井は、

動かせなし。汲まれても減らないし、汲まれなくても増えることはない。

水風井


井は井戸の卦で養う、繰り返す、末を遂げられない!

井は、坎の水の中に、巽の木の瓶(つるべ)を入れて、水をくみ上げる象。

@骨折り
A現状維持の時

彖辞 井は、邑を改めて井を改めず。喪うなく得るなし。往来井井たり。ほとんど至らんとするも、またいまだ井にきっせず。その瓶を羸る。凶。

彖伝 水に巽れて水を上ぐるは井。井は養いて窮まらざるなり。邑を改め井を改めずとは、すなわち剛中をもってなり。ほとんど至らんとするも、またいまだ井にきっせざるは、いまだ功あらざるなり。その瓶を羸る、ここをもって凶なり。

象伝 木上に水あるは井、君子もって民を労い勧め相く。

(爻辞)
初爻 井泥して食われず。旧井に禽なし。
二爻 井谷鮒に射ぐ。甕敝れて漏る。
三爻 井渫えども食われず。我が心、惻みをなす。もって汲むべし。王明らかなれば、並びにその福を受けん。
四爻 井甃す。咎なし。
五爻 井洌くして、寒泉食わる。
上爻 井、収みて幕うなかれ。孚あれば元吉。

(小象伝)
初爻 井泥して食われざるは、下なればなり。旧井に禽なきは、時舎つるなり。
二爻 井谷鮒に射ぐは、与するなきなり。
三爻 井渫えども食われざるは、行ない惻むなり。王の明を求めて福を受くるなり。
四爻 井、甃し咎なきは、井を修むるなり。
五爻 寒泉の食わるるは、中正なればなり。
上爻 元吉にして上にあり。大いに成るなり。