謙は、
 成卦主が一陽の三爻で労謙、責務が重く、骨が折れる。

地山謙


 謙は、謙遜する、謙譲する卦

 内卦艮の山が、外卦坤の地の下に潜った象で、高くそびえ立つ山が謙譲している状態と見る。

@謙遜し、控え目にすべき時
A実力を発揮できない時
B一陽五陰卦で競争が激しい
C男子裸身の象

彖辞 謙は、亨る。君子は終りあり。

彖伝 謙は亨る。天道は下済して光明、地道は卑くして上行す。天道は盈つるを虧きて謙に益し、地道は盈つるを変じて謙に流き、鬼神は盈つるを害して謙に福いし、人道は盈つるを悪みて謙を好む。謙は尊くして光り、卑けれども踰ゆべからず。君子の終りなり。

象伝 地中に山あるは謙。君子もって多きをあつめ寡なきを益し、物を称り施しを平かにす。

(爻辞)
初爻 謙謙たる君子。もって大川を渉る、吉。
二爻 鳴謙す。貞にして吉。
三爻 労謙す。君子終りありて吉。
四爻 不利なし。ヒ謙する。
五爻 富まず、その隣と以にす。もって侵伐するに利ろし。不利なし。
上爻 鳴謙す。もって師を行り邑国を征するに利ろし。

(小象伝)
初爻 謙謙たる君子。卑くしてもって自ら牧うなり。
二爻 鳴謙、貞にして吉は、心中得ればなり。
三爻 労謙する君子は、万民服するなり。
四爻 不利なし。ヒ謙するは、則りに違わざるなり。
五爻 用いて侵伐するに利ろしきは、服せざるを征するなり。
上爻 鳴謙すとは、志いまだ得ざるなり。もって師を行り邑国を征すべきなり。