着き、久米島で医者に書いてもらった診断書を見せる。
  医者 「ふーん、麻雀やっててこうなったの。そんな人あまりいないけどね」
  啓 「はあ、一体何しに沖縄に行ったのかわかりません。ハハハ・・・・・」
  医者 「ちょっとそこのベッドに横になって」
 しばらく右足をいじられた。
  医者 「これは診断書の通りだね。腓骨(ひこつ)神経麻痺です。薬は何飲んでるの?」
  啓 「気休めにと言われて、ビタミンB12を飲んでます」
  医者 「ああ、それでいいでしょ。大丈夫これは治るよ」
  啓 「リハビリが必要ですか」
  医者 「いらない、自然に治る。1〜3ヶ月で完治するでしょ」
  啓 (はー、えらくかかるなー)
  医者 「薬は同じの出しとくから、2週間経ったらまた来なさい」
  啓 「ありがとうございました」

  2〜3日経って、沖縄から荷物が届いた。
   啓 「やけに早いな。那覇に帰って斉藤がすぐ送ってくれたんだな。
      アーッ! カバンが壊れてる」

  あれから1ヶ月、普通に歩けるようにはなったが、まだ右足に痺れが残っている。
  ここまで医者の言ったことは100%当たっている。